論文概要
本研究はブラジルのフレキシタリアンについて初めての科学的調査で、その社会経済的・人口統計学的プロファイル、フレキシタリアニズムを選んだ動機、動物由来の肉を食べる頻度、肉の代わりに摂取している主な代替食品について調べた。このため、国内各地域の大学生や研究者の協力を得て、オンライン・アンケートを実施し、ブラジルで自らをフレキシタリアンだと考えている参加者1029人からデータを収集した。
その結果、フレキシタリアンの食事モデルを採用しているのは主に女性であり、参加者の76%(786人)を占めていることがわかった。こうした人々の動機となっているのは、食肉消費による環境への影響への懸念(361人、35%)、自分自身の健康(344人、33%)、アニマルウェルフェア(219人、21%)などであった。フレキシタリアンの消費パターンはさまざまで、ライト・フレキシタリアン(週に36回の食肉消費)、ミディアム・フレキシタリアン(週に7回)、ヘビー・フレキシタリアン(週に4回)の3つのグループに分類できる。
フレキシタリアンの食事パターンの特徴は、牛肉の消費量を減らし(週2回以下)、鶏肉の消費量を増やす(週3回)ことであり、肉に代わる食品として補完する役割を担っていたのは、主にプラントベースのタンパク源と卵であった。豆類が肉に代わる食品として認知されていたことから、ブラジルにおいて持続可能な食料システムと代替肉製品に関する議論を拡大させる展望は開かれており、これによって代替肉製品がより入手しやすくなると同時に、植物性タンパク質を主体とする栄養介入の開発を進めることができる。
Carla D. Teixeira, Dirce Maria Marchioni, Virginia W.de L. Motta, Viviany M. Chaves, Sávio M. Gomes, Michelle C.M. Jacob
2023/11/03
Flexitarians in Brazil: Who are they, what do they eat, and why?