デンマーク、ミンクの毛皮生産を終了へ かつて世界最大の生産国が決断

2026年10月23日、デンマーク政府は、毛皮生産を目的としたミンクの飼育を終了する方針を発表しました。

デンマークは、かつて世界最大のミンク毛皮生産国でした。その国が、動物福祉を理由に毛皮産業を終わらせる決断をしたことは、世界の動物保護運動にとって大きな前進です。

EUの規制を受け、飼育継続の特例を申請しない

EUは2025年、毛皮生産に利用されるアメリカミンクを、生態系に悪影響を及ぼす「侵略的外来種」のリストに追加しました。

この規制により、2027年8月からミンクの飼育や繁殖、販売などが原則禁止され、2029年までの移行期間が設けられています。

加盟国には、一定の条件で飼育を継続できる特例制度があります。しかし、デンマーク政府は、この特例を申請しないと決定しました。

これにより、デンマークのミンク毛皮生産は、移行期間を経て終了することになります。

世界最大だったミンク産業が、わずか数農場に

デンマークでは2020年、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、飼育ミンクの大量殺処分が行われました。その後、飼育の再開が認められましたが、産業は以前の規模には戻りませんでした。

動物保護団体Anima Internationalが確認した政府の農場登録情報によると、現在のミンク飼育事業者は7事業者、登録施設は12か所です。

また、デンマークでは毛皮生産への反対も広がっています。世論調査では、国民の約70%が毛皮のために動物を飼育することに反対しています。

26年間の活動が実を結んだ

デンマークの動物保護団体Animaは、26年間にわたって毛皮生産の廃止を求めてきました。

農場での調査では、ミンクたちが狭い金網のケージに閉じ込められ、咬傷などを負いながら飼育されている実態が明らかにされてきました。

今回の決定について、AnimaのJoh Vinding代表は、長年にわたり悲惨な飼育環境を目にしてきたことに触れ、ようやく苦しみの終わりが見えてきたことへの安堵を表明しています。

アニマルライツセンターも加盟する国際ネットワーク「Fur Free Alliance(FFA)」は、各国の団体と協力し、毛皮産業の廃止を求め続けてきました。かつて世界最大だったデンマークのミンク産業が終わろうとしていることは、長年の活動が社会を変えてきたことを示しています。EUでは、150万人以上の市民が署名した「Fur Free Europe」によって、毛皮生産と毛皮製品の輸入の禁止が求められています。

デンマークに続き、EU全体、そして世界で、毛皮のために動物を閉じ込め、殺す産業を終わらせることが必要です。

そしてすでに毛皮産業がなくなった日本では、毛皮の輸入量をゼロにすべく、より多くの人々に毛皮の悲惨さをつたえ、アパレルブランドが毛皮の利用を廃止するという宣言を出させることが重要です。後もう少し!みんなの力でこの問題を終わらせましょう。