論文概要
赤肉を食べること、中でも特に加工肉を食べることは、さまざまな慢性疾患や早期死亡と関連している。しかし、赤肉の摂取量が変わると死亡率にどのように影響するのか、また、どのような代替食品がより長寿と関連するのかについての科学的知見はこれまで得られていなかった。
復旦大学とハーバード大学のYan Zhengらによる新しい研究では、米国の女性・男性を対象とした2つの大規模な前向きコホート(Nurses’ Health Study、Health Professionals Follow-up Study)において、赤肉とその他の食品の摂取量の変化が死亡率に及ぼす影響を調べた。
1994年から2010年までの期間における女性53,553人・男性27,916人に関するデータを分析した結果、赤肉の摂取量が1日に1/2皿増えるごとに、死亡リスクが10%高くなることを明らかにした。加工赤肉の消費量の増加のみで見た場合、死亡リスクはさらに高かった(13%)。
赤肉の消費量を減らすだけでは死亡リスクは低下しないようであったが、同時に全粒穀物・野菜・その他のタンパク源の消費量を増やすと死亡リスクは低下した。この研究は、赤肉(特に加工肉)を健康的な代替食品に置き換えることが長寿の促進に役立つことを示唆している。
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