論文概要
本研究では、米国の一般的な食事において、肉の一部を用量漸増法でクルミに置き換えた場合に、栄養摂取と食事の質に与える影響について評価した。クルミを食べない消費者に関する食品モデリングには、全国を代表する標本である2015~2018年国民健康・検査調査(NHANES)から、青少年2707名および成人5190名のデータを使用した。
クルミの量を段階的に増やし、0.5・1・1.5・2オンス(1オンス=約28 g)のクルミを使って、それぞれ1・2・3・4オンスの肉を置き換えた。2015年版・健康食指数に母比率を用いて食事の質を推定し、米国国立がん研究所による方法を用いて普段の栄養素摂取量を推定した。有意差の検定には重複しない95%信頼区間を用いた。
青少年および成人の食事モデルにおいて肉を部分的にクルミに置き換えた場合、食物繊維・マグネシウム・オメガ3脂肪酸の平均摂取量は有意に増加し、コレステロールとビタミンB12は有意に減少した。さらに、肉の一部をクルミに置き換えることによって全体的な食事の質にも改善が見られた。
クルミを1~2オンス(28~57 g)摂取することで、肉の一部を置き換えることができ、年齢層に関わらず栄養摂取量と食事の質を改善できる可能性がある。
Lisa A Spence, Beate Henschel, Rui Li, Carmen D Tekwe, Krisha Thiagarajah
2023/10/25
A Dietary Model of Partial Meat Replacement with Walnuts Demonstrates Changes in the Nutrient Profile and Quality of the United States Population's Diet