MIND食と高齢者の認知機能障害 中国における10年間の全国調査

論文概要

 

背景: 地中海・DASH神経変性遅延介入食(MIND食)には認知機能障害を予防する効果があり、欧州や北米ではその有効性が十分に確立されている。しかし、中国では食習慣が異なるため、国内向けに調整したMIND食が用いられている。このため中国の高齢者を対象としたコホート研究では、MIND食と認知機能障害の関連に関する知見は不足しており、因果関係は不明である。

方法: 中国の縦断健康長寿調査(CLHLS)に参加した計8326名を対象とした。標準的な食品摂取頻度質問票を用いて中国向けのMIND食(cMIND)への遵守度を評価した結果、参加者のスコアは0点から12点の範囲で分布していた。高齢者におけるcMIND食と認知機能障害の関連は Cox比例ハザードモデルを用いて検証し、両者の関連の線形性については制限付き3次スプラインプロットを用いて検証した。

結果: cMIND 食の遵守度と認知機能障害には非線形の有意な関連が見られた(全体のP値 < 0.001、非線形性P値 = 0.021)。cMIND 食への遵守度が高い高齢者では、遵守度が低い高齢者と比較して認知機能障害を発症するリスクが低かった(HR = 0.79、P < 0.001)。サブグループに限定した分析では、cMIND 食の遵守度が高くなると予防効果はより強くなり、こうした傾向は男性(HR = 0.75, P < 0.001)、農村居住者(HR = 0.72, P < 0.001)、高齢者のうち年齢が比較的若い層で認められた(HR = 0.71, P = 0.004)。

結論: 中国の高齢者では、cMIND 食への遵守度が高くなると認知機能障害のリスクが有意に低下し、こうした予防効果は特に男性や農村居住者、比較的若い高齢者ではより顕著に認められた。

 

原文タイトル:Association of the cMIND diet with cognitive impairment in older adults: evidence from a 10-year nationwide study

論文著者:Dahuan Cai, Yanxin Zeng, Xiaoping Xu, Mengliang Ye, Anchao Song, Min Chen

公開日: 2026/01/13 

論文URL:https://doi.org/10.3389/fnut.2025.1716435

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