論文概要
問題: 食事中のコレステロールや卵の摂取は、心血管疾患の発症および全死亡率と関連があるか?
結果: 米国に行われた前向きコホート研究6件から集計した成人29, 615人のデータ(追跡期間の中央値=17.5年)において、食事性コレステロールを1日あたり300 mg摂取するごとに、心血管疾患の発症リスクの上昇(調整後のハザード比*(HR)=1.17、調整後の絶対リスク差(ARD)=3.24%)および全死亡のリスク上昇(HR=1.18、ARD=4.43%)との間に有意な相関が見られた。また、1日当たり卵を半個摂取するごとに、心血管疾患の発症リスクの上昇(HR=1.06、ARD=1.11%)および全死亡のリスク上昇(HR=1.08、ARD=1.93%)との間に有意な相関があった。
意義: 米国成人において、食事性コレステロールまたは卵の摂取量が増えると、その摂取量に伴って、心血管疾患の発症リスクおよび全死亡のリスクが有意に上昇する傾向があった。
* 単位時間当たりにイベントが発生する相対的な危険度(ハザード比が1.17の場合、危険度は1.17倍となる)
Victor W. Zhong, Linda Van Horn, Marilyn C. Cornelis, John T. Wilkins, Hongyan Ning, Mercedes R. Carnethon, Philip Greenland, Robert J. Mentz, Katherine L. Tucker, Lihui Zhao, Arnita F. Norwood, Donald M. Lloyd-Jones, Norrina B. Allen
2019/03/19
Associations of Dietary Cholesterol or Egg Consumption With Incident Cardiovascular Disease and Mortality