論文概要
アニマルウェルフェアに関する現在の基準から見て、集約的な畜産システムに対する社会の懸念は高まっている。本研究では、欧州における現行のアニマルウェルフェアの規制をより厳しいものにするべきかについて、消費者および市民としての立場からの人々の考え方を調査した。
人々の決定に影響を与える要因として、アニマルウェルフェアに関する回答者の理解・(アニマルウェルフェアに関する)主観的および客観的な知識レベル・さまざまな情報源をどれくらい信頼しているか・現在のアニマルウェルフェアに関する規制についての認識・回答者個人の社会経済的な特徴を分析対象として検証した。データの収集にあたっては、欧州連合(EU)域内の8カ国(スペイン・英国・ポーランド・ギリシャ・リトアニア・ルーマニア・イタリア・スウェーデン)で配布した半構造化質問票を使用し、得られた総回答数は3,860件であった。
その結果、市民の立場に立った回答者に比べると、消費者の立場に立った回答者では、より厳格な規制を導入することには消極的であることがわかった。しかし、ポーランド・スウェーデンなど北部諸国の回答者では、スペイン・イタリアなど南部の国々に比べて、現行の最低要件よりも厳しい規制を支持する傾向が強かった。女性の回答者は豚や採卵鶏のウェルフェアに対する関心が高く、情報源としてインターネットをより信頼しており、アニマルウェルフェアに関してより厳しい規制を支持する傾向があることがわかった。
Niloofar Pejman, Zein Kallas, Antoni Dalmau, Antonio Velarde
2019/04/25
Should Animal Welfare Regulations Be More Restrictive? A Case Study in Eight European Union Countries