現状、ペットショップやブリーダーでは子犬や子猫たちが売られていますが、その子犬や子猫の親はどのように生活しているでしょうか? 動物を購入する殆どの人はそこまで考えていないでしょう。よくブリーダーが崩壊して糞尿だらけの場所に入れられていたり病気だったりと、公になる事で劣悪ブリーダーと言われています。 ただ仮に、ちゃんとケージの掃除をして病院と相談しながら繁殖させれば、良いブリーダーだと耳にしますが、その実態はどうでしょうか。犬舎を設けた小屋で大量に繁殖犬がいるところもありますし、結構普通のお宅で繁殖させて販売してるところも多いです。 そんな中、今回ブリーダーでの犬の鳴き声がうるさい、異臭がする、死んだ犬を玄関に放置しているようでどうにかしたい、とARCが問い合わせを受け、一般家庭でブリーダーをしている所へ見学に行って来ました。レポート部屋に入るなりみんな一斉に吠えます。そこは小型犬、1犬種のみで、ケージを3段積み重ね、一つのケージに2~3頭入っていました。1つの部屋で30頭ほどいるのと、さらにこちらに見せない裏のバックヤードにも、3段に重ねたケージへ見えた範囲で1頭ずつ入っていました。推測ですが約50頭を一軒屋で飼育しています。 ストレスのためケージの中でケンカをして目を怪我した犬が多かったです。交尾はしないものの一緒のケージに入っている犬にずっとのっかられている犬もいました。運動は狭い庭に少し出すのみで散歩はしていません。ここはドッグショーで、良い成績をとるための犬を繁殖させる傍ら、販売もするというブリーダーでした。繁殖は5歳まで行い、その後もケージに入れっぱなしです。庭に放すと言っているものの本当かはわかりません。動物取扱業における飼育基準の必要性動物の愛護及び管理に関する法律に販売が困難となった犬猫等の終生飼養や保護も義務付けられていますが、私たちから見えない部分ではバックヤードのケージに入れっぱなしというのが多く存在していることでしょう。 ドイツでは犬保護省令があり、小型犬1頭あたり最低6㎡の檻以上と決められているのに対し、日本ではそのようなスペースの基準はないためどんな狭い場所でもブリーダーという職業が出来てしまいます。今後、日本もスペースの基準を設けて、ペットショップやブリーダーを安易に出来ないよう規制していくべきだと思います。 またドイツでは犬の飼育免許がありますが、免許と言う表現よりも「犬を飼育するにあたり必要な知識を身につけている証明」になるようです。日本の行政でも「犬の飼い方教室」などが行われます。これは一見すると犬を躾ける方法に見えますが、本当の目的は飼い主が学ぶ場です。結果として、このブリーダーは目を怪我することが頻繁に起きていることなどから管轄の保健所へ指導をお願いしました。クリックして Twitter で共有 (新しいウィンドウで開きます)Facebook で共有するにはクリックしてください (新しいウィンドウで開きます)クリックして X で共有 (新しいウィンドウで開きます)Share This Previous Articleアニマルホ―ダ―(過剰多頭飼育者)という問題 Next Article違法な業者を許していいのか?毛皮をとるために苦しみ殺されるミンクがいなくなるようご協力ください。 2014/07/14