論文概要
健康的な食事パターンを遵守することは、非伝染性疾患の発症を予防することにつながり、平均寿命にも影響を及ぼす可能性がある。ここでは、英国の一般人口からUKバイオバンクに登録された前向きコホートのデータを用いて、不健康な食事パターンから「イートウェルガイド」で推奨される食事パターンへの移行を続けた場合、40歳の男女の平均寿命がそれぞれ8.9年および8.6年ずつ延びることを明らかにする。
この40歳男女の集団が不健康な食事パターンを離れ、長寿に関連する食事パターン* への移行を続けた場合、その平均余命は、それぞれ10.8年および10.4年まで延びることに結びつく。最も大きな効果が得られるのは、全粒穀物・ナッツ類・果物の摂取を増やし、砂糖入り飲料と加工肉の摂取を減らすことである。食生活における持続的な変化が平均寿命に及ぼす影響を解明することで、健康政策を設計するうえでの指針を提供することができる。
* 卵・赤肉・砂糖入り飲料の摂取量は少なめで、精製穀物と加工肉の摂取量は少ない
Lars T. Fadnes, Carlos Celis-Morales, Jan-Magnus Økland, Solange Parra-Soto, Katherine M. Livingstone, Frederick K. Ho, Jill P. Pell, Rajiv Balakrishna, Elaheh Javadi Arjmand, Kjell Arne Johansson, Øystein A. Haaland & John C. Mathers
2023/11/20
Life expectancy can increase by up to 10 years following sustained shifts towards healthier diets in the United Kingdom