都道府県の獣医師は、それぞれの動物種の専門家ではありません。現在のハニーを見て、生きていて、あからさまな傷が少し良くなってきていれば、「問題ない」と判断するでしょう。しかし、海洋哺乳類を専門とする獣医師による診断は、そうではありませんでした。海洋哺乳動物医療およびイルカの健康評価を専門とした研修経験を持つヘザー・ラリー博士:獣医師(カリフォルニア州獣医師免許)に、これまでに撮影された数々の写真や動画から、ハニーの現在の健康状態を診断をしてもらいました。診断結果 - 「今すぐ診断と治療が必要」ヘザー・ラリー博士:獣医師(カリフォルニア州獣医師免許) 2018年9月1日ビデオ映像から、現在、千葉県銚子市の犬吠埼マリンパークでは、悲惨な状態のなかで多くの動物が拘留されていることが分かる。そのなかの「ハニー」という名のイルカは、不潔で老朽化した、きわめて小さい水槽のなかで単独飼育されており、その水槽は藻が過剰に繁茂し、広範に塗装が腐食し、周囲の金網のさびつき具合はひどく、さびは水槽に流れ込んでいるものと見受けられる。また、水槽には日陰になる場所が一切なく、当イルカは有害な紫外線から逃れることができない状態にある。このような状態でイルカを飼育することは残酷かつ非人道的であり、動物学上、専門的に許容される基準に見合うものではない。さらに、現地の日本人活動家やメディアによって2018年5月から8月までの間に撮影された、当イルカの健康状態や行動を映したビデオ映像を評価したところ、当イルカには浮力の調整機能の喪失、具体的には過度の浮力が見受けられる。このことは、水面での異常な上下行動、再び浸水するために相当な努力を要していること、休息時に高い位置にとどまり時々身体を横に傾けるといった行動から明らかである。また、背部の噴気孔近くには続発疹が見られる。その部分は、前述の障害のため水中に沈めるのが困難になっていると見られる部位であり、そのため慢性的に乾燥し、日焼けしている。浮力は、動物の身体が押しのける水の量によって左右されるが、胸腔や腹腔にガスや液体が異常に貯留している場合、その水量は変化する。飼育下のイルカの場合、異常なガス貯留または液体貯留が最もよく見られる部位は胸部であり、概して肺炎などの肺疾患が関係している。イルカにおける浮力調整の障害は、緊急の獣医学的処置と精密検査による診断を要する、重病の可能性を示す臨床徴候である。特にイルカの肺炎は進行が早く、治療が困難になったり不可能になったりする致死的な病気であるため、なおさら緊急の処置が必要である。したがって、このきわめて低水準の飼育環境は、当イルカの健康や福利を直接的に脅かしているものだというのが、私の専門的な意見である。当イルカの外見から、浮力調整機能の障害の原因となっている内部疾患、および続発疹が起きていることが示唆されており、苦痛を伴っていることは疑う余地がない。このことを踏まえ、当イルカは、海洋哺乳動物を専門とする有資格の第三者獣医師による獣医学的診断と治療を今すぐ必要としていると確信する。以上ハニーは野生に帰すことができるハニーは、適切な治療とリハビリさえ得られれば、野生に帰すこともできると可能性があります。彼女は13年間をなんとか生き延びる生命力があり、野生由来であるため野生での生き方を知っているため、順応できる可能性が高いといいます。 サンクチュアリー、もしくは野生に戻すためのリハビリテーション施設への引き渡しを前提に、早急な保護、治療を行うべきであると考えます。犬吠埼マリンパークに対話を求めるPEACE 動物の搾取ではなく尊厳を、Heals The Oceans Japan、アラム企画と私達アニマルライツセンター4団体で、犬吠埼マリンパークに質問とともに対話を求めてきました。未だに回答はありません。 すでに閉館から半年、ハニーの内部疾患の診断、世界中の人々の思いからも、犬吠埼マリンパークは今すぐにペンギンとイルカのハニーについて、早急に適切な対応を取る必要があります。 私達は動物たちのために、対話と、解決に向けた協力を行う準備があります。引き続き、皆様の声を届けてください。 イルカのハニーを助けて!はがきアクションクリックして Twitter で共有 (新しいウィンドウで開きます)Facebook で共有するにはクリックしてください (新しいウィンドウで開きます)クリックして X で共有 (新しいウィンドウで開きます)Share This Previous Articleジョナサン再び残酷なフォアグラ販売、Wで。意見を届よう! Next Articleピアスグループ、動物実験の長期無届実施が発覚 ―兵庫県条例違反での刑事告発について― 2018/09/19