論文概要
赤肉の生産は二酸化炭素排出の主要な原因のひとつであり、肉の生産と消費を減らすことは極めて重要である。アメリカの成人456名をサンプルとして、右派の社会政治的イデオロギーと赤肉の消費との関連について、(i)赤肉に対する態度、(ii)赤肉の消費を減らしたいという意欲、(iii)赤肉のためにさらに金を払っても良いという意欲、(iv)赤肉の消費が環境に与える影響についての信念、(v)権威への不信(権威への信頼との比較において)を検証した。
右翼権威主義*1や社会的支配志向*2などの右派のイデオロギーは、赤肉に対するより肯定的な態度と関連しており、さらに、赤肉の消費を減らしたいという意欲や、赤肉にさらに金を払っても良いという意欲が乏しいこと、赤肉が環境に悪影響を与えるということへの不信感があること、赤肉の生産が環境への悪影響を及ぼしているという関係当局からの情報への不信感が強いことにも関連していた。
しかし、結果は政治的イデオロギーの2つの次元(右翼権威主義と社会的支配志向)で異なっていた。研究の結果から、赤肉消費に対する態度や、環境への影響に関する認識の必要性には社会政治的イデオロギーが大きく影響していること、気候変動に取り組む戦略の一環として人々の赤肉消費を変えるためには、この点についてのより精緻な理解が必要となる。
*1 権威に服従し、規範を逸脱する者に対して攻撃性を示し、伝統的価値観を遵守する傾向 *2 集団間の格差や序列を好む程度を表す概念
Becky L Choma, Raluca A Briazu, Vashisht Asrani, Ana Cojocariu and Yaniv Hanoch
2024/01/17
The politics of red meat consumption and climate change