ヴィーガン・ベジタリアン・肉類ベースの料理 栄養の質・環境への影響・コストから見た総合評価

論文概要

 

背景・目的: 持続可能な食習慣は、環境の持続可能性に取り組み、公衆衛生の向上を図るうえで不可欠である。しかし、飲食サービスの事業者や消費者にとって十分な情報に基づいた選択を行うことは容易ではなく、これは食習慣の変化が環境や栄養、コストにどのような影響をもたらすのか不明であるためである。本研究では、英国ロンドンの大学の給食施設で提供されている4つの人気メニュー(ラザニア・チリ・テリヤキ・カレー)について、ヴィーガン・ベジタリアン・肉類ベースの3種類のレシピを比較し、栄養の質と環境への影響、コストを総合的に評価した。

方法: 研究では、上記の給食事業者から提供された実際のレシピを分析した。栄養の質は「Nutrient Rich Food Index(NRF 9.3/17.3)」、環境への影響はライフサイクルアセスメント(LCA)をそれぞれ用いて評価し、コストはレシピにかかる原価から算出した。得られたデータをmin-max法を用いて正規化し、上記のレシピのそれぞれについて、調理が完了した段階における栄養の質・環境負荷・コストに関するデータを正規化して統合し、そのスコアを用いてレシピを相互にランク付けした。この手法により、ヴィーガン・ベジタリアン・肉類ベースのレシピのうち、環境の持続可能性・栄養・コストのすべてを考慮した場合に最も優れたレシピを特定した。

結果: 統合スコアによる評価では、ホールフードを用いたヴィーガンレシピは、肉類を使ったレシピを一貫して上回っており、こうした傾向は、環境への影響、栄養価、コストを含む3つの基準のすべてで認められた。具体的には、こうしたヴィーガンレシピは、料理のジャンルや種類に関わらず、環境の持続可能性と栄養価に関して最も高くランク付けされ、費用対効果も高かった。

結論: 野菜・豆類などのホールフードを用いたプラントベース食への移行により、微量栄養素の摂取状況が改善し、環境への影響が緩和され、コストも減少することが示唆された。こうした効果は持続可能な形で食習慣を転換し、公衆衛生を推進する上で有益と考えられる。

 

原文タイトル:Menu Dilemmas: An Integrated Assessment of the Nutritional Quality, Environmental Impact, and Cost of Vegan, Vegetarian, and Meat-Based Versions of Meals

論文著者:Berill Takacs, Anastasia Z Kalea, Aiduan Borrion

公開日: 2025/05/02 

論文URL:https://doi.org/10.3390/nu17091569

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