製薬会社の動物実験に対するプロジェクトを開始。質問状を送付し、随時話し合い、申し入れを行っていきます。2001年に行った製薬会社プロジェクトとは??2001年、英国で山之内製薬のHLS(HuntintonLifeScience)への委託事業に関して、批判が高まり抗議運動がなんどかありました。それら情報の真偽を確かめるため、2001年10月29日に山之内製薬に申し入れを行ないました。 その行動をきっかけに、他の製薬会社の動物実験にも目を向け、その実態を把握するために大手製薬会社に質問状を送付しました。それらの回答の多くは不十分なものであり、再回答を要求しています。 ミーティングを開き、より多くの人に理解を深め、多くな動きを作り出したいと考えています。皆様のご参加をお待ちしています。動物実験を減らし、なくしていくために。電話、手紙であなたの意見を製薬会社へお伝えください。製薬会社の連絡先は回答と一緒に掲載してあります。製薬会社 回答山之内製薬(現アステラス製薬)への疑惑山之内製薬への疑惑 山之内製薬は1923年に設立された日本の製薬会社です。現在はアステラス製薬になっています。1989年、the British Union for the Abolition of Vivesectionは生体実験廃止のために、ハンチントンにあるHLS研究施設に初めて秘密潜入捜査をしました。Sarah Kite調査員は、彼女の発見を本に書き、その中で、山之内製薬による骨の新陳代謝改良の犬を使った実験について話しました。その実験は一年を超えて行われ、前足に床ずれができる、両目から膿が出る、ヘルニアになるなどの症状がありました。1997年、HLSの秘密調査後、山之内製薬によってで37頭の子犬が麻酔なしで金属ワイヤーで足を折られようとしているという情報が流れました。この実験は山之内製薬による骨粗しょう症のテストです。Kim Basingerも参加した大規模な抗議がおき、その犬たちは解放され、実験は延期されました。2001年、内部者からの情報により、山之内製薬がいまだにHLSの顧客であることがわかりました。以前山之内製薬に事実確認をしましたが、コメントできないとの返事をいただきました。これらの内容の真偽を知るため、山之内製薬へ申入書を提出しました。2001年10月29日、申し入れ及び話し合いの場を儲け、回答をいただきました。話し合いの要約1)話し合う場所について当初、山之内製薬側は、代表者4,5人ようの会議室を用意し、その他の参加者は控え室で待機を、という要望でしたが、交渉の末、参加者全員が話し合いに参加。私たちは事前に所轄の警察署に山之内製薬本社前の道路使用許可を申請・取得し、全員参加ができず話し合いが不成立の場合でもビラ前ができるようゼッケンをつけ、ビラを用意していました。2)会議内容を録音するかどうかについて会議内容を録音するかどうかについて、20分ほど割くことになった。時間は1時間30分と最初に山之内製薬側から提案があり、こちら側も了承していた。山之内製薬は、録音にこだわる理由として、録音テープが、英国でHLS閉鎖を求める抗議行動の中心・SHACにわたることを恐れていること、SHACの(山之内製薬などへの)抗議行動が激しく従業員の身が不安であることを挙げた。私たちARCはSHACに録音テープを流すことはしないが、今日の内容はインターネットや会報で公表すること、そのために「言った、言わない」の水掛け論や感情的なこじれを誘発させないためにも、正確な記録が必要であることを述べた。HELP?ANIMALSは、必要なら誓約書を入れてもいいと言い、JAVAは、自分たちはSHACではなく、日本の消費者をも代表していることを強調し。山之内製薬は相当テープにこだわっていたが、最終的にはテープは録ることを実質上黙認した。<※後日、山之内製薬は録音テープのダビングを「録り忘れた」との理由で求めてきたため、ダビングしたテープを送付。>3)ARCのホームページの記述とSHACについて申入書への回答の前に、山之内製薬は、?ARCのホームページの記載(今回の申し入れ内容についての疑惑という形での掲載)について、一方的であり中傷とデマに近い、多くのヒトに誤解を与える内容だと批判。私たちARCは、8月に今回の申し入れ内容について事実確認の電話を入れたこと、その際、山之内製薬は一切ノーコメントであると対応したこと、従って、そのように記載した旨を説明。また、山之内製薬は、SHACについて、英国政府も警戒しているほどの過激な団体であると強調。(しかし、かれらの印刷物などの表現や抗議行動している写真などからはそう受け取ることができない、とARCは思っています)4)申入書の1項について『1989年the?British?Union?for?the?Abolition?of?Vivisectionは生体実験廃止のために、ハンチントンにあるHLS研究施設に入りました。そこで貴社がHLSに実験を委託し、犬で骨の新陳代謝促進の実験を一年を超えて行い、前足に床ずれができる、両目から膿が出る、ヘルニアになるなどの症状があったという事実を知りました。この事実関係について』 山之内製薬:全くの事実無根。こういう実験の委託も、自社でもしていない。5)申入書の2項について『1997年、アメリカ動物保護団体は合衆国内にあるHLSに調査活動を行い、貴社が動物実験の依頼をしていることを知りました。その内容は衝撃的でした。その動物実験は、37頭の子犬が麻酔なしで金属ワイヤーで足を折られるという骨粗しょう症に関する実験でした。海外の動物保護団体は、厳しく抗議し、日本でもJAVAがその抗議行動を担いました。その結果、その犬たちは解放され、実験は一旦中止と発表されました。しかし、その後、別の犬を使って実験を行った可能性があるという情報、及びいまだにHLSの顧客であり続けているという情報について。』 山之内製薬:無麻酔ではないが、試験を計画していた。計画の段階で中止した。マスコミに、山之内USAは本日米国HLS社に委託していた骨粗しょう症治療剤として開発中の薬剤に関わる動物実験を中止することを発表した。なおこれに変わる実験については米国FDAに確認する予定。犬たちはHLSがキム・ベイジンガーさんに払い下げた、と聞いている。その後、同種の実験を私どもは一切しておりません。6)現在もハンチントン ライフ サイエンス(HLS)に動物実験を委託していますか?山之内製薬:?HLSと取引を続行しているかどうかは、一切お答えしないことにしている。7)残酷な動物実験を行っているHLSをどう認識し、どう評価しているのか? 『貴社が動物実験を委託しているHLSは、ヨーロッパで最大の委託動物実験施設であり、そのレーザー鉄線の中には、犬、猫、鳥、馬、猿など70,000頭以上の動物たちが囲われており、毎日約500頭が殺されるといわれています。おもにこれらの実験は喉に管を無理やり差し込み、胃に直接薬品を注ぎ込むという被実験動物たちにとって逃げようのない非情なものであり、さらに、HLSは、過去4年間で4回もその実態が暴露され、その4回とも情け容赦ない動物への残忍性、実験の無能さ、データを偽造して法を破っている事実さえ、暴かれました。いったい、貴社はHLSについてどのような認識を持っているのでしょうか。把握している実態と評価をお教えください。』山之内製薬:HLSは、イギリスの厳しい動物実験の様々な基準を高いレベルでクリアしている受託研究機関だ。確かにHLSが1996年頃、英国農林水産省の査察と指導を受けたことは承知しているが、その後きちっと改善した。現在は、政府、産業界、或いは世界の製薬業界全体の支援を受けている。(要旨)「多分、貴社がHLSに委託せざるを得ない事情は、HLSが他の実験施設や自社ではやれないような種類の相当残酷な動物実験を引き受けてくれるからではないか」と指摘した。山之内製薬の回答は、間接的だったが、実質上、JAVA事務局や参加者全体の共通認識を裏付けるものだった。さらに、山之内製薬は『動物実験を委託する時、実験の担当者はそこを一度は見せてもらっている。実際に見て、どういう基準でやっているか、の説明も聞く。しかし、視察するのは動物実験に関する倫理委員会の者ではない。』と苦しいおかしな言い訳を行った。8)山之内製薬の動物実験についての考えについて山之内製薬:新しい薬の開発には、いろんな種類の実験が要求される。それをクリアしないと出せない。それを待っている患者さんもいるし、その新薬で助かっている方もいる。そういう意味では、動物実験はやむを得ない。ARC:動物実験は、被実験動物にとって、耐えがたい拷問、監禁であり、苦しみと死そのものだ。山之内製薬側もそれを認め「見解の相違」をもちだしたが、それでは議論は前に行かない。どういう動物実験をどのようにするのか、それを製薬会社などやる側だけで決めている現状が問題だ、と指摘。市民というか、その時代の社会的常識が決めていくようにしなければならない。そのためには、どういう実験をどのように行うのかを事前に明らかにする必要がまず第一。そして、インターネットなどで事前公開が前提になれば、多くのいろんな分野の専門家や関心を持っている人々が意見を述べることができ、そこで初めてその動物実験の是非についての公開議論が成立する。関心を持つ人々や普通の市民が判断をするシステムに移行する必要がある。9)山之内製薬の動物実験に関する倫理規定の有無HLSが国際的に非難を浴びていることは事実です。そのHLSに対して、業務委託をしているか、していないか、に答えられないというのは、業務委託をしていることだと認識して話をさせていただきます。最近の世界的な動向っていうのは、ご存知だと思いますけども、社会福祉、動物福祉に関して、企業が取り組んでいるかどうかと、その企業の姿勢ですね、それはその非常に大きな、その企業の優劣を判断する材料になっていると思う。山之内製薬さんは動物福祉に関する指針をお持ちですか?山之内製薬:倫理規則は持っている。動物実験については、無用な苦痛を与えない、科学的に必要最小限にする、社内での実験・委託実験共、実験計画を提出し、倫理委員会の承認を得る、倫理委員会には外部の方(おそらく8人中2人、法律関係と社会学系の人)を入れている。社内で組織した倫理委員会であり、第三者機関ではない。また、代替法研究もやっており、できるだけ移行していく方針はある。10)動物実験の是非は事前に情報を公開して社会的な妥当性をARCなど:現在社内で実施されている動物実験に関する倫理委員会に出している情報を、企業秘密の範囲を超えて、拘泥されることなく、事前に公開していただきたい。私たちは動物実験にはすべて反対だと言いますが、私たちの意見だけが社会の意見じゃないことは存じております。やはりそれは必要だと言う人もいる、止めるべきだって言うところもある。それを社会的に明らかにしていく、判断を求める、そういう風に私たちはするのが、これから、一つの解決法じゃないかと思っています。ですから、冒頭に、相当SHACのことをおっしゃいましたけども、私たちはSHACとは違います。直接、その攻撃的なことをしてやめさせようという意図はありません。社会的にそれが受け入れられる範囲なのかどうなのかだと思う。言い換えれば、社会的に「それが妥当である、やむを得ない」いうことなら、動物の犠牲は続く事になる。それのバロメーターはその社会がもっている許容度の問題だと思う。企業倫理の面からも必要なことではないか。山之内製薬:昔に比べれば情報の公開は進んできているし、これからも多分進んでいくと思う。ただ、一応企業秘密は常に在るため、どこまで公開するかは、企業にとって非常に大切な点である。しかしこの問題に限らず、少しずつ情報は公開していく方向に行くべきだと、個人的にも思う。ただ、いまのところは、薬事規制と言う法律の中で決められていることが、社会的に認められた範囲と、考えざるを得ない。だから、その法律がもちろん変われば、それに従わざるを得ないわけで、それが動物実験減少の方向、動物実験に変わる方法で認められるということは、私どもも同様に、そうなって欲しいと思うし、またそういう科学的な根拠のあるデータが出せる科学の進歩を目指しているのも確かであるが、現実は、開発のために必要と決められたものを出さないと、認めてもらえない。11)動物実験施設の視察要望について山之内製薬さんの実験施設の一部でも私たち(代表者でもいいけど)に見せていただくことはできますか。今は見せていないとしても今後は? 山之内製薬:?今のところは外部にはお見せしておりません。全部と言うわけにはいかないかもしれませんが、そういうことも考えていくようにしたほうがいいと、個人的には(会社としてそれはすぐ決まるかどうかわかりませんが)思う。HLSにしろ、イギリス大使館にいって直にお話が聞きたいとおっしゃるんでしたら、いくらでも仲立ちはさせていただきます。今のところは外部にはお見せしておりません。全部と言うわけにはいかないかもしれませんが、そういうことも考えていくようにしたほうがいいと、個人的には(会社としてそれはすぐ決まるかどうかわかりませんが)思う。HLSにしろ、イギリス大使館にいって直にお話が聞きたいとおっしゃるのでしたら、いくらでも仲立ちはします。HLSとは??HLS(Huntingdon Life Sciences)は、ヨーロッパ最大の委託動物実験施設です。HLSは1951年に Alistair Worden教授によって設立されました。英国内に2つの施設を持っており、最大の施設はHuntingdon Research Centre (HRC)です。 HRCのレーザー鉄線の囲いの中には、犬、猫、鳥、馬、猿など70,000頭の動物が拷問され、殺されるのを待ちながら幽閉されています。HLSでは一日500頭が殺されます。これらの実験は、おもにのどに管を無理やり差し込み、化学薬品を直接胃に注ぎ込む事によって為されます。HLSは過去4年間で4回その実態を暴露されたことがあり、4回とも、情け容赦ない動物への残忍性、無能さ、偽造して法を破っているデータが暴露されました。・Huntingdon Life Sciences co Ltd. (HLS)日本営業所 〒102-0076 東京都千代田区五番町2丁目12-1 03-3238-6381、7 / 03-3238-6388、9クリックして Twitter で共有 (新しいウィンドウで開きます)Facebook で共有するにはクリックしてください (新しいウィンドウで開きます)クリックして X で共有 (新しいウィンドウで開きます)Share This Previous ArticleUSA コンパニオンアニマルの現状:企業の協力 Next Article化粧品/医薬部外品のための動物実験の廃止を!! 2001/10/29