論文概要
人間が消費する淡水量は、多くの地域の水源が自然回復できる水量に近いか、それを上回っており、人類と生態系の双方に水不足のリスクをもたらしている。
ここでは、米国全土における水利用について、その影響および水不足や生態系へのダメージとの関連を検証するとともに、河川が枯渇する主な原因を特定し、改善のための方策を探る。
米国西部では、牧畜用の飼料作物を栽培するための灌漑が河川の水を最も消費しており、牛肉と酪農の消費がこの地域における水不足と魚類の絶滅危機の主な原因であることがわかった。
飼料生産の削減によって水不足を緩和する可能性を検証すると、一時的に灌漑を利用する飼料作物の栽培に休閑期を設けて輪作すれば、水不足のリスクを大幅に軽減し、生態系の持続可能性を改善できることがわかった。
しかし、長期的な水の安全保障と河川の生態系を健全に保つためには、灌漑を利用する飼料作物に依存する牛肉の消費を減らすことが結局は必要となる。
Brian D. Richter, Dominique Bartak, Peter Caldwell, Kyle Frankel Davis, Peter Debaere, Arjen Y. Hoekstra, Tianshu Li, Landon Marston, Ryan McManamay, Mesfin M. Mekonnen, Benjamin L. Ruddell, Richard R. Rushforth, Tara J. Troy
2020/03/02
Water scarcity and fish imperilment driven by beef production.
別のFACTを探す
完全プラントベース食の総カロリー量を調整すれば、筋肉量と競技パフォーマンスの最大化に必要なタンパク質の摂取を実現できる: プロ・アメリカンフットボール選手におけるモデリング研究
アメリカンフットボール選手は、筋肉の発達と運...
2024/06/17発表