欧州連合(EU)では、2009年3月11日からEU域内での化粧品の動物実験(成分含む)の実施と、動物実験をした成分を含む化粧品の取引が禁止されていますが、3つの試験(反復投与毒性、生殖毒性、毒物動態)については例外とされてきた。これまで、1998年に禁止される予定であったものが、WTOや動物実験を続ける化粧品メーカーの抗議により延期されてきたが、2013年3月11日、この例外規定がなくなり、ついに化粧品の動物実験の完全禁止が実現された。これは、長い闘いの成果であり、多くの人の労力、そしてもっと多くの人の 動物を犠牲にしたくないという強い想いによって達成された。 EUに続き、インド、イスラエルでも化粧品の動物実験が禁止に至った。さらに、3月11日を前にして、化粧品シェア1位の資生堂が、一部例外を除き、化粧品の動物実験を行わないことを発表。 さらにマンダムがこれまでも動物実験をしていない、今後も行わないことをWEBサイト上で明言した。 日本においても、化粧品の動物実験は廃止の流れにあることは確実だ。しかし、日本にはまだ動物実験を続ける化粧品メーカー・化粧品原料メーカーが複数存在している。確実に禁止、または実質廃止を実現しないかぎりは、動物の犠牲は続く。 化粧品の動物実験については、2002年から2005年まで行ったStopAnimalTestsCampaignのデモでも多くの方やマスコミに協力をいただきつつ、日経新聞にも化粧品の動物実験廃止の方向へと一面で取り上げられるなどしてきた。 それでも、まだ、消費者の7割が動物実験が行われていることを知らず、そして化粧品のための動物実験を続ける企業がある。企業数が少なくても、一度の実験に使われる動物数は結局多く数先頭に及ぶ。(マウス、ラット、犬、うさぎ、モルモット、ミニブタなどが使われている。)スクリーニングなどを含めればより多くなることは確実だろう。 EU同様、化粧品のための動物実験は廃止されるのが正しい選択。それを確実にするため、消費者、企業、国に対し、引き続き声を上げていかなくてはならないだろう。 クリックして Twitter で共有 (新しいウィンドウで開きます)Facebook で共有するにはクリックしてください (新しいウィンドウで開きます)クリックして X で共有 (新しいウィンドウで開きます)Share This Previous Article美しさに犠牲はいらない 化粧品の動物実験を考えるシンポジウム レポート Next Article美しさに犠牲はいらない 化粧品の動物実験を考えるシンポジウム 2013/3/10 2013/03/11