論文概要
本研究では、米国の995世帯を対象とした調査によって、牛乳とプラントベース代替飲料がどのように消費されているかを調査した。長期的な傾向として牛乳の消費量は減少しているが、近年では植物性飲料の消費量の増加によってさらに減少が進んでいる。牛乳の消費量が減少する一方で、チーズ・バター・ヨーグルトの売上は伸びており、全体として米国における乳製品の総消費量は増加し続けている。
k平均クラスター分析を用いて、米国の家庭における3つの消費クラスターを特定した。最大のクラスターは61.6%の世帯で構成され、牛乳をほぼ定期的に消費するが、プラントベース飲料はほとんど消費しないか全く消費していなかった。第2のクラスターは、回答世帯の15.6%で構成されるフレキシタリアン世帯で、牛乳とプラントベース飲料の両方を頻繁に消費していた。第3のクラスターは、プラントベースの消費者で、回答世帯の22.8%を占め、ほとんどプラントベース飲料のみを消費していた。
クラスター間における人口統計学的な違いを比較すると、従来の乳製品を消費する世帯に比べてフレキシタリアン世帯では、世帯人数が多く、幼い子供がいる可能性が高く、ベジタリアンまたはヴィーガンがいる可能性が高く、よりリベラルであった。プラントベースの世帯は、フレキシタリアン世帯と多くの類似点があった。フレキシタリアンおよびプラントベースのクラスターは、ほとんどすべての消費用途において牛乳をプラントベースの飲料に置き換えることに意欲を示した。
Christopher A. Wolf, Trey Malone, Brandon R. McFadden
2020/10/20
Beverage milk consumption patterns in the United States: Who is substituting from dairy to plant-based beverages?