牛乳が健康に悪いって本当?
モー信じられない
牛乳のウソ&ホント

牛乳にまつわる様々な疑問にお答えします!

私たち日本人は牛乳がとても大好きです。お菓子やパンやチーズ、ヨーグルト、生クリームなど
いろいろな食品に使われ、乳製品を口にしない日は無いといっても大袈裟でないでしょう。
背も伸びて骨も丈夫になり栄養豊富で健康にもいいと言われている牛乳ですが、
その化学的根拠を説明できる人はほとんどいないのではないでしょうか。
私たちは牛乳は健康にいいものと言う思い込みで、毎日のように乳製品を摂取してきました。
しかし、近年のさまざまな研究で、牛乳が身体に悪影響を与えている事が分ってきました。
最新の科学的データに基づき、牛乳が健康に与える影響を解説していきます。

健康面への影響

世界中の研究で明らかになった牛乳が健康に与える影響

厚生労働省の研究班や世界中のたくさんの研究者が「牛乳やヨーグルトなどの乳製品を多く摂取すると前立腺がんになるリスクが上がる」という研究結果を報告しています。女性の場合は卵巣がんのリスクや、乳がんの死亡率を上げてしまうとも言われています。さらに乳製品や牛乳は多くの飽和脂肪を含んでいて、これが心臓病など多くの病気のリスクを上げてしまうという研究もあります。

 

 

そもそも日本人の身体は牛乳に耐性が無い

日本人の95%以上は乳糖不耐症の民族で、乳糖を消化する酵素ラクターゼをもっていないために、下痢になったり腸にガスが溜まりやすくなります。
とくに幼少期は牛乳は危険です。米国小児科学会は1才以下の子供には全ての乳製品を与えないことを推奨しています。

牛乳はカルシウム補給にはならない

牛乳からカルシウムをとっても骨の強化には役に立たないという研究結果が多数あります。つまり牛乳を飲んでも背は伸びません。カルシウムは、海藻類、ごま、凍り豆腐、きくらげ、モロヘイヤ、小松菜、ケールなどに豊富に含まれており、下部の葉などをぬか漬けにすれば乳酸菌も一緒に摂取できます。

農薬や抗生物質の残留の危険性も!

牛乳には飼料から摂取した農薬や治療に使われた抗生物質などが残留している場合があります。防止策も残留する濃度の基準値も設けられていますが、その基準値はゼロではありません。

乳酸菌は乳製品以外からも摂取できる。

ヨーグルトなどの乳製品を摂らなくても、近年では乳酸菌を含む食品が販売されています。また日本にはぬか漬け、たくあん、生味噌など乳酸菌を多く含む食品がたくさんあります。豆乳のヨーグルトも販売されていますし、植物性乳酸菌を謳う商品も多数あります。

動物福祉の問題

ここまでは健康面についてお話してきましたがアニマルウェルフェア(動物福祉)の問題も語らないわけにはいきません。
みなさんは牛乳を作ってくれる牛がどんな風に育てられていると思いますか?
きっと大半の人は、広い牧場でのんびりと草を食べる牛を想像するのではないでしょうか?
では実際に、牛がどんな風に育てられているのか見ていきましょう。

ほとんどの牛は繋がれたまま

日本では乳牛を広い牧場で放牧しているところはほとんどありません。牛が実際に生活をしている場所は牛舎の中。1頭づつに区切られた狭いコンクリートの上で、繋がれたまま寝起きします。2014年の農林水産省主管の調査では、73%の農家が繋いだまま飼育していることがわかりました。乳牛は一生をこの狭く不衛生な場所で過ごさなければなりません。人間に置き換えたら、トイレのような狭い場所で寝て、食べて、排便をして、一生を過ごすようなものです。

牛の赤ちゃんは母牛と引き離されてしまう

牛の赤ちゃんは、生後間もなく母親から引き離され、人工乳で育てられます。感情の豊かな動物である牛はお互いを何日も呼び続けます。 母牛のミルクが赤ちゃん牛に与えられる事はありません。 子どもを持つ親なら、母牛の気持ちを理解する事ができるでしょう。

「母牛は子の体をなめると親子の情がうまれ、哺乳するとさらに強まり、半日でも同居した親子を引き離すと、互いを求めて鳴き、特に母牛は2~3日、子を求めて激しく咆える」(1998年「家畜行動学」より)

「イギリスの動物保護団体RSPCAの畜産動物部、主任研究員のジョン・アヴィジニウスは、我が子を取り上げられた母牛が、少なくとも6週間にわたって嘆き悲しむ姿を見たという。子牛が連れ去られると、母牛はすっかりうちのめされた様子で畜舎の外に向かい、我が子を最後に見た場所で何時間も子供を呼び続けた。力ずくで動かさない限り、彼女はその場を離れようとしなかった。6週間が過ぎても、母牛は我が子と別れた場所を見つめ、ときには畜舎の外でしばらく待っていた」 (2005年「豚は月夜に歌う」より)

角を無麻酔で切り取られている

ホルスタインであっても角はあります。しかし、日本の乳牛の85.5%は角を無麻酔で切られてしまっています。角部分を焼きごてでやくか、ワイヤーのこぎりで切り落としその後、焼きごてを当てます。角には神経も血管も通っており、出血し、血が大量に噴き出ることもあり、失神してしまうことも、傷が治るまで3ヶ月もかかることも、死んでしまうこともあります。

乳牛は尾を切断されている

「尻尾を振り回して糞尿が飛び散るので汚い。」 「汚い尾で叩かれたくない」 そういった理由から、ゴムリングで血流を止め、尻尾を落下させるなどといった方法(*1)で乳牛の尾を切断している酪農場があります。 しかし、飼育者にどのようなメリットがあったとしても、尾の切断は乳牛に苦痛と苦悩を与える行為です。 尾を切断された牛の行動は慢性的な疼痛を感じていることを示しており、切断された尾の神経腫形成や術後感染のリスクも伴います。また「ハエを追い払う」というあたり前の行動ができなくなることに苦悩します。

※1 羊や牛の断尾、去勢に。イラストレーター用ゴムリング(100個入)http://item.rakuten.co.jp/surge-m/5171/

牛乳を出す為に妊娠させられる

牛は私たちと同じ哺乳動物ですから、妊娠と出産をしないとお乳は出ません。お乳を出し続けるために、牛は産後2ヶ月程度で人工授精させられ、妊娠しながらお乳を絞られています。 家畜として飼われる乳牛はミルクを製造する機械のような扱いを受け続けているのです。

身体に合わない餌を与えられ病気になる事も

草食動物の牛は本来、草などを食べていますが、牛舎で飼育されている牛は、高脂肪のお乳を大量に絞る為に、濃厚飼料とよばれるトウモロコシやダイズ、油粕、肉骨粉、鶏糞などの繊維の少ないタンパク質・脂肪の多い飼料を与えられています。 牛たちは本来の身体に合わない食べ物を与えられているため様々な病気になります。

牛乳を大量に採る為に無理な品種改良が行われている

今、日本にいる牛たちは品種改良が繰り返され、年間平均8200Kgの牛乳を搾り取られています。しかし本来、牛はおよそ半分しかお乳を出さない動物です。すでに自然の姿からかけ離れた牛たちは、もう発情の兆候もわからなくなってしまっています。自然には交配できない体になってしまっているのです。

お乳が出なくなれば、と殺される

乳牛は2~6年程度で廃牛といって肉用にと殺されます。生きている間は、お乳を搾り取られ、お乳の出が悪くなると肉にされてしまいます。

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このように、私たちが飲む牛乳の為に、乳牛は生き物というよりも、牛乳をつくる為の道具のように扱われ、日々苦しんでします。 すべての乳牛がこのような方法で飼育されているわけではありませんが、ほとんどの畜産の現場ではこのような事が行われているのが現状です。 考えてみてください。スーパーでは水とほとんど変わらないような値段で牛乳が売られています。おかしいと思いませんか?

きちんと牛の事を考えて、牛に負担がないように世話をしている農家さんが作る牛乳は スーパーで売られている牛乳の5倍から10倍の値段がします。 安い牛乳を作る裏側には動物の犠牲がある事を忘れないでください。

畜産による地球環境への影響

牛乳に限らず、牛肉や豚肉、鶏肉や卵などの畜産が地球温暖化を加速させ、環境破壊を助長している事を知っていますか?
私たち普段食べている動物性食品が環境破壊の原因になっているなんて言われてもピンとこないという人も多いのではないでしょうか。

しかし世界では人口増加に比例して動物性食品の需要が高まり、畜産動物の数は年々増え続け様々な問題を引き起こしています。
それでは具体的にどのような問題が起こっているのか見ていきましょう。

森林破壊

現在、世界の熱帯雨林は、一秒間にサッカーコート2コート分づつ消失し、 一日でニューヨークより多くの熱帯雨林が消失しています。 森林を最も‘効率よく’破壊しているのは、畜産業。 実際、過去40年間で、南米の熱帯雨林の40%(1750万ヘクタール)が輸出用の牛肉を生産するために破壊されています。

水不足の問題:水を使いすぎる畜産

水は私達の生活には欠かすことのできない貴重な資源です。 将来、食料・水の確保は今よりももっと難しくなると言われています。 私たちは水をもっと大切に使わなければなりません。 水をもっとも多く使う産業として畜産があります。

牛肉1Kgを作るために必要な水は15,415リットル
豚肉1Kgを作るために必要な水は5,988リットル
鶏肉1Kgを作るために必要な水は4,325リットル
卵1パックを作るために必要な水は1,960リットル
牛乳1リットル作るために必要な水は1,020リットル
牛革1Kg(革製ランドセル1個くらい)を作るために必要な水は17,093リットル

参考までに、トマト1Kgに必要な水は214リットル、比較的多いところで私達の主食である米1Kgに必要な水は2,497リットル、パン1Kgに必要な水は1,608リットルです。

地球温暖化:メタンガスと畜産

地球温暖化を促進する物質はCO2だけではありません。 メタンガスは、強力な温室効果作用をもっています。メタンガス1トンは二酸化炭素23トン分の温室効果を持ちます。 そのメタンガス、年間排出量の16%が反芻動物のゲップによるものであり、さらに5%が家畜の糞尿から排出されています。 世界の牛の数・・・ 牛 13億5000万頭 これだけ多くの牛が、地球温暖化にどれだけ深刻なダメージを与えているか、考えてみてください。

過去250年の間で、メタン濃度は150%増加しました。 大気中のメタン濃度は1.7~1.8ppmで、年々0.8~1.0の割合で増加しており、そのうちの21%が畜産業に由来しています。 (最小値であり、51%だとする研究結果もある) 牛は現在世界で13億頭ですが、牛1頭は年間約75kgのメタンを排出します。 地球全体で、牛によるメタンガス発生数は一日150兆クォートにも上ります。

畜産と言うと肉製品を想像する方が多いかもしれませんが、牛乳や乳製品のための酪農の環境への悪影響も大きく、スウェーデン国立食品局も乳製品の過剰消費は、牛から排出されるメタンガスを増やし、地球環境に影響を与えるということを警告しているほどです。

野生動物を追い詰める畜産

生物多様センターは肉食が野生動物を追い詰めるとして、肉食の減少を訴えています。

畜産が野生動物を追い詰める5つのケース
1:畜産動物を守るために、多くの野生動物が駆除(殺害)されている
2:地球温暖化に多大な影響を与える畜産業、その影響により野生動物が住める環境がなくなっていっている。
3:森林破壊の最大の原因になっている畜産業により、野生動物のすみかがなくなり、動物にかぎらず、種の絶滅を引き起こしている。
4:畜産動物や毛皮動物の養殖による糞尿は流れだし、地下水や土地、河川、湖を汚染している。そのために河川は富栄養価になりその場所に生きる動物が一気に死滅する。
5:革製品・毛皮製品をなめし、腐るのを防止するために、クロミウムがつかわれ、地域の河川、地下水を汚染している。そのために地域の河川は死の川になっているところがある。

もっと深く知るためのサイト

アニマルウェルフェアについて、ヴィーガンについて、アニマルフリーファッションについて専用サイトでもっと深い情報を。

鶏、豚、牛、フォアグラにされる鴨、700億頭が毎年犠牲になります。
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