低脂肪ヴィーガン食による摂取栄養素量と食事の質の変化 過体重成人における無作為化臨床試験

背景: 摂取する食品群や栄養素を変えると、体重・体組成・インスリン感受性に対する影響が変化する可能性がある。 目的: 低脂肪のヴィーガン食を16週間摂取することによって、食品群・栄養素の摂取量・食事の質がどのように変化す…

食糧システムは、人為に由来する世界の温室効果ガス排出量の1/3を占める

本研究では、新たに食料に関する地球規模での排出量データベース(EDGAR-FOOD)を開発し、1990年から2015年までの温室効果ガス(二酸化炭素・メタン・亜酸化窒素・フッ素化ガス)の排出量を推定した。このデータベース…

フレキシタリアンはどれくらいフレキシブルなのか? 食事パターン・動機・将来の意向における多様性を検証する

現代の食料システムは健康的でも持続可能でもなく、特に高所得国において食肉消費は過剰なレベルにあり、問題となっている。フレキシタリアンは肉の消費を減らす、または制限する食事のパターンであり、こうした食生活を選択する消費者が…

I’m Lovin’ It:ファストフード広告が肉食の嗜好に与える影響

赤身肉や加工肉の過剰摂取は、健康に様々な悪影響を及ぼしている。先行研究では、広告メッセージが食行動に影響を与えていることが明らかにされているが、特に食肉に関する広告が及ぼす影響について調べた研究は乏しい。 合理的行動理論…

精密発酵で生産されたチーズの受容 ドイツ消費者の認識と情報の影響

精密発酵とは、牛を使うことなく乳製品を生産するプロセスのことである。この技術では、より少ない資源から高栄養のタンパク質を生産することができるため、持続可能性のために寄与できると考えられている。消費者の受容に対して情報が及…

プラントベース食の利点と障壁を探る 健康・環境への影響・食品へのアクセスと受容性

不健康な食事パターンは、非伝染性疾患・栄養不足・気候変動を含む世界的なシンデミック* と直結しており、より健康的で持続可能なプラントベースの食生活へ移行することが不可欠となっている。しかし、プラントベースの食事には、肉や…

人新世の食糧: 持続可能な食糧システムから生まれる健康的な食生活に関する EAT-Lancet 委員会

食糧システムには、人類の健康を育み、環境の持続可能性を支える潜在力があるが、これらはいずれも脅かされているのが現状である。世界の人口は増加を続けており、持続可能な食糧システムによって健康的な食生活を提供することが喫緊の課…

牛乳・牛肉をプラントベース食品で置換した場合に、環境と土地利用に与える影響

食肉と乳製品の消費は、環境に対して膨大な影響を及ぼしている。畜産業による世界の温室効果ガス排出量の約80%は、牛肉・牛乳・豚肉の生産に由来するものである。食肉と乳製品の生産・消費を改めることは、パリ協定の気候変動目標(U…

持続可能性に向けた食事の変化を選択する 食事プロファイル・環境フットプリント・コストへの影響

健康的で持続可能な食生活には、食事の摂取内容や環境資源の利用をより良いものへと向上させる力がある。しかし、食品の選択を改善するための指針にもとづいて長期的な行動変容を促すためには、健康・環境の持続可能性・食事コストなど、…

肉とプラントベース食品で得られる満足感に変わりはなく、拡張現実でも影響されない

食肉製品を代替するプラントベース食品が、食後の満足感にどのように影響しているかについてはほとんどわかっていない。拡張現実 augmented reality (AR) には感覚的な体験を強化する働きがあることから、ここで…

肉・魚の代替食品に対する消費者の受容 培養・プラントベース・3D フードプリンティングの比較

3D フードプリンティングや細胞農業をはじめとする新しい食品技術によって、食感の多様性、食品廃棄物の削減、アニマルウェルフェア、個別化栄養など、食肉や魚類の生産分野における可能性が広がっている。しかし、こうした技術は依然…

未加工の赤肉と加工肉の摂取と虚血性心疾患のリスク 英国バイオバンクの前向きコホート研究

背景: 肉類の摂取と虚血性心疾患(狭心症・心筋梗塞など)を発症するリスクの関連については、これまでに明確なエビデンスが得られていない。同じ食事内容に対する代謝反応には個人差があるが、これによって両者の関連をどの程度まで説…

ベジタリアン食への促しにおいて、場所と結び付いた消費者の嗜好が及ぼす影響

このフィールド研究では、一定の状況において消費者がこれまで採ってきた意思決定のパターンが、食肉の消費削減を促すナッジ*介入の効果に影響するかどうかを検証した。デンマークのある病院では、病院の職員だけでなく病院を訪れた人々…

植物性タンパク質のボロネーゼソースに関する消費者の認識と評価

消費者に肉の消費量を減らすよう促すことは、食品産業に関連する気候変動の影響を緩和するうえで不可欠となっている。一部の消費者では、代替肉によって食肉から離れる動きが進む可能性がある。しかし、これには心理的・状況的・感覚的な…

ほぼベジタリアンから完全ベジタリアンへ: 肉食の忌避における社会的アイデンティティの表現

雑食の人々は肉を食べ、ベジタリアンは肉を食べない。この意味で、ベジタリアンと雑食という二分法は明瞭なものであると思われる。しかし、ベジタリアンと雑食というこうした分類では、肉の摂取を制限しながらも食生活に肉を取り入れる人…

プラントベース代替肉は、動物性タンパク質の摂取比率の低減と維持に有益である

プラントベース食品を主体とした食生活には健康や環境の面で様々な利点があり、動物性食品の摂取を減らそうとする消費者は増えるものと予想される。これに伴って、公衆衛生に関わる機関や専門家は、このような変化を実現するために最適な…

ベジタリアン食・フレキシタリアン食を処方すれば、肉の摂取量は持続的に減少する

肉を食べるのを控えることがアニマルウェルフェア・環境・人間の健康などの面から望ましいことは、多くの人が認めている。しかし、食肉消費の削減を普及させるための戦略としてどのような形で促すのが最も効果的なのかについては、未だよ…

消費者にとって最も重要な代替肉の属性はなにか? 

環境や健康、食の安全についての懸念が高まるなかで、代替肉の利点が注目されつつある。計画的行動理論の拡張モデルに従えば、代替肉を購入する消費者の意思には、消費者個人の態度・主観的規範・行動の統制感が関係しているが、本研究で…

パンデミック時代におけるベジタリアニズム デジタルメディアで検証する COVID-19のもとでの食肉忌避のカルチャーポリティックス

歴史的にベジタリアニズムが支持される理由には5つのカテゴリーがあり、個人の健康、動物に対する共感、食を介したアイデンティティおよび集団への帰属感、畜産が環境に及ぼす長期的な影響に対する懸念、食肉に要する費用についての経済…

減らすか、やめるか? 肉の消費を抑制するための動的規範メッセージングの有効性

近年では、消費者に肉の消費を減らすよう促す方法についての研究が始まっている。しかし、有効性を計測できるメッセージング手法について検証した研究は乏しく、またそうした方法には長期的な効果があるのかどうか、最も効果のあるアピー…