鶏舎の中には上下のクチバシが不ぞろいの鶏が多く見られる。
卵用の鶏は、ケージ飼育では100%、平飼いでもほとんどの場合クチバシが切られている。集約的な畜産場ではつつき合いが発生しやすく、また自分自身をつついてしまうこともあるため、事前にとがったくちばしを切ってしまおうということだ。デビーク、またはビークトリミングと業界では言う。赤外線や熱で幼少または孵化直後に焼き切ることがほとんどだ。
鶏のクチバシの先端には以下の特性がある。
- 鶏のクチバシは角質構造で、生涯にわたって伸び続ける
- 鶏のクチバシは通常は上下が噛み合うことで自然に摩耗し、形が維持される
- 鶏のクチバシはは触感、温度感覚、方向感知の感覚に重要な部位である
- 鶏のクチバシはには痛覚が密集している
- 鶏のクチバシは食べ物をつついたり、羽繕いで寄生虫を除去したりするために必要な部位である
そのため、クチバシを切られると以下のような弊害が起きる。
- クチバシを人為的に削られると基部の成長組織や神経も削られる
- 上下で成長速度がずれたり、成長の方向が非対称になり、神経損傷による異常な生成も起き、形が崩れる
- クチバシの形の異常は、先天性ではなく、人間がクチバシを切ることによって起きている
- 削られれば痛い
- 神経が異常生成したら神経腫を形成しずっと痛みに悩まされることもある
- 食べるのも飲むのも不自由になる
- 感覚が麻痺したりなくなったりする、そのためにストレスや不安を引き起こす
- ケージの中ではもはやできないことだが、自然な行動=探索、羽繕い、巣作りができなくなる
- 羽繕いができなければ寄生虫にやられっぱなしになる
- 食べる量や、行動量が減る
小さなことに見えるが、鶏にとって、大きな障害なのだ。たしかにクチバシを切られた鶏たちのつつきあいは減少するが、それはつつきによる痛みがあるためという解釈もされている。
ケージの中で、あなたがみえないところで、鶏たちはこんなふうにも、苦しんでいる。
https://doi.org/10.1016/j.applanim.2013.10.002
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https://modernpoultry.media/beak-trimming-of-hens-practices-welfare-concerns-and-alternatives/
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