2016年6月3日 第7回 消費者庁「倫理的消費」調査研究会日本女子大学の細川幸一教授から「アニマルウェル・フェアとエシカル消費について」の報告がありました。 細川教授は「いのちを消費するものの責任として、自らの消費行動を検証することもエシカル消費を考えるうえで重要」だとし、主に畜産の現場で問題とされている動物の飼育方法について報告。話は豚や鶏だけではなく、フォアグラやダウンの採集方法、アンゴラウールの問題にまで及びました。 細川教授の報告により、他の委員からも「動物問題をこの研究会で議論することは大事」「実は今日学校でアニマルウェルフェアの授業を行ってきた」という発言が出ており、今後この問題はより深く掘り下げられていくだろうと期待されます。細川教授の報告書より一部抜粋産業動物は人間の利益のために繁殖させられ、人間の利益が最大になるように飼育され、消費者向け商品として屠殺され、商品となる。動物を殺して食するのは、人間が生きるためには当然という主張が一般的である。だが、現在の効率最優先の工場畜産は動物の生き物としての尊厳を軽視し、単なる利益を生む出すモノとしてしか扱わない傾向がある。工場畜産を行わせているのは安い食肉を求める消費者であり、私たちはスーパーの食肉が生きものであったときに彼らが人間からどのような扱いを受けてきたのかを知る必要がある。 この日の議事録と細川教授提出の資料はこちらのサイトに掲載されています。 第7回 「倫理的消費」調査研究会(平成28年6月3日)【資料4】「いのちを消費する者の責任を考える~アニマル・ウェルフェアとエシカル消費」 http://www.caa.go.jp/region/index13.html 2015年12月16日 第5回 消費者庁「倫理的消費」調査研究会株式会社レスポンスアビリティ代表取締役 足立 直樹氏が「今までの議論から動物の権利、アニマルライツという観点が抜け落ちているのではないか」と指摘、動物問題に関する「日本と海外の規制比較表」が配布され、足立氏から「時間を設けてこの問題を勉強するべきではないか」と問題提起されました。 当日の議事録から一部抜粋〇山本座長 足立委員から今までの議論から動物の権利、アニマルライツという観点が抜け落ちているのではないかという御指摘がございました。足立委員が参考資料として、まだオフィシャルな資料ではありませんが、皆様のお手元にお配りしていますので、簡潔に御説明ください。 〇足立委員 今回この事務局の方々にまとめていただいた論点なのですが、具体的なところを入れておいた方が良いと思いまして、なるべく色々な論点を落さずに拾い上げてみたいと思っています。それについて、いくつか御紹介したいと思っておりまして、今山本先生に御言及いただきましたが、皆様のお手元には追加資料が一つございます。動物への配慮状況の国際比較というもので、これを見ていただきますと、動物の権利、動物の福祉、アニマルウェルフェアという言葉がありますが、これについて私たちは全く議論していなかったのではないかと思います。渡辺先生が最初の御報告のところで、イギリス等でエシカルというものが始まって、最初の一つの論点に動物実験があって、かなり長い歴史があったわけですが、それについて私たちが全く議論しなかったというのは少し論点を抜け落としていると思います。このことは本日の議論の正式な議題に入ってございませんので、まずはこういう問題があって、なおかつ日本では制度的に不十分なのだということを御参考までに見ていただいて、別の機 会にもう少し時間を取って専門の団体などもありますので、そういう方をお招きして少し勉強したほうが良いのではないかと思っております。 第5回 消費者庁「倫理的消費」調査研究会 議事録 http://www.caa.go.jp/region/pdf/151216_gijiroku.pdf 関連記事消費者庁に消費者教育に動物への配慮を含めることを要望 http://www.arcj.org/lifestyle/00/id=722クリックして Twitter で共有 (新しいウィンドウで開きます)Facebook で共有するにはクリックしてください (新しいウィンドウで開きます)クリックして X で共有 (新しいウィンドウで開きます)Share This Previous Article糞の堆積した牛舎 Next ArticleGOOD NEWS!アメリカとカナダ、医大での動物実験不要に! 2016/06/30