第2の”ハニー”量産する伊豆 富戸のイルカ猟。ジオパーク登録取り消しを求める

プレスリリース

伊東市富戸のイルカ追い込み猟再開への抗議として、世界中から200を超える団体がユネスコに対し「伊豆半島ジオパーク」の認定取り消しを要望

2004年を最後に15年間実施されて来なかった伊東市漁業協同組合「いとう漁協」富戸支所によるイルカ追い込み猟が、本年より再開されるとの公表がありました。伊豆半島は、2018年にユネスコの正式プログラムである「世界ジオパーク」の認定を受けていますが、イルカ追い込み猟再開はその理念に反するものです。

これを受け本日、認定NPO法人アニマルライツセンター及びPEACEの2団体の呼びかけにより、以下のアクションがとられましたのでお知らせいたします。

  • 日本を中心として活動する23団体が連名で、ユネスコの国際地質科学ジオパーク計画(IGGP)へ対し、伊豆半島の世界ジオパーク認定取り消しを求める要望書を送付。
  • 国際的な動物福祉団体の連盟である「Asia for Animals」(中心団体21団体)と、中国本土の鯨類飼育問題に取り組む「China Cetacean Alliance」(9団体)が連名で、同主旨の要望書をユネスコIGGPに対し送付。賛同団体を含めると183団体が名を連ねる。

【背景及び主旨】

ジオパーク認定は、2015年の審査では一度保留となっており、その理由の一つにイルカ追い込み猟が実施されていることが挙げられていました。本年10月1日の漁期より再開されるイルカ追い込み猟では、水族館への生体販売のみを目的とすることでイルカを殺すことへの批判を回避しようとしていますが、2004年に行われた最後の猟でも、生体捕獲を目的として実施されたものの、追い込み作業によって死亡したイルカは食肉として解体されました。

生体捕獲を目的とした猟であっても、イルカは傷つきパニックで死にます。そして何より、野生動物を捕獲し搾取する行為であることに変わりはありません。単に人々の一時の安易な娯楽のためにイルカが利用され、長年に渡り、狭くて浅いプールに監禁されることになります。

イルカの展示やイルカショーへの国際的な批判が高まる中で、日本における水族館ビジネスは過熱する一方です。世界動物園水族館協会の倫理規約を受け、日本動物園水族館協会も野生からのイルカ捕獲を禁止しています。死んだら野生から生け捕りにするという「野生動物の消費」を、イルカショーの人気が支えており、それをユネスコが容認することはあってはなりません。

ジオパークの概念である「自然保護」「教育」「持続可能な開発」に著しく反したイルカ追い込み猟が、「伊豆半島ジオパーク」内で行われることに抗議し、「伊豆半島ジオパーク」の世界ユネスコによるジオパーク認定の取り消しを求めました。

要望書日本語版

2019年10月21日

国際地質科学ジオパーク計画(IGGP)

Kristof Vandenberghe殿

要望:静岡県伊東市富戸「いとう漁協」が生体販売を目的としたイルカ追い込み猟を再開しました。「伊豆半島ジオパーク認定」を取り消してください。

私どもは、日本を中心に活動する動物保護団体です。日本では、2018年に伊豆半島がジオパークの認定を受けていますが、同ジオパーク内では、伊東市漁業協同組合「いとう漁協」が15年間行われてこなかったイルカ追い込み猟を再開すると発表しました。これまでは食用も含む捕獲でしたが、2019年10月1日より再開されるイルカ追い込み猟では水族館への生体販売のみを目的としています。しかし、野生動物を捕獲し利用するという行為に変わりはありません。捕獲されるイルカは、調査研究のためでもなく単に人々の一時の安易な娯楽のために利用されることになります。また長年に渡り、狭くて浅いプールに監禁され、アニマルウェルフェア上の課題も甚大です。これは食用のために利用するよりも悪質な自然破壊かつ動物虐待であると考えられます。

いとう漁協が行うイルカ追い込み猟とは、和歌山県太地町で行われている猟と同様のものであり、海中に入れた金属の棒の片方を叩き、金属音で音に敏感なイルカを極限の恐怖とパニック状態に陥れて湾に追い込むものです。

捕獲されたイルカは生簀に入れられたショックや長距離輸送のストレスで命をおとします。水族館の人工の水槽ではストレスや肺炎、感染症などの病気に苦しむため、イルカの死亡が相次いでいます。

イルカの展示やイルカショーへの国際的な批判が高まる中で、日本における水族館ビジネスは過熱する一方です。死んだら野生から生け捕りにするという「野生動物の消費」を、イルカショーの人気が支えており、それをユネスコが容認することはあってはならないことです。イルカに対する間違った認識と教育は、保護の観点からも看過できるものではありません。

また、海洋汚染や混獲などで生息数が減少しているイルカの捕獲は、海の生態系にも大きなダメージを与えかねません。

ジオパークの概念である「自然保護」「教育」「持続可能な開発」に著しく反したイルカ追い込み猟が、「伊豆半島ジオパーク」内で行われます。これに対し、「伊豆半島ジオパーク」の世界ユネスコによるジオパーク認定の取り消しを求めます。

認定NPO法人アニマルライツセンター
PEACE 命の搾取ではなく尊厳を

以下の賛同団体を代表して(五十音順):

あしたへの選択

アニマルウェルフェア推進ネットワーク

アニマルライツ中部

特定非営利活動法人 地球生物会議(ALIVE)

アラム企画

公益財団法人動物環境・福祉協会Eva

尾久の原公園クリーンプロジェクト

海洋環境保護団体 ホットピンクドルフィンズ

NPO法人Tier Heim KOKUA

NPO法人動物実験の廃止を求める会(JAVA)

 

豊田地域猫の会

名古屋地域猫市民ボランティア アイラの会

新潟動物ネットワーク

日本動物生命尊重の会

Heal The Oceans Japan

ファームサンクチュアリ オープンセサミ

ベジライフ推進部

ヘルプアニマルズ

ホーム・アニマル・ソサエティ(HAS)

北限のジュゴンを見守る会

保護猫カフェ ねこかつ

 

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