しばしば、自然(動物)を原料にするレザーはエコだ と主張されることがあります。けれども、それは百年前の話です。 現在、レザーは環境を破壊し、人の健康を破壊しながら作られています。水を大量に使ってできるレザーレザーの生産のためには、大量の水が使われています。 water footprint network によると、牛革1Kgを作るために使われる水は、17093リットルそのうち、 93%(15896リットル) green water=作物・植物等に変換された水 4%(683リットル) blue water=淡水湖、河川や帯水層中の地下水など新鮮な水 3%(512リットル) grey water=この製品製造によって汚染された水の指標。汚染された物質を基準値以下にするために必要とされる水の量で換算される です。なお、1Kgってどのくらいかというと、小学生のランドセルは革製だと800g~1500gです。目安になるでしょうか。インド 皮革産業2014年、フォトジャーナリストのショーン・ギャラガーによるドキュメンタリーが公開されています。 インド北部のカンプールのある村で起きている皮革産業による町の荒廃が見て取れます。 きちんと処理されて排水されるのは、たったの20%。クロミウムやヒ素や鉛が含まれた汚水が下水道に、そしてガンジス川に流されていきます。 クロミウムが含まれた川の水は泡立ち、そのままガンジス川に。 そしてその水を使って農業を行う人達、農地までもが泡立ち、農業を営む人の健康被害にまでつながっています。 地域で取れていたバラの花はもう栽培できなくなっているそうです。The Toxic Price of Leather from Sean Gallagher on Vimeo.中国 皮革産業中国の皮革産業による環境汚染と健康被害は、毛皮とほぼ同様です。 中国で現在450箇所以上ある「癌の村」の主要原因の一つが、この比較のなめし産業(毛皮含む)です。 癌の村は2013年に中国当局もその存在を認めており、皮革産業と癌の村を関連付ける記事が、中国国内の報道記事ですら、多くあります。 河川は死に絶え、悪臭を放ち、労働者だけでなく、その周辺地域の住民が、ホルムアルデヒドやクロミウムの汚染により癌を始めとしたさまざまな病気にかかっています。 インドのドキュメンタリーの中で最後に元政治家が話していますが、これらの地域では他にも多数汚染の原因があります。しかし、明らかに皮革産業は大きな原因の一つです。 環境と地域の人々を苦しめないために、バングラディッシュやインド、中国、その他排出規制の弱い(または法が機能していない)国で加工された皮革からできたバッグ、靴、グローブ、野球グローブ、などなどの製品は、避けたほうが良いでしょう。クリックして Twitter で共有 (新しいウィンドウで開きます)Facebook で共有するにはクリックしてください (新しいウィンドウで開きます)クリックして X で共有 (新しいウィンドウで開きます)Share This Previous Articleミラノファッションウィークで動物はピエロじゃないアピール! Next Articleアニマルフリーファッションを選ぶ8つの理由 2016/03/09