論文概要
食肉消費が気候変動に及ぼす影響については、気候科学者の間でコンセンサスが得られているが、広く一般の人々の食習慣や行動に大きな影響を与えるまでには至っていない。この問題に対する最近の取り組みでは、肉の消費をやめることではなく、フレキシタリアニズムやリデューセタリアニズムのように肉の消費を減らすことに焦点がおかれている。
このように、「完全に止めること」ではなく「減らすこと」を強調したアプローチは、社会ネットワークの中で食肉消費に関するメッセージの拡散にプラスの効果をもたらし、より多くの人々に届くことにより、より大きな効果が得られる可能性がある。
このようなメッセージが及ぼす潜在的影響を明らかにするため3つの研究を実施し、肉の消費を減らしている人と厳格なベジタリアンが発信したメッセージに関して効果を比較した。
全体として、肉を減らすことに焦点を当てたメッセージとそのメッセンジャーは、厳格なベジタリアンによるものと比較して、人々により受け入れられやすく、他の人と情報を共有しようという意欲が高まるという結果になった。
Joel Ginn & Brian Lickel
2022/10/22
Getting the message across: flexitarians as messengers for meat reduction