未加工の赤肉と加工肉の摂取と虚血性心疾患のリスク 英国バイオバンクの前向きコホート研究

背景: 肉類の摂取と虚血性心疾患(狭心症・心筋梗塞など)を発症するリスクの関連については、これまでに明確なエビデンスが得られていない。同じ食事内容に対する代謝反応には個人差があるが、これによって両者の関連をどの程度まで説…

プラントベース代替肉は、動物性タンパク質の摂取比率の低減と維持に有益である

プラントベース食品を主体とした食生活には健康や環境の面で様々な利点があり、動物性食品の摂取を減らそうとする消費者は増えるものと予想される。これに伴って、公衆衛生に関わる機関や専門家は、このような変化を実現するために最適な…

消費者にとって最も重要な代替肉の属性はなにか? 

環境や健康、食の安全についての懸念が高まるなかで、代替肉の利点が注目されつつある。計画的行動理論の拡張モデルに従えば、代替肉を購入する消費者の意思には、消費者個人の態度・主観的規範・行動の統制感が関係しているが、本研究で…

パンデミック時代におけるベジタリアニズム デジタルメディアで検証する COVID-19のもとでの食肉忌避のカルチャーポリティックス

歴史的にベジタリアニズムが支持される理由には5つのカテゴリーがあり、個人の健康、動物に対する共感、食を介したアイデンティティおよび集団への帰属感、畜産が環境に及ぼす長期的な影響に対する懸念、食肉に要する費用についての経済…

英国における食肉消費の減少に関わる行動変化 

背景: 英国では、地球の健康を守り、非感染性疾患を減らすために、肉の消費量を減らす必要がある。英国の全国食事栄養調査の分析によると、2008年から2019年にかけて、1人1日当たりの食肉消費量は 103.7gから 86.…

プラントベースの食事パターンと全死因・心血管疾患・がんによる死亡率: 多民族コホート研究

背景・目的: プラントベースの食事パターンは、米国における心血管疾患、一部のがん、これに関連した死亡リスクの低下と関わっているとされてきた。 集団: プラントベースの食生活と死亡率の関連については、その食品の品質が考慮さ…

ブラジルのフレキシタリアン 誰で、何を食べ、なぜなのか?

本研究はブラジルのフレキシタリアンについて初めての科学的調査で、その社会経済的・人口統計学的プロファイル、フレキシタリアニズムを選んだ動機、動物由来の肉を食べる頻度、肉の代わりに摂取している主な代替食品について調べた。こ…

犬・猫・人間のヴィーガン食が環境の持続可能性にもたらす便益の割合

畜産業が環境に対して及ぼす影響の大きさは畜産製品の消費量に比例している。本研究では、犬、猫、および人間の食生活において畜産動物が相対的にどの程度消費されているかを明らかにするため、2020年の米国内、および2018年の世…

食用動物に抗生物質を使うことに対する消費者の態度

薬剤耐性菌の存在は社会が直面する大きな課題のひとつであり、多くの医療行為を妨げる現実的な脅威となっている。抗生物質は畜産においても使用されているが、そのことが薬剤耐性菌を増加させる潜在的な経路となっている。ここで最も重要…

食品産業の未来 微細藻類タンパク質がもたらす破壊的革新

国連の報告によれば、世界の人口は2050年までに98億人に達すると予想されている。代替タンパク質は微細藻類・マイコプロテイン・昆虫・細胞ベース・培養肉・代替肉・代替乳製品・菌類ベースのタンパク質などをソースとし、これらに…

学校でプラントベース食品を増やす政策に対する保護者と教員の態度

地球環境と公衆衛生における諸課題には現在の食料システムが関係しており、特に肉食が中心となっている西洋社会でプラントベースの食生活への大規模な転換が必要とされている。学校給食システムは広く普及し、多方面に影響を与えることが…

格差社会における食の持続可能性 ブラジルにおける食肉消費の変化(2008~2017年)

地球環境に関する諸課題への責任と、それに対する脆弱性は、各国において一様な形で存在するわけではない。ブラジルでは食肉は文化的に重要な価値を担っており、このことは、たとえ食肉の生産が環境面で負の影響を与えているとしても変わ…

目標フレーミング理論と持続可能な食の選択: 道徳的目標を達成するための波及効果の活用

ミールキット宅配の市場は拡大しつつあり、ここで提供される料理がプラントベースへ移行すれば、この産業部門からの温室効果ガス排出量を大幅に削減できる可能性がある。しかし、オンラインで料理を注文する際に、多くの消費者は肉ベース…

環境にやさしい食品選択のためのフード・アイデンティティによるフレーミング

食品とアイデンティティの関係は、これまでの環境研究ではあまり検証されてこなかった。人々が食品に価値を見出すのは、物質的・具体的な便益のためだけではなく、それが自分自身やコミュニティの他のメンバーにとって象徴的なものである…

持続可能なタンパク質技術への人々の支持を予測する「自然さ」

動物由来の食品に対する需要が拡大することにより、温室効果ガス排出は大幅に増加し、気候変動に対応するうえで課題となっている。この点では培養肉をはじめとする代替タンパク質は、温室効果ガス排出量の少ないタンパク質源として期待さ…

フード・ピラミッドに関連した健康プロンプトで食肉消費の削減を促す

西洋社会における肉の大量消費は、気候変動・環境破壊・健康コストの大きな原因となっている。肉の消費を減らす方法の一つとして、職員食堂におけるナッジ*1を用いることが考えられる。これまでの研究で、ナッジが消費者の選択に影響を…

プラントベースの食事パターンが健康にもたらす利益と医療・臨床における実践

アメリカ・ライフスタイル医学会 American College of Lifestyle Medicine では、加工度の低い野菜・果物・全粒穀物・豆類・ナッツ類・種子類など、プラントベース食品を中心とした食生活を推奨…

フランスの成人における動物性・植物性食品の消費量 食肉の削減に向けた動機と縦断的食事データの関連

背景: より健康的で持続可能な食生活のために、肉の消費を減らすことが提唱されている。しかし、そのような食生活の変化の根底にあるメカニズムを理解するためには、行動学的な検証が必要である。 目的: 本研究では行動変容に関する…

雑食とヴィーガン食の心代謝への影響 一卵性ふたごにおけるランダム化比較試験

重要性: ヴィーガン食は、雑食の食事と比較して心血管系に有益であることを示唆するエビデンスは増えており、これには野菜、・豆類・果物・全粒穀物・ナッツ類・種子類の消費量の増加による食事の質の向上が関わっていると考えられる。…

持続可能な食事パターンへの移行 フランス語圏カナダ人における食事パターンからの知見

背景: 多くの食事ガイドラインは、動物性タンパク質を植物性タンパク質に置き換えることを推進しており、そこでは健康上の利点だけでなく、より持続可能な食事パターンへの移行を支援することが目的となっている。本研究ではフランス系…