ラッシュジャパンが2013年にも行った化粧品の動物実験に対する意識調査を再び行いました。 2013年同様にアニマルライツセンターもこの調査に加わりましたが、私たち啓発を行う団体としては認知度が3年前と比較してあがっていない、むしろ多少の誤差で下がっていることに落胆しました。 しかし、動物実験で人の安全性は確かめられないと考える人が、全体の71%であり、動物実験が絶対であるという偏見が多少取り除かれてきていることを感じました。調査結果は動画でご覧ください。【調査概要】 調査期間:2016年9月16日~9月22(ラッシュ調べ) 総回答数:8,624名また、ラッシュジャパンの化粧品の動物実験をなくすための積極的なアクションは、調査や店頭でのキャンペーンにとどまりません。ラッシュプライズという動物実験を減らすために貢献した、または貢献するであろう研究に、毎年最大25万ポンド(約4,500万円 ※1)の賞金を出す取り組みを行っています。 2012年から行われているラッシュプライズでは、今年は動物実験では人の安全を確かめられないと自覚し新たな安全性試験の開発に取り組む日本人の若い研究者にも、賞が送られました。 辰巳久美子さん (大阪市立大学)の研究は、肝臓の毒性を3Dモデルで確かめるというもので、将来的にはすべての臓器の3Dモデルを確立し、それぞれを繋ぎ、体全体の安全性を確かめられるようにしたいという夢を持つ研究者でした。 日本での研究は、研究のための臓器が手に入らず社会システムの変革も必須だといいます。今、動物実験を経た薬が、臨床試験や市場に出た後に回収されたり副作用情報が書き直されるのが当たり前のようになっています。動物実験は「まるでコインを投げて裏表をあてるようなもの」とLushPrize運営事務局をつとめる科学者のレベッカ・ラム氏は言います。 愛情や何かを感じる心や行動など人とそれ以外の動物の共通点はたくさんあり、私たちに必要なものの多くを動物も必要とするという行動学的研究が多数ある一方で、その体の作り、生物学的な面での違いは大きいのです。 この種差を超えることは、これまでドレだけ莫大な金(税金含む)と研究者の貴重な時間と能力を費やしても、超えることが出来ませんでした。これからもそれは同じでしょう。どんなに似たような症状を「動物モデル」として作ったとしても、単に似ているに過ぎないのです。私たちには、人のデータに基づいた試験方法が必要です。 動物実験を減らすための方法ではなく、これまでラッシュブライズを受賞したような研究者の方々が取り組むような方法の開発が必要です。このことはもう何十年も前から医学者が言い続けてきていることです。 日本社会もそろそろそちらにシフトすべきなのではないでしょうか。ラッシュプライズを受賞した、動物実験を使わない試験のみを行う試験期間、XCELLR8の試験方法のデモの動画をご覧ください。 クリックして Twitter で共有 (新しいウィンドウで開きます)Facebook で共有するにはクリックしてください (新しいウィンドウで開きます)クリックして X で共有 (新しいウィンドウで開きます)Share This Previous Article漫画家かなつ久美(星乃美玲)先生にイラスト提供いただきました Next Article署名「鶏のケージ飼育を止めてください」 2016/11/23