製薬会社の動物実験に対するプロジェクト!2001年12月~2002年1月にかけて、手製薬会社lに以下のアンケートを送付しました。質問文平成13年12月13日 貴社での動物実験に関する質問私たちは動物の権利運動を進める団体および個人です。動物実験については、省庁の図書館などの調査書などから実験内容をかいまみることができますが、直接、貴社など実行主体から、その実験内容、施設、実験内容をお教えいただきたい、と求めても応じて頂けないのが現状でした。しかし、欧米をはじめとして多くの国や地域で動物実験の是非について議論が盛んとなり、化粧品分野での動物実験は廃止の方向にあり、新薬開発に関しても批判が高まっております。先日、私たちは山之内製薬に対し、骨粗鬆症に関する動物実験内容などについて申し入れを行い、同社にておおまかな説明と意見交換を行うことができました。確かに、動物実験は法律で義務付けられている場合もありますが、実験動物の飼育状態、加えられる拷問、残酷さ、悲惨な死に至る過程などの把握を通じて、その是非を社会的に問う時ではないか、との立場を改めて表明いたします。それは、同時に私たちだけでなく、一般消費者の利益のためにも必要な情報公開ではないか、と思っております。貴社では、どのような実験がどのように行われているのがお聞かせ頂きたく、この書面を差し上げる次第です。1.貴社(国内、海外を含めて)は、直近の1年間で、何の種の動物を何頭、どのような実験に使用されたか、お教えください。2.貴社は、直近の決算で、動物実験に関する費用 (例えば、実験動物購入費用、餌代、実験動物に使用する器具費、人件費など)を総額いくらと計上されたのでしょうか?差し支えない範囲で、できるだけ詳細にお教え下さい。3.貴社が哺乳類・鳥類、は虫類などを使用しない、培養細胞などによる代替法を研究されているのでしょうか?もし、研究されているなら、その予算額もお教え下さい。4.貴社は、社内に動物実験に関する倫理委員会を設置しておられるのでしょうか?もし、あるのでしたら、その設置した時期、その審査に関する基準、構成委員の内訳、開催頻度などをお教え下さい。5.貴社は、Huntingdon Life Sciences(HLS)など社外の動物実験施設に委託をされているのでしょうか?委託しているか否かをお教え下さい。6.貴社は、動物実験施設並びに実験内容(の一部、或いはすべて)を私たちに開示する用意がありますか?7.貴社は、動物実験について、私たちのような動物の権利を擁護するグループと意見交換する必要性があると考えておられるでしょうか?ご回答を平成13年12月末日までに頂きたく、お願い申し上げます。製薬会社からの回答アンケートに対する各社の回答医学生物学研究所株式会社 ・ エーザイ株式会社 ・ エスエス製薬株式会社 ・ 小野薬品工業株式会社 ・ 科研製薬株式会社 ・ キッセイ薬品工業株式会社 ・ 杏林製薬株式会社 ・ 協和発酵株式会社 ・ 三共株式会社 ・ 参天製薬株式会社 ・ 塩野義製薬株式会社 ・ 生化学工業株式会社 ・ ゼリア新薬工業株式会社 ・ 第一製薬株式会社 ・ 大日本製薬株式会社 ・ 武田薬品工業株式会社 ・ 田辺製薬株式会社 ・ 中外製薬株式会社 ・ 株式会社ツムラ ・ 富山化学株式会社 ・ 日研科学株式会社 ・ 日本ケミファ株式会社 ・ 日本新薬株式会社 ・ 藤沢薬品工業株式会社 ・ 富士レビオ株式会社 ・ 扶桑薬品工業株式会社 ・ 三菱ウェルフォーマ株式会社 ・ ロート製薬株式会社(株)医学生物学研究所 『特定非営利活動法人アニマルライツセンター事務局 岡田様前略、過日、当社宛に貴NPOから質問がございましたのでお答えいたします。また、貴NPOが当社につきましてどのくらいの情報、活動分野に対しての知識をお持ちか承知しておりませんので、当社の設立の経緯および問題意識をご紹介いたします。また、当社も貴NPOの活動および考え方、思想を承知いたしておりません。併せてお聞かせいただければ幸甚に存じます。 人類が化石燃料を膨大に消費し、地球上の広範な面積を「開発」する事で多くの生物種が滅亡し、結果として人類がその傲慢さ故に復讐されようとしている現在、人類が自らの在り方を正す鏡として貴NPOのような活動は大きな意味があるものと考えております。文末にも書きましたが、今回貴NPOからの質問を機会に改めて問題意識を鮮明にし、整理していく必要を感じました。さて、株式会社医学生物学研究所は1969年に研究者9名により日本で初めての抗体専門メーカーとして資本金85万円で設立されました。日本免疫学会が設立される2年前のことです。私が最初の専従者として働き始めましたが、その当時でも資本金85万円は企業を維持、発展させるためには大きな資金ではありませんでしたから、1年ほどで資金的に行き詰まってしまいました。担保となるものもなく、銀行から事業資金を借り入れることもできず、現在のように投資事業組合、ベンチャーキャピタルも存在しませんでしたから企業を維持するために収益源を確保しなければなりませんでした。その後、名古屋近郊では知多半島に酪農が営まれていることを知り、半田市の‘と畜場’育成に回されなかった子牛の血液から血清を分離して培養用血清として生産・販売することで企業を維持することになりました。ご承知かも知れませんがガン研究に限らず多くの研究に培養細胞が用いられておりますが、この培養に際して培養液に一定量の牛胎児血清や子牛血清を加えることで細胞の生育が良くなることが知られており、現在では幹細胞の培養にもこれら血清が使われています。この血清は‘と殺’される牛から採取されることになります。抗体の作成にあたっても通常、動物に免役することが行われておりますが、動物を使用しない代替法としての細胞培養にもこの様に子牛血清等が用いられており、私達人間は皮革、食肉、血液に至るまで動物の死を当然のこととして利用し生きていることを少なくとも認識しておく必要があると思います。貴NPOが食用に供される‘家畜’に対してどの様な見解をお持ちか承知しておりませんが、私が1年数ヶ月半田および帯広の‘と畜場’で豚や牛のと殺を作業を手伝いながら何よりも強く感じましたのは多くの人達が牛や豚、にわとりを食しながら、一方で‘と殺’の現場に立ち会わず、殺すこと、殺す人に嫌悪感を抱く感情の分断化でした。このことは被差別部落の問題として古く室町時代以前から固定化され存在した問題ですが、このような感情の分断化、固定化を生じさせる分業秩序をいかに対象化するのかは、それ以降私の大きな課題となりました。被差別部落解放運動の先駆である水平社設立の際に中心的な役割を担った西光さんが書かれた棘冠旗宣言は何度読み返しても読む者の心を打つものです。私自身、肉を食す習慣を持ち、動物を無前提に‘殺すな’との立場をとっておりませんが、家畜であれ‘生命の尊厳’にいかに配慮するのか一つの思想に高めなければならないと思っていたところです。そして昨年、当社の研究所所長に最適な方を得て、添付いたしました「動物実験憲章」を定めて実体あるものにしようとしておりました。ですから、今回貴NPOから問いを頂き、免疫学の分野、分子生物学、細胞生物学分野で活動する企業としていかに優れた思想を構築できるかの良い機会と考えました。日本における資本主義経済の実体としての自由競争は経済性、合理性、専門性を追求し結果としての分業秩序を必然化しますが、その中にあって競争し、勝ち抜きながらいかに個々人が全体的な発展をするか、差別する前提を無くすことができるか企業としての経営の形として考えようとしておりますが、貴NPOが‘生命’についてどのような思想を持ち、人類が生存していくために動物、生物一般といかに共存していくべきか、お考えを是非お聞きしたいと思います。同封にてお問い合わせいただきました内容のうち、当社でとりあえずお答えできるものについて調査いたしました。当社にあっても少なからぬ動物が‘人類のため’(とはいえ貴NPOと異なり、少なからぬ社員と家族が事業活動を通じた給与で生活しておりますから、大義名分のみではない側面があります)として実験、生産活動に供されており心が痛みます。当社では回答にも記しましたとおり動物をより少なく、また使わない方法への変更を鋭意進める考えでおります。特にファージディスプレイ法はライブラリー確立後には動物を用いることなく有用な抗体開発が可能であり難病治療にも広がりますから、現在全力での取り組みを致しております。しかしながら、バイオ分野では知的所有権が大きな障害として横たわりそれら方法の円滑な活用を許さない状況があります。私の個人的な考えですが代替法がより広範に活用できるような状況が準備されるべきだと思います。発明者の権利は充分考慮される必要がありますが、経済的な権利の主張のみならず異なる価値観(例えば:貴NPOのような動物権利や特許の制限と人類利益のバランスや低開発国への適用の容易さなど色々な視点があると思います)から知的所有権の活用は認められていくことも必要と思います。以上、いろいろ思うところを書きましたが私が日常考えていることを、別の角度から問題提起されたと改めて認識いたしております。継続した問題意識としてより優れた企業を目指したいと思いました。ますはご返信まで。株式会社 医学生物学研究所 代表取締役社長 西田克彦動物実験に関する質問に関する回答1.昨年1年間に使われた動物数 マウス 1820匹 ラット 93匹 ウサギ 810匹 ヤギ 40匹 使用目的:主に抗体の作製 2.動物実験に関する費用 実験動物購入費用 約1200万円 餌代 約400万円3.動物を使用しない代替法の研究 大腸菌を用いた抗体(ファージ抗体)の作製法を確立するために(株)抗体研究所を名古屋に設立して研究を進めている。 マウスの腹水を用いた抗体生産から抗体産生細胞の培養液からの抗体の生産への切り替えを実施している。 4.動物実験に関する規定を制定(2001.12) 動物実験憲章(添付資料) 動物実験管理委員会ならびに動物実験運営委員会を設置(2002.1) 現在、実際の運営(2002.4より)開始に向けて動物実験指針作製等の準備作業を行っている。 5.社外への実験委託はない。 6.実験施設の開示について:実験動物への感染防止などの制約のため実験施設全ての公開はできないが、支障のない範囲での開示は可能。 実験内容について:実験動物は抗体作製以外の特殊な実験には用いていない。 7.我が社の関与する動物実験に限定すれば、社外の方との意見交換は有功だと考える。』 動物実験委員会書式(その1)動物実験憲章株式会社医学生物学研究所 伊那研究所 動物実験は、科学研究及び医薬開発の方法の中で重要な位置を占め、今後ともその必要性は高まるものと思われる。一方、動物実験に当たって、動物福祉の立場からの適切な配慮が強く求められてきている。動物福祉は動物愛護とは異なり、動物権利(animalrights)を認め、人間はそれを守る義務があるという考え方が根底にある。このような動物福祉の思想を支持する人々は、1970年以降全世界的に着実に増えてきている。我が国では「動物の保護及び管理に関する法律」(昭和48年法律第105号)が制定され、「実験動物の飼養および保管等に関する基準」(昭和55年総理府告示第6号)が示されてきたところである。更に、動物福祉への配慮の国際的な協調の状況を受けて、学術審議会においては昭和62年1月26日、「大学等における動物実験の実地に関する基本的な考え方」を報告した。ついで、昭和62年5月25日付けで、文部省学術国際局長より各大学長宛てに「大学等における動物実験について」の通知が出された。その中に、動物実験指針の作成及び動物実験委員会の設置の設備が示されている。株式会社医学生物学研究所においては以下の態度と方法をとるものとする。動物実験に当たっては、洗練(refinement)、軽減(reduction)、および置き換え(replacement)を基本理念とする。動物実験を計画し、実施する際に遵守すべき事項については動物実験指針を作成し、科学的および動物福祉の観点からも適正な動物実験の実施を促すように努める。 関係法令「動物の保護および管理に関する法律」昭和48年10月11日「実験動物の飼育および保管等に関する基準」昭和55年3月27日「動物の処分法に関する指針」平成7年7月4日「大学等における動物実験について」昭和62年5月25日〒460-0002 名古屋市中区丸の内3丁目5番10号 住友商事丸の内ビル5階 TEL (052)971-2081 FAX (052)971-2337エーザイ株式会社拝啓 時下ますますご健勝のことと存じ上げます。 12月13日付のお手紙を拝読いたしました。以下に、弊社の動物実験に関する現状と考え方をお伝えいたします。 世界にはいまだ有効な治療法が確立されておらず、治療薬もない疾病が数多くあることから、多くの製薬企業が新たな治療薬の開発に取り組んでおります。また、現状の治療薬よりもされに有効性に優れ、副作用が少ない治療薬などの開発も切望されています。 これら医薬品の開発におきましては、候補となる化合物を見出し、様々な角度からその有効性や完全性を確認する必要があります。有効性や安全性や、動物実験に寄らなければ確認できないものがあります。この動物実験を含む種々の試験を経て、有効性と安全性が十分に確認された一部の候補化合物のみが、ヒトでの臨床試験に進む事になります。医薬品の開発において、この手順は日本だけでなく世界各国で行われているものです。 弊社は1993年に動物福祉の観点から、基本方針として「動物実験に関する指針」を策定いたしました。 同時に、本指針を厳格に運用するため、動物実験についての倫理委員会を設置し、計画された動物実験について、科学的、倫理的妥当性を審査いたしております。同委員会は、社内関係部門の責任者のほか、社外の学識経験者をメンバーとして適宜開催しております。 審査は、社外に委託する場合も含め、弊社が実地使用とする全ての動物実験を対象としています。使用する動物数の削減(Reduction)、動物を用いない実験の可能性の追及(Replacement)、動物の苦痛軽減(Refinement)の3Rの観点から、動物福祉に関して厳密に審査を行っております。とりわけ、実験動物の使用数については、それを必要最小限にすることを最大の眼目としております。具体的には、その実験の必要性、動物数削減の工夫、代替法の有無について、慎重に議論してうえで、最終的な計画を立案しております。 さらに、実験に当たっては、麻酔を用いるなど、動物の苦痛やストレスを軽減するための最大限の処置をとっております。 また、動物の飼育環境については、ヒトからの感染を防ぐため飼育施設への入場を制限し、清掃を定期的に行うなど、環境を衛生的に保つとともに、適切なスペースを確保して、温度、湿度管理を厳重に行っております。 弊社は上述のように、動物福祉に最大限の配慮をして、研究開発活動を実地しております。なにとぞ、事情ご賢察の上、ご理解くださいますようお願い申し上げます。 敬具〒112-8088 東京都文京区小石川4-6-10 0120-161-454 webmaster@eisai.co.jpエスエス製薬(株)「実験動物に関する質問」の返答について 謹啓 寒さいよいよ厳しき折、貴団体におかれましては益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。 さて、遅くなりましたが貴団体平成13年12月13日付の書面「動物実験に関する質問」(新薬開発および化粧品分野)につきまして、下記の通りご返答申し上げます。 尚、回答期限は12月末日となっておりますが、ご連絡の遅れたことをお詫び申し上げます。 謹白 記貴団体からご質問のありました動物実験関係の情報については、弊社では非公開としておりますので、アンケートへの回答はご容赦願います。尚、動物実験に関しては、日本薬理学会委で定めた指針に基づく委員会や指針を弊社では有しており、適切に機能していると考えます。 以上〒103-8481 東京都中央区日本橋浜町2-12-4 TEL.03-3668-4511 FAX.03-3667-0497小野薬品工業株式会社当社は「病気と苦痛に対する人間の戦いのために』という経営理念の下、世界に通用する独創的かつ画期的な新薬創製を目指し、人々の健康な生活に役立つ、より有効でより安全な医薬品の開発に努め、社会に貢献したいと願っております。 信託創製過程においては、人手の臨床試験に入るまでに実験動物を対象とした創薬研究が必要不可欠です。また、実験動物を用いた試験は製薬外車における創焼く活動のみならず医学と生物学の研究活動を支える重要な手段であり、人類の福祉や健康の増進に計り知れない恩恵をもたらしております。 こうした実験動物を用いた試験は、研究の一般原則に従い、再現性が得られるように動物及び実験の諸要件に留意するとともに、動物福祉の観点から動物の生命を尊重し、動物に出来る限り苦痛を与えず、所期のせいかが得られるものでなければ成らないと考えております。 当社では動物福祉に配慮した適正な試験を実地するため、日本実験動物学会・実験動物福祉ワーキンググループによって作成されたガイドラインに基づき試験を計画し、科学的にも、動物福祉の観点からも適正に試験を実地しております。 また、実験動物により試験の代替法に関する検討もかねてより進めており、できる限り実験動物による試験を削減するよう取り組んでおります。以上ご回答申し上げます。541-8526 大阪市中央区道修町2-1-5 Tel 06-6222-5551科研製薬(株)貴団体からの送付書簡に関する件平成13年12月13日づけ、貴団体からの動物実験に関する問い合わせについて以下の通りご回答申し上げます。 弊社は、関係各省庁の動物実験に関するガイドラインおよび法規等を遵守し、社内においては平成6年4月1日に動物実験倫理委員会を設置し、その適切な運営のもとに実験動物を取り扱っております。また、当該委員会は、動物実験について、科学的活動物福祉の観点から適正な試験および飼養の実施を推進し、動物愛護の精神を徹底させる目的で運営され、そこで定める社内規制および管理体制下で動物実験を実施しております。 一方、医薬品開発においては法規制上、薬物の薬効、毒性などを科学的に実証できる動物実験データが求められており、弊社としてはこれら政府の法規制に対応する必要があります。しかしながら、できる限り動物の使用数を最小限に留めるよう、また動物に対する苦痛を与えない試験法を採用する等、最善の努力は怠っておりません。 また、今後、科学の進歩により動物を使用しない試験方法がオーソライズされた際にはその試験方法を採用したいと考えております。 尚、他のお問い合わせ事項については、弊社はご返答を差し控えさせていただきますのでご了解をお願いしたいと存じます。以上〒113-8650 東京都文京区本駒込二丁目28番8号 03-5977-5001キッセイ薬品工業株式会社 広報担当次長 浅川琢夫拝啓、寒さはまだまだこれからではございますが、皆様にはますますご清祥のこととお喜び申し上げます。 早速でございますが、先般弊社にいただきました動物実験に関するあご質問に対しまして回答をさせていただきます、 弊社では胃腸用医薬品の研究開発を行っておりますが、これらは全て書きのような法律、基準によって的確厳正に行われております。 すなわち、私どもの業界では全て、薬事法に基づく医薬品のならびに許可の取得のため、厚生労働省が定める「医薬品製造指針」に」に従い、薬効薬理、薬物動態、安全性などの研究を動物を用いて行っております。 また、動物実験を行うに際しましては、社内の研究倫理委員会の厳重な審査、管理のもとに、「動物の保護及び管理に関する法律」、「実験動物の使用及び保管等に関する基準」を遵守しつつ、動物及びその生命への尊厳を常に年頭におき、真摯に実験、研究に取り組んでおります。 さらに、一方では実験動物を使用せず培養細胞などによって代替する実験も積極的に導入する努力を注ぎ、これにより実験動物数は年々着実に減少しております。 なお、具体的な研究内容、動物種、動物数、研究費用、意見交換の必要性などに関しましては営業秘密などの制約条件もあり、申し訳ありませんがお答えいたしかねます。 以上、回答をさせていただきましたのでよろしくお願いいたします。 敬具〒399-8710 長野県松本市茅野19-48 tel:0263-25-9523 fax:0263-25-9150杏林製薬株式会社お手紙拝見いたしました。 ご質問の件につきましては、当社では「動物愛護法」の精神に基づき、当局から求められるデータ提出に必要な最小限の動物の使用に止め、また、みだりに苦痛を与えないよう心掛け、飼育環境にも充分配慮しております。 なお、個々のご質問に対しては、恐れ入りますが現時点では開示致しかねますので、悪しからずご了承下さい。宜しくお取り計らいの程、お願い致します。〒101 東京都千代田区神田駿河台2丁目5番地 tel:03-3293-3411 創薬研究所 329-0114 栃木県下都賀郡野木町野木御手洗2399-1 0280-56-2201協和発酵新しい年を迎え、2002年に期待を寄せてお過ごしかと思います。さて昨年のご質問のお答えを作ってみました。なかなか難しい問題ではありますが、参考にしていただければ幸いです。ご回答全生命の尊厳性を考慮すれば、多くの生物の犠牲の上に人の健康や幸せが成り立っていることに思いを致しますと誠に心の痛む問題であることはご指摘のとおりであります。人類の病苦からの解放には新しいお薬の開発が必要であり、お薬の開発のためにはどうしても動物実験をいうプロセスが、法的にも科学的にも欠かすことができないものであることを考えますと、ヒトの命を救うという使命を担う私ども製薬企業の悩みは深いものがあります。私どもにおいては、日、米、欧の3極で合意されたICHの医薬開発基準に準拠しているのはもちろんのこと、社内に動物倫理委員会を設置し、動物実験を必要最小限にとどめるべく努力をしておりますし、今後更に動物実験を減らす方向で検討するほか実験に際しては麻酔などで動物に与える苦痛をできるだけ少なくするなど可能な限りの方策を進めているところであります。またお薬の開発に関し犠牲になった動物たちの慰霊のため動物慰霊塔「衆生塚」を建立し毎年お坊様を招き動物供養祭を開催し関係社員は霊前にて感謝の気持ちを捧げております。更に申し上げれば、私どもは発酵生産において小さな生命-微生物-の力を借り、多くの有用な製品を世の中へお届けしておりますが、これについても、犠牲になった小さな生命(微生物)たちへの感謝の気持ちをあらわすため、微生物慰霊塔「菌塚」を建立し、感謝の気持ちを捧げているところであります。人類は多くの生き物のおかげで生活している訳でありますが、今後ともこれらの生き物への感謝の気持ちをもって、謙虚に事業運営をしていくことが、私ども製薬企業の責務であり、同時に皆様のご質問に対する真の回答であると考えております。敬具追記弊社の創立者・故加藤弁三郎氏は敬虔な仏教徒であり、上述した慰霊塔はそれぞれ加藤によって、命名され碑文が書かれました。私どもは、今日創業者の意志を引き継ぎ事業運営にあたっているところです。東京都千代田区大手町1-6-1 〒100-8185 (大手町ビル) TEL:03-3282-0007三共株式会社拝啓 時下ますますご清祥のことと大喜び申し上げます。 さて、平成13年12月13日付貴翰にてお申し越しのありました弊社での動物実験に関するご質問につきまして、別紙の通りご回答も仕上げます。 ご質問項目につきまして、弊社が企業活動を行う上で、機密に属するものもありますので、なにとぞご理解賜りますようお願い申し上げます。 なお、ご質問は弊社社長当てになっておりますが、小職から回答させていただきます。 取り急ぎ、ご用件のみにて失礼申し上げます。 敬具弊社における動物実験に関する取り組みについて 弊社では「生命関連産業として境に通用する製品を通じて、世界の人々の健康と豊かな生活に貢献する」ことを経営理念としております。 その経営理念のもと、日々、医薬品他の研究開発を行っているところでありますが、研究開発の過程において、必要最小限の動物実験実地は避けることが出来ません。 動物の飼育及び実験の実地に当たっては、動物福祉の徹底を図ることを目的として策定した、社内指針であります「三共株式会社動物実験に関する指針」にのっとり「動物倫理委員会」を設け、次の考えに基づいて行っております。1.基本理念 ・動物実験を行う者(実験者)は、対象動物の生理・生態・習性等を十分に理解し、愛情を持って接触するように努めなければならない。 ・実験者は動物実験の科学的且つ倫理的基盤となる三要素、すなわち代替・動物数の削減・苦痛の軽減を念頭において実験を実地しなければならない。2.実験計画の検討事項 前記「動物実験倫理委員会」において次の項目を検討し、実地の是非を決定する事になっています。 ①動物を用いない実験への代替は可能か(継代培養細胞、微生物、化学物質等による) ②実験目的に適した動物が用いられているか(動物種、系統、遺伝学的品質、微生物学的品質など) ③使用動物数が必要最小限に抑えられているか ④飼育環境は適切か ⑤動物に無用な苦痛を与えないための処置が施されているか ⑥実験機関は適切か ⑦実験に適用される法規、基準等に準処しているか3.ご質問いただいた項目への回答は次の通りとさせていただきたく存じます。 ①企業秘密のためお答えできかねます。 ②企業秘密のためお答えできかねます。 ③代替法そのものは研究していませんが、極力培養細胞などを使っています。 ④設置しています。 設置時期:平成4年7月 審査基準:前記の通り 構成員:生物系研究署長・法務部長・研究総務部長・獣医師の資格を持つ研究員など12名 開催頻度:年1回を原則とするが、審査の必要が生じた場合に随時審査しています。 ⑤外部帰還へ委託していますが、委託先については国内外とも公表は出来ません。 ⑥製薬企業の生命線である研究に関わる企業秘密なので開示することは出来ません。 実験動物への病気感染の恐れから、施設内への立ち入りは講習を受けた研究者・飼育管理者に限っており、それ以外の人の立ち入りを禁じていることも大きな理由であります。 ⑦当社は実験動物愛護・福祉の精神に則って実験動物に接しており、今後も続けて努力していくことが肝要と考えております。 以上東京都中央区日本橋本町三丁目5番1号参天製薬株式会社前略 先般お申し越しのございました「動物実験に関するご質問」につきまして以下の通りご回答申し上げます。 ご高承のとおり、胃腸用医薬品の開発においては薬効・薬理や安全性等の確認のための動物実験は薬事法で義務付けられております。 私どもと致しましては、「動物愛護」の精神を尊重し社内に委員会を設置し、必要最小限の実験にとどめるようにしかるべき配慮をしております。 また、毎年12月末には、「実験動物慰霊祭」を執り行いそのれを慰めております。 今後路も、閉所と致しましても動物愛護の精神にのっとり適切な研究開発を進めていく所存でございます。 まずは取り急ぎご回答申し上げます。 草々〒533-8651 大阪市東淀川区下新庄3-9-19 tel:06-6321-8950 fax:06-6321-1688塩野義製薬株式会社拝復 今般、貴センターから頂きました「動物実験に関する質問」のつき、弊社の考え方を申し述べ回答とさせていただきます。弊社は、常々人々の健康を守るために必要なもっともよい薬を提供することを目的として、日々努力を続けております。この目的達成のためには、研究開発段階における動物実験が必要不可欠でございます。 すなわち医薬品は「くすり」としての「有効性」と「安全性」を確認するため前臨床実験での動物実験が行われております。 その実験データは厚生労働省への新薬の承認申請資料として必須となっております。以上、ご理解賜りますれば幸甚にございます 敬具〒541-0045 大阪市中央区道修町3丁目1番8号 TEL 06-6202-2161、FAX 06-6229-9596生化学工業(株)平成14年1月28日付、貴センターからの動物実験についてのお問い合わせについてご連絡申し上げます。 弊社は1947年(昭和22年)創設以来、生命活動に重要な成分であります糖質に着目し広く糖質科学分野に特化した研究に携わってきており、一方で薬品への応用について努力して参りました。結果として、弊社は複合糖質を基材とする加齢に伴う疾患の治療剤を開発し、その有効性と安全性が長年にわたり評価されて参りました。これら製品は日本のみ世界的に広く利用されていますのは弊社の糖質に関わる先駆者としての安全への気配りと技術によるものと自負いたしております。さて、弊社では医薬品の研究開発につきましては国と関係機関による法律およびガイドラインを遵守し、動物実験につきましても社内に動物実験倫理委員会を設置し、基準と手順を策定し、動物愛護・福祉の精神に則った適切な環境での飼育・管理体制下で実施しております。医薬品の開発につきましては薬効・安全性の自称が必要とされ、法律上からも動物実験でのデータ実証が求められております。動物の愛護と福祉の観点から弊社では必要とされる動物実験での使用数は必要最小限とし、常にヒトと同様の苦痛があると考え苦痛を与えない実験へ最大限の努力を致しております。医薬品企業には薬効と安全性をその時の最高の科学的水準での実証が求められておりますが、その実証方法として動物を使用しない代替法につきましても研究努力を重ねております。上記のとおり、弊社の動物実験に対する体制と精神をご理解下さるようお願い申し上げます。そして、個々のご質問についての回答は差し控えさせていただきますので併せてご了承賜りますようお願い申し上げます。 以上〒103-0023 東京都中央区日本橋本町二丁目1-5 〒103-0023 東京都中央区日本橋本町三丁目1-11 TEL:03-3270-0966ゼリア新薬工業(株)前略平成13年12月13日付の書簡にて動物実験に関するご質問をお寄せいただきました。つきましては、弊社の動物実験に関する考え方をお知らせ申し上げます。弊社は「健康づくりは幸せづくり」を基本に、人々の健康を、何よりも願っております。これに基づき、疾病を克服し、人々の健康な生活の維持・向上のため、医療の進歩に必要な革新的医薬品の創製研究及び製剤技術の改善に、積極的に取り組んでおります。これら医薬品開発においては、安全性や有効性の評価におきましては最小限の動物を用いた研究はどうしても必要であると考えております。しかし、動物を用いた研究を行うに際しては、生命の尊厳を忘れず、これら研究に供せられる動物の尊い犠牲は最小限にすべく配慮するとともに、動物への苦痛や負担はできる限り与えないよう努力しております。また、培養細胞を用いた検討なども開始しており、研究に用いる動物を減らす為にも、今後もこれらの代替法の開発は必要であると考えております。弊社は企業理念の一つとして「企業活動の全てにベスト・クオリティの追求」を挙げております。その意味するところは、生命(いのち)は倫理によって守られなければならないことを基本姿勢として、社会倫理と行動規範を遵守し、企業活動は、提供する製品も含めベスト・クオリティの追求を目指しております。医薬品開発におきましても、動物の愛護及び管理に関する法律などの関連法規の遵守はもとより、動物の使用につきましても倫理的配慮を行い、生命(いのち)の尊さを重んじていくものであります。以上弊社の動物実験に関する考え方をお知らせ申し上げました。何卒ご理解を賜りたくお願い申し上げます。草々〒103-8351 東京都中央区日本橋小舟町10-11 TEL 03-3663-2351第一製薬(株)動物試験に関するご質問の件拝啓 寒冷の候、ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。さて、本年12月13日付け弊社社長宛の貴質問状を受領いたしました件につき、弊社の動物試験に関する考え方を以下のようにご回答申し上げます。尚、アンケートの各項目につきましては、ほとんどの内容が企業秘密に属するため個別回答は差し控えさせていただきます。〔考え方〕新薬は、その有効性、安全性、さらには医療面での貢献度評価を経て最終的に承認が与えられ、一般に使用可能となります。その過程において段階的に試験管レベル試験、動物試験など多種多様な前臨床試験を経過して、初めて人間への臨床試験に進むことが可能であります。試験管レベル試験、動物試験などの前臨床試験の必要十分な評価をせずに人間への臨床試験に進むことは関連法規制上、薬事行政上及び倫理上も許されず、最低限の動物試験が必要であります。動物を使わない代替法の研究や実施も発展しつつありますが、人間への臨床試験に入る科学的及び倫理的妥当性を客観的に評価するためには、動物試験の結果に依存せざるを得ないのが現状であります。ただし、弊社は動物試験に関しまして、弊社内で定期的に開催される動物実験倫理委員会において慎重に内容を審議し、認可した試験のみ実施可能としております。今後とも、動物に対するより適切な飼育、環境管理を整えるとともに過度の負担、拘束などを強いることがないよう動物試験実施の管理に配慮して参ります。 以上のように弊社の回答をお送りいたしますのでご査収の程、お願い申し上げます。敬具〒103-8234 東京都中央区日本橋 3-14-10 tel:03-3272-0611 fax:03-3272-7348武田薬品工業(株)謹啓弊社代表取締役社長、武田國男宛頂きました質問状(12月12日付)の件につき、弊社の基本的な考え方を述べさせていただきます。 現代医学の急速な進歩ならびに難病の克服などに見られるように、動物実験を通して人類は大きな恩恵を受けてきました。とりわけ、新しい医薬品の有効性・安全性の確認に、実験動物の果たした役割は計り知れないものがあります。 近年、細菌や培養細胞を用いる代替法の有効性が判明し、徐々に利用できるようになってきておりますが、薬物の有効性・安全性などの確認には未だ動物実験が必要であるといわざるを得ません。 これらの認識に基づき、弊社では実験動物に関する倫理委員会を設け、動物福祉と動物愛護を常に考慮することはもちろん、動物の愛護及び管理に関する法律その他関係法令などを遵守して、可能な限り、恐怖と苦痛を与えない動物実験を実施するとともに、使用する実験動物も必要最小限にとどめるように最大の努力を行っております。 弊社は、今後とも新しい医薬品の研究・開発を通じて、「健康と健やかな生活に貢献する」という経営理念の実現に努め、人類の健康に寄与していきたいと考えております。敬具〒540-8645大阪市中央区道修町四丁目1番1号 TEL:06-6204-2111 FAX: 06-6204-2880〒103-8668 東京都中央区日本橋二丁目12番10号 TEL:03-3278-2111 FAX: 03-3278-2000大日本製薬株式会社拝啓 時下ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。 去れ平成13年12月13日付のご諮問に関しまして、当社の動物実験に対する姿勢を下記の通りご報告させていただきますので、よろしくお願い申し上げます。 敬具 記 当社の動物実験に対する姿勢 当社は、有用な医薬品を社会に提供し、国民の福祉に貢献するために日夜努力しております。製薬企業が有用な医薬品を世に出すまでには、ご承知のように法規制に基づいて種々の試験が義務付けられております。有用な医薬品をより安全に人々に用いていただきためには、その安全性と有効性を明確にすることを目的として動物を用いた実験が必要です。 当社は日常の研究開発活動の中で、動物実験に当たっては動物保護・管理に関する法規・種々のガイドラインに従い、動物実験の代替法につきましても鋭意研究中であり、日本動物実験代替法学会等に参加しております。代替法の科学的妥当性が保障されれば積極的にその方法を採用する方針です。なお、ここのご質問につきましては企業秘密であり回答いたしかねますので、ご了承くださいますようお願い申し上げます。 以上大阪市中央区道修町2-6-8 tel:06-6203-5321田辺製薬株式会社謹啓 平成13年12月12日付貴信「貴社での動物実験に関する質問」を拝読いたしました。 以下に弊社の動物実験の考え方について述べ、回答とさせていただきます。 医学の進歩により多くの疾病が克服され、それにより人類は大きな光景を受けていますが、その中で新しく開発された医薬品の果たす役割は大きなものがあり、人類の健康と福祉にとって医薬品の研究開発は必須であります。 医薬品の研究開発では、近年、培養細胞などを用いた代替法も取り入れられていますが、有効性・安全性などの確認のためには、動物実験は必要不可欠であります。 弊社では、生命を尊重し動物を愛護するという基本精神のもと、動物実験に関する諸法規を遵守して、必要最小限の動物実験を行い、優れた医薬品を創出することで、健康で豊かな暮らしを願う世界の人々に貢献していきたいと考えています。 敬具〒541-8505 大阪市中央区道修町3-2-10 TEL:06-6205-5555 FAX:06-6205-5262中外製薬株式会社謹啓 新春の候、時下ますますご清祥の段、お慶び申し上げます。 昨年末落ちあわせの標記の件につきまして、ご連絡が送れましたことお詫びいたします。 私どもの動物実験に関する考え方を以下にまとめましたのでご案内申し上げます。 新規物質が人に投与される臨床実験に先立って、新規薬物の有効性や安全性を十分に確かめる前臨床実験は現段階では必要不可欠です。しかしながら、人類の健康に寄与する医薬品の開発であれば動物を犠牲にしてもよいのか、と言う素朴な疑問の前に常に心の葛藤が繰り返されているのもまた事実です。そうした中、当社では88年に動物実験を科学的、かつ論理的に行う上での拠り所として「研究本部動物実験指針」を制定し、その後、これを「中外製薬(株)動物実験指針」として改訂してきました。 ちなみに、指針の全文には「当社で行われる全ての動物実験は、科学的諸条件を整えると共に、倫理的な配慮が必要である(中略)倫理的とは動物福祉の観点から動物の生理、生体、習性などを理解し、愛情を持って動物を飼育管理し、実験に際しては、その生命を尊重し、かつ苦痛の軽減等への措置を可能な限り施すことである」と唱っており、倫理的配慮の具体的な実践を義務づけています。 また、指針を運用するために指針解説と運用細則が定められています。加えて、倫理的配慮の普及と審査を行うための組織として動物倫理委員会が設置されています。委員会は動物実験の専門家や実験者だけでなく、各研究所の総務担当や広報担当といった立場の人間も参加し構成されており、適正な動物実験が実施されているかのチェック機能も併せ持っています。 動物に与える苦痛の度合いによって実験処置には5つのランキングがつけられています。実験の計画書は倫理的側面から審査されます。注射や採血などのように苦痛のランクが低い場合は実施部署での自己審査が可能ですが、より強い苦痛を伴うような実験については計画書が動物倫理委員会で審査され、むやみに実施することはできないようになっています。また、実験結果を社外に発表する際にも動物倫理委員会が動物倫理の面から審査しています。 当社で実験に使用された動物の数は、92年を100とした場合、97年には68まで減少しました。これは実験を行う研究員が動物倫理的配慮に努力して、必要最小限の例数で精度の高い実験の実施に努めた結果ととらえています。また、従来ウサギを用いていたパイロジェンテストが検出キットを用いた方法に置き換えられています。 以上、現在の医薬品開発には実験動物を使用せざるを得ない状況にありますが、動物であっても生命を軽んじる姿勢の中からは、とうてい人類の健康を考えることはできないとの観点から、実験動物は医薬品開発のパートナーと位置づけ、動物実験を実施する研究員一人一人が苦痛の軽減や使用数の減少に向けていっそうの努力を傾注しているところです。以上、ご査収の程よろしくお願い申し上げます。 謹白〒104-8301 東京都中央区京橋2-1-9 TEL 03(3281)6611株式会社ツムラ拝啓 師走の候、ますますご健勝のこととお喜び申し上げます。 さて、貴グループよりいただきました別紙お問い合わせにつきまして、以下お答えいたします。 敬具記1、弊社は医薬品の開発にあったって、法律でぐむ付けられている最低限の動物実験を、できるだけ動物に苦痛を与えないような配慮のもとで実地しております。主な使用動物及び使用匹数は下記の通りです。 ・マウス:約16000匹・ラット:約6000匹・モルモット:約800匹・うさぎ:8匹 また、主な実験内容は以下の通りです。 ・漢方処方及び開発中薬剤の薬効評価試験 ・ 体内動態試験 ・ 作用試験 ・ 毒性試験 2、当研究員及び社員には動物実験や実験動物の飼育等を専門に行うものはおりません。研究員は、通常の実験や学会出張等の日常活動の一部として動物実験も行っております。人件費につきましては、それらの活動全体に対して発生しているため、動物実験に関する人件費のみを算出することは難しい状況です。また、電気代等についても動物飼育者のみで算出することが出来ず、そのため、ご要望のありました「総額」の算出はきわめて困難化と考えます、つきましては、いかに動物実験にかかった費用として特定できる項目について報告いたします。 ・動物:約4300万円・飼料:約240万円・床敷:約80万円 3、弊社では代替法の研究は実地しておりませんが、日本動物実験代替法学会等への参加や、厚生労働省での代替法に関する研究データの入手等、情報収集を行っています。 4、当社では、平成5年4月1日に動物実験倫理委員会(平成12年6月1日に動物実験審査会と改称)を設置し、動物実験の実地申請が行われる都度その内容を審査し、審査会での承認を得てから実地するよう運営しております。 構成メンバーは、当社研究所の研究グループリーダー(課長格あるいは部長格)を中心とする9名で獣医師の資格を有するものも含まれています。動物実験は、「動物実験に関する規定(平成5年4月1日制定)に基づいて実地されます。審査に当たっては、動物愛護の観点から「動物実験承認規定(平成10年8月24日制定)を用いて審査員が審査し、実施の可否を判断しています。 また、研究所敷地ないには、「実験動物慰霊碑」を建立し、毎年秋にその前で慰霊祭を挙行して、社員一人一人の胸に実験動物の命の尊さを刻み込んでいます。 5、社外への動物実験は行っておりませんし、また原料メーカーに動物実験を要求することも行っておりません。 6、当社研究所はGLP(Good Laboratory Practice)対応施設であること、また実験動物の日常飼育中に必要以上のストレスをかけないため、動物実験施設は実験担当者以外の入室は(社員も含めて)禁止しております。従いまして、ご覧いただくことは現状では難しいかと考えます。 7、当社は上記のように、法律上やむを得ない範囲において、最低限の動物実験を行っているのみであり、実験を行う際にも動物の命を尊び、できるだけ苦痛を与えないように心がけております。また、日常飼育の場においても、過度のストレスがかからないよう十分な配慮を行っております。当社としましても、動物実験と同等以上の効果が得られる代替法の確立・実用化を切に望んでいるところであります。このような当社の現状は上述の回答内容からもお察しただけるもとの考えており、その意味から、現時点で、貴グループと意見を交換させていただくことはとくに考えておりません。〒102-8422 東京都千代田区二番町12-7富山化学工業株式会社拝復 時下、ますますご健勝のこととご推察申し上げます。 平成13年12月13日付の「動物実験に関する質問」の件に関し、以下に弊社の動物実験に対する考えと現状についてお伝えいたします。弊社は抗感染症、抗炎症、脳機能・循環器の領域に絞った分野で、世界で未だに治療手段が確立されていない疾患治療のための薬剤や、既存薬よりいっそう高い有効性と安全性が求められる薬剤を開発し、人々の速やかな健康回復に役立つことを企業使命と考えております。 一方、新薬開発においては、動物実験を含む種々の非臨床試験により有効性や安全性が十分確認された化合物のみが、ヒトでの臨床試験に進むことが可能となります。 従いまして弊社におきましても医薬品の開発に当たっては、開発候補となる化合物の中から、より効果が高く、より副作用が少ないと思われる化合物に絞って、医薬品の製造承認申請に必須な有効性や安全性を確認するための様々な試験を行っております。 動物を使用する上での倫理的配慮につきましては、実験計画立案時に、実験動物の飼育・使用に関する社内規定に基づき、試験実施の必要性、使用動物数の妥当性や動物を用いない代替法の確認など実験内容の必要性・妥当性を慎重に審議・検討し、最終的な計画を決定しております。さらに試験の実施に当たっては、麻酔の使用検討も含めて動物の苦痛等を極量軽減するよう努めております。 また、動物飼育環境につきましても、施設・飼育の格管理責任者を置き、人からの感染を防ぐため、飼育施設への入場を厳しく制限し温度湿度管理や定期的な清掃による衛生面での配慮等、動物の生理、生態、習性を理解し、適切な感情条件下で愛情を持って飼育するよう努めております。 以上の通り、弊社研究所では動物の福祉に極力配慮するとともに、動物の愛護及び管理に関する法律を遵守して研究開発を進めており、一方、動物を使用しない代替法の研究にも取り組んでおります。今後も実験に必要な動物の頭数や実験方法及び飼育等に最大限の配慮を払ってまいりたいと考えております。 なにとぞ、事情ご賢察の上、ご理解を賜りますようお願い申し上げます。 敬具〒160-0023 東京都新宿区西新宿3-2-5 TEL (03)3348-6611 FAX (03)3348-6638日研科学(株)『拝啓 時下、益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。さて、貴法人からの「動物実験に関する質問」につきまして、次の通りご回答申し上げます。弊社は医薬品の研究開発において薬理、安全性および薬物動態の各分野で最小限の実験動物を用いて試験を実施しておりますが、その際、弊社研究所で制定された「実験動物に関する指針/注)」に則り実施することが義務づけられております。動物愛護・福祉の点から動物の飼育環境についても、温湿度を一定に保つなど居住空間に配慮し、餌は生産業者から成績書を入手し異常の有無を確認し、水も定期的に検査するなど、可能な限り最適な状態を維持しております。一方、医薬品の認可には行政による申請基準があり、「医薬品製造指針」による提出資料の規制および各分野においてはさまざまなガイドライン・ガイダンスを遵守した試験を計画しております。弊社は、科学的に妥当な成績を得るため、必要最低限の動物数を実験計画により算定し、さまざまなin vitro試験の導入、動物代替試験の早期実現に向けた取り組み、また発熱性物質試験では動物を用いないエンドトキシン試験への移行を最優先緊急課題として、使用動物数の低減に努力しております。今後弊社は、動物愛護・福祉について動物実験に携わる研究員の尚いっそうのモラル向上を目指す所存でございますので、ご理解を賜りますようよろしくお願い申し上げます。敬具注)平成4年1月に制定。更に「動物保護および管理に関する法律の一部を改正する法律」(平成12年12月施行)に基づき改正(平成13年1月)。この指針に基づき、各研究グループで動物取扱いに関する標準操作手順書を動物福祉の面で遺漏のないよう努めており、また、研究所長を委員長とする動物実験管理委員会(委員9名)による試験条件の審査ならびに附則により動物供養のための慰霊祭(年1回)を実施することを定めております(動物慰霊碑は昭和1年に建立)。』〒104‐0045 東京都中央区築地五丁目4 番14 号 TEL 03‐3544‐8701日本ケミファ株式会社拝復 今般、貴センターから頂きました「動物実験に関する質問」の件につき、弊社の考え方を以下のようにご回答申し上げます。 弊社は、「医薬品を中核としたトータルヘルスケアを提案し、人々の健康で豊かな生活に貢献する」ことを企業理念として掲げています。 その経営理念のもと、日々、医薬品の研究開発を行っておりますが、研究開発の過程においては必要最小限の動物実験は遺憾ながら避けることができません。 動物実験を行うに際しましては、社内の「法令等遵守行動規準」並びに「研究所動物実験倫理委員会」の厳重な審査、管理のもと真摯に実験、研究に取り組んでおります。また、動物及びその生命への尊厳を念頭におくために、毎年8月には「動物慰霊祭」を執り行い動物の霊を慰めております。 以上、弊社の現状をご理解頂ければ幸甚です。 なお、ご質問の各項目につきましては、ほとんどの内容が企業秘密に属するため個別回答は差し控えさせて頂きます。何卒、宜しくお願い致します。敬 具【ご参考】 日本ケミファ㈱研究所動物実験倫理委員会 2000年5月29日付けで施行された日本ケミファ㈱研究所動物実験倫理委員会規定に 基づき設置 ①メンバー:運営管理者、実験者、動物を扱わない理化学部門のメンバーなど8名 で構成されている。 ②役割:審査部門と運営部門で構成されている。 *審査部門:日本ケミファ㈱研究所動物実験倫理規程(2000年6月1日施行)に基づき、動物実験を計画する際に提出される動物実験申請書の内容を審査し、適否を決定する。 *運営部門:委員会の運営全般を担当する。 ③委員会の開催:原則として月1回開催。〒101-8678 東京都千代田区岩本町2-2-3 TEL. 03-3863-1211 FAX. 03-3864-5940日本新薬株式会社初春の候、NPO法人アニマルライツセンター様におかれましてますますご清祥のこととお喜び申し上げます。さて、昨年末、動物実験に関する質問状を拝受いたしました。以下、弊社の基本的な考えを述べさせていただきますので、なにとぞご理解を賜りたくお願い申し上げます。 弊社は、大正8年10月1日設立以来、“日本人の薬は日本人の手で”のコンセプトのもと、薬の開発に取り組んでおります。戦後混乱期に回虫駆除薬_サントニン」を世に送り出し、国民病とまで言われた回虫禍を撲滅した事に始まり、最近では難病である白血病治療薬など多くの薬を世に出してまいりました。 新しいくすりの開発は、新しい化合物を見つけ出し、その化合物が期待通りの治療効果を発揮し、副作用のないものでなければなりません。机上設計により考え出された新しい化合物をいきなり患者様にご使用いただくわけにはまいりません。その効果と副作用を予め検証するため、現在の科学レベルでは動物で確かめざるを得ない局面にあります。 今後、科学が進み人の遺伝子情報・メカニズムが全て解明されコンピューターにより病気の原因が正確にシミュレーションされれば動物実験は不要となる可能性はありますが、まだまだその域に達していないもが現状です。 弊社の動物実験への取り組みは法律で定められたガイドラインに準拠して行うことはもとより、社員はここの立場で創造性を発揮しつつ、自己責任の原則のもと、全ての法令や諸規則を遵守し、高い倫理観を持って行動し、動物実験を行う場合には、可能な限り3R(Replacement:置き換え、Reduction:削減、Refinement:洗練)の基本原則を守り、代替法の活用、動物数の削減ねラビに麻酔薬の活用により苦痛やストレスの排除に留意した試験計画を立て、最終的には社内で組織した動物実験倫理委員会の承認を得た上で実地しております。以上、動物実験に関する考えをご回答申し上げます。〒601-8550 京都市南区吉祥院西ノ庄門口町14 tel:075-321-1111藤沢薬品工業株式会社前略 失礼致します。 平成13年12月12日付の動物実験に関します貴書面を拝受いたしました。 ついては、動物実験に関します弊社の見解につきましてご連絡申し上げます。弊社は、疾病に苦しんでおられます患者さんの治療に役立つ医療品の創製を目指し研究開発の努力しております。医薬品の研究開発に当たっては、何よりも人に対する安全性の確保が最優先されるべきであります。人の安全性の確保のために、動物実験以外の有効な実験方法が確立されていない現時点の科学レベルでは、動物実験は避けることが出来ないものであり、最小限の動物実験は必要であると考えています。 もちろん、そのような動物実験に起きましても、できる限り実験動物に苦痛を与えない方法が取られるべきであります。弊社では、動物の愛護及び管理に関する法律の趣旨を尊重し、できる限り実験動物に苦痛を与えない方法をとるよう厳に実地しているところです。 また、動物実験そのものを減らし無くして行けるよう代替法を見つけていくことが必要であり、弊社はこのような代替法の研究開発に努力し、これを進めております。弊社は、医療に役立つ新しい医薬品の開発、提供を痛じ、「世界の人々の健康で豊かな生活に貢献する」ことを経営理念としており、これからも命の大切さを心に期して参りたいと考えております。 以上、弊社の動物実験に関します見解を述べさせていただきました。ご了承いただきますようよろしくお願い申し上げます。 早々大阪本社 〒541-8514 大阪市中央区道修町3-4-7 06(6202)1141 東京本社 〒103-0023 東京都中央区日本橋本町2-2-10 03(3279)0871 お客様相談センター TEL:(0120)2438-99 FAX:(06)6206-0147クリックして Twitter で共有 (新しいウィンドウで開きます)Facebook で共有するにはクリックしてください (新しいウィンドウで開きます)クリックして X で共有 (新しいウィンドウで開きます)Share This Previous Article化粧品の動物実験とは? 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