論文概要
大気汚染は心血管疾患や呼吸器疾患のリスクを高め、認知能力や身体能力を低下させる。食品生産、とりわけ動物性食品の生産は、メタンとアンモニアの主要な排出源であり、粒子状物質と地上レベルのオゾンを形成することで大気汚染の一因となっている。ここでは、フレキシタリアン・ベジタリアン・ヴィーガンなど、よりプラントベースの食生活への変化が大気汚染に大きな削減をもたらし、健康や経済にとって有益である可能性があることを示す。
システムモデルを用いた推定では、早期死亡率の減少幅は世界全体で108,000-236,000人(3-6%)となり、このうちヨーロッパでは20,000-44,000人(9-21%)、北米では14,000-21,000人(12-18%)、東アジアでは49,000-121,000人(4-10%)であった。また、生産性は向上し、経済生産高は0.6~1.3兆米ドル(0.5~1.1%)増加すると推定された。
よりプラントベースの食事へと食生活の変化を奨励することは、とりわけ集約的な農業を行う地域や人口密度の高い地域において、大気汚染とそれに伴う健康・経済への影響を軽減するために重要な緩和戦略となり得る。
Marco Springmann, Rita Van Dingenen, Toon Vandyck, Catharina Latka, Peter Witzke & Adrian Leip
2023/10/06
The global and regional air quality impacts of dietary change