前年度事業報告

2021年度事業報告書

2021年4月1日~2022年3月31日まで

1 事業の成果 及び 事業の実施に関する事項

事業の成果

  • ホテル松本楼、ホテル仙景、内閣府など国内事業者を含めケージフリー宣言を獲得し、2022年3月にはケージフリー宣言数が161を達成した。
  • 国内養豚最大手企業の妊娠ストールフリーへの決定を獲得。その他農場、と畜場内でのアニマルウェルフェアのためのカメラ設置、と畜場の飲水設備の整備についての改善を引き出した。
  • 話し合いを行ってきた複数の企業でアニマルウェルフェアの調達についてのポリシー策定や言及がなされた。
  • 参画しているAquatic Animal Alliance(水生動物連盟)で、国連食糧農業機関(FAO)に要望し、持続可能な養殖の開発に関する公式の政策文書において、水生動物福祉が重要な考慮事項として取り入れられた。
  • 毛皮付き製品の輸入量が前年比65%減、またピーク時の2006年と比較して98%削減された。
  • 国内でも6ブランドが、海外ブランドでは3ブランドがファーフリー宣言。
  • フォアグラ輸入量が2020年と比較して2021年は44%削減された。
  • #エビの命も大事キャンペーンを実施し、屋外看板広告を全国に掲示した。
  • 美しさに犠牲はいらないキャンペーン実行委員会としてホーユー(株)の化粧品の動物実験廃止を獲得。
  • アニマルウェルフェアについて、テレビ媒体を含め多くのメディアに取り上げられた。
  • おうちdeアクション、おみせdeアクションなど、コロナ禍でできるボランティア活動を提案し様々な成果に貢献することができるボランティアの全国ネットワークが構築できた。
  • 千葉県での違法な闘鶏賭博場を調査し警察に情報提供、鶏の保護につながった。

事業の実施状況

(1)特定非営利活動に係る事業 

事業名事業内容期間事業場所従事人数受益対象者
1:野生動物の保護に関する事業
調査・啓発・要望
  • 茨城県れんこん田の防鳥ネットに野鳥が引っかかり死亡していることについて、調査をおこなった。行政への意見や署名キャンペーン、提出なども行った。
通期茨城県2人野生動物保護に関心のある人々
2:アニマルライツ・アニマルウェルフェアに関する事業
2-1:動物問題全般に関わる事業
啓発
  • 東京都、福岡県での街頭アクションを行った。
  • 畜産動物、展示動物等について、各種新聞、テレビ、雑誌等に寄稿、取材への対応を行った
  • 公式サイト、メールニュース(1793名が参加)、SNS(Facebook Twitter Instagram、youtube)の更新、情報発信を行った
  • ARCニュース(会報)を年3回発行した
  • アニマルライツに関するチラシ、毛皮反対に関するチラシ、フォアグラ反対に関するチラシ、畜産動物の現状に関するチラ、環境と健康と畜産問題に関するチラシ、サーカスでの動物利用に関するチラシ、牛乳の現状に関するチラシの配布を行った
通期東京都、岩手、愛知、兵庫、名古屋、埼玉20人動物の問題、現状を知らない人約50万人
人材育成に関する取り組み
  • ウェビナーを含んだアニマルライツチャンネルを12回行った
  • アニマルライツセンター学生部向けのオンライン講演会を9回行った
通期全国6人動物問題、持続可能性に関心のある人
持続可能性・消費者倫理にする取り組み
  • 「消費から持続可能な社会を作る市民ネットワーク」で、企業のエシカル度を調査する企業のエシカル通信簿、市民が商品を選びやすくするWEBサイトぐりちょの再構築についての議論を継続、主に動物分野を担当した。また当ネットワークが主催してエシカル通信簿のZOOM発表会を行った
  • 日本エシカル推進協議会に理事団体および運営理事団体として参加し、またJEIエシカル基準の策定に寄与した
通期東京2人動物問題、エシカル消費、環境問題等に関心のある人
問い合わせ対応
  • 問い合わせに対応(年間およそ200件)
通期東京4人200人
2-2:パートナー動物に関する事業
行政への取り組み
  • 他団体とのパートナーシップの元以下の活動を通年に渡り継続
  • すべての動物に関する適正な飼養管理の基準、動物虐待のガイドライン策定に関して要望
通期神奈川県1人国会議員、環境省、動物問題に関心のある人、神奈川県民
企業への取り組み
  • 鳥類等エキゾチックアニマルの販売の調査を行い、改善を要望した
通期千葉1人ペットに関心のある人
不良飼い主への取り組み
  • 不良飼育状態や不正な業態の生体販売業者に対し、意見を行った。また地方行政からも指導を行っていただいた
  • 不適切な飼育をする豚の飼い主に関する相談を受け、相談者とともに取り組み、改善につなげた
通年東京、山梨、宮崎、千葉3人ペットに関心のある人
啓発
  • ペット動物に関してSNSでの発信や対談を行った
通年東京3人動物の現状を知らない約1万人
2-3:畜産と環境に関する事業
啓発
  • 講演会での講師を努め、アニマルウェルフェアやアニマルライツについての知識の普及を行った。
    (エシカルコンシェルジュ講座、横浜国立大学、目黒区消費者グループ連絡会、所沢市、toitoi、創価大学のサークル、エコネットワークス、レイチェル・カーソン協会、JEI、遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン、地球を守ろう、中央大学、秋田県立大学、ピースボート、㈱SEM、㈱Salesforce、八千代松陰中学校・高等学校、パルシステム、食の安全監視・市民委員会など)
  • エコプロに参加し環境と畜産についての啓発を行った
  • 畜産動物の現状を伝える専用サイトとSNSでの情報発信、動画の編集
  • バタリーケージの卵を食べたくないキャンペーンの賛同呼びかけを行った
  • WEBマガジン、雑誌に畜産動物の現状について寄稿した
  • メディアに畜産動物の現状について情報提供を行なった
  • SNSでの広告配信を行なった
  • SNSやYoutubeでの広告の掲示
  • WORLD DAY FOR FARMED ANIMALS JAPAN 2021 農用動物を守る日のキャンペーンを実施
  • Hope For Animals.orgにて畜産動物の現状や畜産を取り巻く環境や人権問題を発信した
  • 参画しているAquatic Animal Alliance(水生動物連盟)で、水棲動物の福祉にいての意見提言
  • 成鶏の保護とともにその心身の状態の発信を行った
  • タコの工場式養殖反対のキャンペーンに参加
通年東京5人動物の問題、現状を知らない人約55万万人
行政に向けた取り組み
  • OIE(世界動物保健機関)の鶏のアニマルウェルフェアコード案に対しての働きかけおよび意見提出を行った
  • アニマルウェルフェアの取り組みを要望するためのロビー活動
  • 屠殺場の改善要望を行った
  • 神奈川県、埼玉県、滋賀県と、畜産動物の福祉向上と虐待防止に関して交渉を行なった
  • 日EUEPAの動物福祉の条項に関連し、Eurogroup for animalsと協業しEU向け資料を作成
  • 廃鶏の屠殺場での長時間放置について、屠殺場や出荷側の養鶏業者との話し合いの上、行政への要望を行った
  • 畜産施設での動物虐待を警察、及び検察に告発
通年東京3人不特定多数
調査
  • 複数の畜産施設及びと畜場に関する調査を行い、情報を公開した
  • 畜産動物の飼育環境についての認知度調査を行い公開した
  • アニマルウェルフェアの研究や情報を翻訳ボランティアメンバーで飜訳した
  • 採卵鶏の出荷時における長時間放置の実態を調査し、短編ドキュメンタリー映画として公開。賞も獲得した。
  • 食鳥処理場で生きたまま熱湯につけられる鶏の状況について調査。
  • アニマルウェルフェアに関連する海外の文献、基準等の日本語訳の充実を行った
  • 企業のアニマルウェルフェアの公開情報の調査を行った
  • アニマルウェルフェアの技術的な情報の収集を行った
通年東京・大阪90人不特定多数
企業に向けた取り組み
  • 妊娠ストール廃止、ケージ飼育廃止、ベターチキンへの移行を含むアニマルウェルフェアの向上、及びアニマルウェルフェアポリシーの策定、畜産物の削減を求め、数百社へのコンタクトと、複数の企業と話し合いを行った
  • 複数の食肉加工会社との話し合いを行った
  • 乳牛の放牧飼育場のリスト化と企業への提供
  • ケージフリーの移行についてのアンケート調査を行った
  • 毎週ケージフリー会議をオンライン開催し、ボランティアメンバーとともに企業への意見を届ける活動を行った
  • 魚と甲殻類の残酷な調理に関して改善を求めた
  • 企業にケージフリー卵への切り替えを促す国際連合Open Wing Allianceに参加。全国サミットおよびグローバルサミットに参加した。またKFCを始めとする複数社に対する世界キャンペーンを行った
通年東京20人不特定多数
2-4:衣類等の素材になる動物に関する事業
啓発
  • 毛皮の専用サイトやSNSでの情報発信
  • 動画の編集と公開
  • 毛皮反対のためのポスターの配布し、郵便局や店舗などへの張り出しをボランティアさんに行っていただいた
  • 毛皮についてのウェビナーを行った
通年東京10人毛皮の問題、ファッションに関心を持つ人約40万人
企業に対する取り組み
  • アパレル企業にリアルファーの取扱廃止を求める要望を行なった
  • ファーウールの取り扱いのある企業を調査、91社に廃止の要望を行った
通年東京2人毛皮動物の問題に関心を持つ人
調査
  • コロナ禍での中国毛皮産業の動向や、ミンクの感染状況の把握を行った
通年東京1人毛皮動物の問題に関心を持つ人
国際協力
  • FUR FREE ALLIANCEメンバーとして、日本の毛皮消費状況等について海外に向けて情報発信を行った
通年東京1人毛皮動物の問題に関心を持つ世界中の人
2-5:実験に利用される動物に関する事業
企業に対する取り組み
  • 美しさに犠牲はいらない実行委員会(CFB)で、ヘアケアメーカーに化粧品(医薬部外品含む)での動物実験廃止を求める交渉
通年東京1人化粧品を利用する人々
2-6:展示動物に関する事業
啓発
  • ウェブサイトとSNSでの情報発信
  • 闘鶏を廃止するための情報発信を行った
  • 動物園についての講義
通期全国3人動物の問題、現状を知らない人
調査
  • 違法な闘鶏賭博場の調査を行い、警察に情報提供を行った
通気千葉3人違法行為をなくしたい人々
行政・企業等に対する取り組み
  • 全国の動物園の動物の扱いについての改善要望を行った
  • ばんえい競馬での虐待的扱いを告発した
  • 闘鶏賭博場から軍鶏を40羽保護した
  • 動物を闘わせることが虐待であることを明確にするよう環境省に要望、環境省が作成した動物虐待についてのガイドラインで明記された
通期全国3人動物の問題、現状を知らない人
3:菜食と健康に関する事業
啓発
  • ヴィーガン、ベジタリアンのライフスタイルについての情報サイトHachidoryの運用を行った
  • ヴィーガンレシピの開発を行った
通期全国15人エシカル消費やヴィーガンに興味のある10万人
4:目的を達成するための広報事業 : 報告は2に含みます

(2)その他の事業 

事業名事業内容期間事業場所従事者人数受益対象者
物品販売事業動物問題を啓発することを目的とした本とアピールグッズの販売を行なった通期東京3人動物問題に関心のある人々

会計報告

貸 借 対 照 表
特定非営利活動法人 アニマルライツセンター[税込](単位:円)
全事業所2022年 3月31日 現在
資 産 の 部負 債 の 部
科  目金 額科  目金 額
【流動資産】【流動負債】
(現金・預金)預 り 金64,630
現   金204,156未払法人税等70,000
PAYPAL円766,332流動負債 計134,630
ゆうちょ・総合口座7,021,153負債合計134,630
PAYPALドル89,606正 味 財 産 の 部
ゆうちょ・12758332,405,742【正味財産】
ゆうちょ・18536760,479前期繰越正味財産額64,666,275
ゆうちょ・189160AD1,194,226当期正味財産増減額6,258,740
三菱東京UFJ銀行28,351,801正味財産 計70,925,015
小口 現金5,000正味財産合計70,925,015
現金・預金 計70,798,495
(棚卸資産)
貯 蔵 品72,774
棚卸資産 計72,774
(その他流動資産)
仮 払 金2,376
その他流動資産 計2,376
流動資産合計70,873,645
【固定資産】
(投資その他の資産)
敷   金186,000
投資その他の資産 計186,000
固定資産合計186,000
資産合計71,059,645負債及び正味財産合計71,059,645

 

活 動 計 算 書
[税込](単位:円)
特定非営利活動法人 アニマルライツセンター
非営利事業収益事業合計
【経常収益】
【受取会費】
一般会員(賛助)受取会費1,128,000
一般会員(正)受取会費1,344,000
ライト会員受取会費625,500
サポート会員(賛助)受取会費840,000
サポート会員(正)受取会費480,000
学生会員(賛助)受取会費24,0004,441,500
【受取寄付金】
受取寄付金18,369,26018,369,260
【受取助成金等】
受取助成金7,950,4897,950,489
【事業収益】
事業 収益233,902
講師料・原稿料917,3001,151,202
【その他収益】
受取 利息341
受取手数料652,868
雑 収 益20,750673,959
経常収益 計32,352,508233,90232,586,410
【経常費用】
【事業費】
(人件費)
給料 手当(事業)12,256,556
役員報酬(事業)2,656,40022,900
法定福利費(事業)2,068,15336,976
福利厚生費(事業)10,229105
人件費計16,991,33859,98117,051,319
(その他経費)
広告・宣伝費(事業)1,410,229
諸 謝 金(事業)40,000
印刷製本費(事業)599,39981,527
動物医療費保護費381,802
会場費(事業)33,000
旅費交通費(事業)912,974
調査費(事業)276,789
車 両 費(事業)415,587126
通信運搬費(事業)751,68345,154
新聞図書費(事業)3,610
消耗品費(事業)157,54811,136
備品(事業)264,066380
IT関連費(事業)703,0445,602
水道光熱費(事業)27,920274
地代 家賃(事業)1,346,64614,038
諸 会 費(事業)257,375
支払手数料(事業)164,63912,422
為替 差損(事業)△ 3,572△ 37
その他経費計7,742,739170,6227,913,361
事業費 計24,734,077230,60324,964,680
【管理費】
(人件費)
給料 手当(管理費)963,000
役員報酬(管理費)68,700
法定福利費(管理費)110,954
福利厚生費(管理費)320
人件費計1,142,97401,142,974
(その他経費)
印刷製本費(事業)4,588
旅費交通費(管理費)10,540
車 両 費(事業)381
通信運搬費(事業)15,441
消耗品 費(管理費)39,923
備品(事業)1,140
IT関連費(事業)16,805
水道光熱費(事業)826
地代 家賃(事業)42,081
支払手数料(管理費)18,403
為替 差損(事業)△ 112
その他経費計150,0160150,016
管理費 計1,292,99001,292,990
経常費用 計26,027,067230,60326,257,670
当期経常増減額6,325,4413,2996,328,740
【経常外収益】
経常外収益 計0
【経常外費用】
経常外費用 計0
税引前当期正味財産増減額6,328,740
法人税、住民税及び事業税70,000
経理区分振替額3,299△ 3,2990
当期正味財産増減額6,258,740
前期繰越正味財産額64,666,275
次期繰越正味財産額70,925,015

事業の内訳の割合