植物性ミルクを選ぶ動機と認識、栄養との関連性

論文概要

 

背景: オーストラリアでは植物性ミルクが消費者の間で広がりつつあるが、牛乳の消費量は減少している。牛乳はオーストラリアの食生活において大きな役割を担っていることから、こうした消費行動の背景にある動機、また食生活の選択におけるこの変化に伴う栄養学的な影響を明らかにする必要がある。

方法: 雑食の成人に加え、特にヴィーガン食を実践する人々を対象に含めてソーシャルメディア上で参加者を募集した。オンラインのアンケートへの回答を求めるとともに、24時間思い出し法による調査をオンライン食事評価プログラム(Intake24)を用いて2回にわたって実施した。このアンケートでは、参加者がどのような動物性・植物性のミルクを選んでいるか、植物性ミルクが健康や環境に与える影響をどのように認識しているかを調査した。動物性の乳製品を摂取しているかどうかによって参加者を2つのグループに分け、アンケートで得られたデータと食事内容に関するデータをグループ間で比較した。

結果: 217名の参加者から回答が得られ、このうち動物性ミルクの消費者は74名、植物性ミルクの消費者は143名で、これらの参加者の間では大豆・アーモンド・オーツ麦由来の植物性ミルクが最もよく選ばれていた。ミルクを選ぶ際の主な動機となっているのは、アニマルライツ、健康上の不調を感じていること、環境への配慮であった。また、植物性ミルクを選ぶ消費者は、こうした製品は牛乳よりも健康的であり、環境にとって望ましいと考えていた。食事内容に関するデータでは、植物性ミルクの消費者は、動物性ミルクの消費者と比べて飽和脂肪酸、ヨウ素、ビタミンB12の摂取量が有意に少なく(それぞれ1日当たり14.9 g 対 21.9 g;p = 0.001、70.8 μg 対 128.8 μg; p < 0.001、0.9 μg 対 3.0 μg; p < 0.001)、食物繊維の摂取量が有意に多い(1日当たり27.2 g vs. 21.3 g;p = 0.008)ことが明らかとなった。

結論: 本研究はオーストラリアにおいてなぜ植物性ミルクが選ばれるという動機、また植物性ミルクの健康性がどのように認識されているかについて新たな知見を提供するものである。さらに、植物性乳製品の消費者はヨウ素およびビタミンB12欠乏のリスクが高い可能性があることを明らかにした。

 

原文タイトル:Understanding the Motivations, Perceptions and Nutritional Implications of Plant-Based Milk Consumption Compared to Dairy-Based Milk

論文著者:Isobel Harmer, Joel C. Craddock, Anita Lawrence, Tracy McCaffery, Katherine Kent, Karen E. Charlton

公開日: 2026/04/27 

論文URL:https://doi.org/10.1111/jhn.70254

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