気候変動に関する意識と食肉消費 イタリアからの実証データ

論文概要

 

気候変動に関する意識が高く、喫緊の環境問題と考える人では、肉類(牛肉・豚肉・鶏肉・加工肉など)の消費量が少ない可能性があり、本稿ではこの点について調査した。また、気候変動に関する意識が高い人が人口に占める割合は2014年から2019年にかけて増加していることから、こうした関連性が経時的にどのように変化したかを検証した。

分析に用いた51,208人の個人データは、イタリア全域で2014年と2019年の2つの時点に実施された人口ベースのサンプルから得られたものである。データはイタリア国立統計局による年次調査「イタリア多目的世帯調査」の一環として収集され、回答者の社会経済的特性と食習慣、健康問題や環境問題を意識した行動が評価項目として含まれていた。データ分析には多変量順序ロジット回帰分析を用いた。

その結果、気候変動への意識が高い人では、そうでない人に比べて、牛肉・豚肉など赤肉の摂取頻度が低い傾向にあり、さらに近年になるにつれて赤肉の摂取量を減らす傾向が強くなっていることがわかった。一方、気候変動に関する意識と鶏肉・加工肉の消費量には相関関係は見られなかった。また、高齢で教育水準が高く、経済的に余裕のある人では、すべての肉類に関して摂取頻度が低いことがわかった。有機食品の消費者や、健康や環境に配慮して行動する人でも肉類を消費する頻度は低く、こうした傾向は特に赤肉の消費に関して顕著であった。

 

原文タイトル:Climate change-aware individuals and their meat consumption: Evidence from Italy

論文著者:Francesco Bimbo

公開日: 2023/01/16 

論文URL:https://doi.org/10.1016/j.spc.2023.01.009

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