沖縄・糸満市で毎年旧暦5月4日に行われる『糸満ハーレー』 その中で「アヒル取り競争」がおこなわれています。 アヒルを漁港に投げ込み、怯えて逃げまどうアヒルを捕まえて、賞品として持ち帰るイベントです。動物の苦悩や苦痛を伴う娯楽や行事は、動物への配慮の意識の高まっている現代にふさわしいものではありません。署名「アヒル取り競争」廃止を求める署名が立ち上げられています。 賛同いただける方は署名をお願いします。 https://goo.gl/uQXwxe意見先糸満市へ「アヒル取り競争」の廃止を求めてください http://www.city.itoman.lg.jp/ *左の「ご意見・ご要望」から入ってください。沖縄県へ「アヒル取り競争」の廃止を求めてください http://www.pref.okinawa.lg.jp/index.html *下方の「お問い合わせ」から入ってください。廃止要望2015年5月14日糸満漁業協同組合 御中 はじめまして。 当方は動物保護運動を行うNPO法人です。 貴組合で、毎年開催されている糸満ハーレーでの「アヒル取り競争」について、要望がありFAXさせていただきました。 アヒル取りについて、多くの市民から私どものところへ「かわいそうだ」「何とか止めてもらえないか」という声が寄せられております。沖縄県民からの声もございます。 ネットに上げられているアヒル取りの動画を確認しましたが、動物愛護の観点から大きな問題であることがわかります。関係者からはアヒル取りの最中に骨折する鳥もいるとのことです。闘牛、サーカス、イルカショー、闘犬など、娯楽のための動物利用は国際的に廃止の方向にあります。「伝統行事」としてこのアヒル取りを行っているとのことですが、伝統は時代とともに変化していくものではないでしょうか? 家畜伝染病、人畜共通感染症予防の観点からも、家畜を人にむやみに触れ合わせるべきではないと考えます。WHOはアヒルが鳥インフルエンザの一因となっていると発表しており、鳥インフルエンザが猛威をふるっている韓国では、その発生の43%がアヒル農家からのものです。アヒルは感染しても症状が出にくく、農家からつれてきた時点で健康そうであっても実際のところの判断はできません。 つい最近、日本でも鳥インフルエンザのパンデミックが懸念されたばかりです。危険をおかしてまでアヒル取りを継続する必要があるのでしょうか? 伝統あるすばらしい糸満ハーレーが、アヒル取り競争を行うことで品位を落とすことにつながってはいないでしょうか? 「アヒル取り競争」の廃止を、心よりお願い申しあげます。 お忙しい中恐縮ですが、ご回答いただけますよう、どうぞよろしくお願いします。2015年6月10日糸満ハーレー行事委員会より、回答をいただきました。 回答は公開しないでほしいということなので、サイトへの公表はしていません。 内容は「今後もアヒル取りを続ける」というもので、納得のいくものではなかったため、再度質問書を提出しました。2015年6月12日お忙しい中ご返信いただき、ありがとうございます。 いただいた回答をふまえて、再度4点質問させていただきます。 1. 1つ目の「正規の取扱業者」についてですが、第一種動物取扱業者の登録を受けた方が「アヒル取り競争」におけるアヒルの飼養管理を行っていると理解してよいでしょうか? 2. 3つ目の「アヒルの習性等に配慮して実施されており、アヒルの健康および安全を損なうことがないよう努めている」についてですが、具体的にどういった配慮がなされているか、教えてください。たとえばアヒル取りの際にアヒルの足が骨折することを防ぐためにどういった配慮がなされていますでしょうか? 3. 4つ目の「自宅で食材として食することになるが、その際でもできる限り苦痛を与えない方法によっている」についてですが、各参加者が、自宅でアヒルをどのように屠殺しているのか、最終チェックをどのような方法でおこなっているのでしょうか?また「できる限り苦痛を与えない方法」を参加者にどのように指導しているのか教えてください。 4. アヒル取り競争において、家畜伝染病、人畜共通感染症予防の対策をどのようにとっているか教えてください。 以上です。 動物愛護は国民的関心事です。アヒル取り競争が行われる前に、動物を犠牲にした娯楽の是非について、市民に問う必要があると考えています。 恐れ入りますが6月17日までにご回答いただけますでしょうか?また、6月10日にいただいた貴組合からの回答を、私どものサイトに公表させていただいてもよいかどうかについてもお知らせください。 お忙しい中恐縮ですが、どうぞよろしくお願いします。追記: 展示動物の解説(環境省)によるとこの行事は「第一種動物取扱業」にあたるのではないかと思い、沖縄県に登録の必要性を伝えていましたが、県では「第一種動物取扱業」にあたらない、との判断でした。2015年6月19日「アヒル取り競争」が行われました。沖縄県動物愛護センターでは「動物虐待ではないか」との声を受けて、糸満漁業組合に指導を続け、今年のアヒル取りの視察に行き、問題がないかチェックしたそうです。 ・競争が行われる20分間、ずっと放送で「羽根や首を持ってはいけない。違反したらすぐ退場」という注意喚起を続けた。 ・以前はアヒルを持ち帰る際にヒモでくくっていたが、今年からカゴを用意して持って帰る方式に変更。 ・アヒル取り競争の監視人員の配置図を事前に提出してもらう。 などの改善が今年はなされたそうです。 しかしこの改善は「アヒル取り競争」を肯定した上での改善です。 私たちはそもそも娯楽や行事に動物を利用することを止めるべき時期にきています。2016年4月25日質問書を提出してから10カ月経過しましたが、糸満ハーレー行事委員会から4つの質問についてそれぞれ回答をいただきました。 回答は公開しないでほしいということなので、サイトへの公表はしていません。2016年6月8日「アヒル取り競争」が行われました。2017年5月29日「アヒル取り競争」が行われました。無形民俗文化財に指定されているアヒル取り競争を含む糸満ハーレーは無形民俗文化財に指定されています。 現代の感覚から言って、虐待的行為を伴うこの行事が価値のある保護すべきものとは考えられないので、糸満市教育委員会に、糸満市文化財保護条例第五条にもとづき、アヒル取り競争(アヒラートゥエー)を無形民俗文化財の指定から解除するようお願いしました。糸満市文化財保護条例第五条 (解除) 第5条 前条第1項の規定により指定された文化財(以下「市指定文化財」という。)が市の区域内に所在しなくなつた場合、市指定文化財としての価値を失つた場合又はその保持者が心身の故障のため保持者として適当でなくなつたと認められる場合、その他特殊な事由があるときは、教育委員会は、その指定又はその認定を解除することができる。しかし糸満市に確認したところ、解除も指定と同様、申請者からの申請があって教育委員会が審査して判断するものであり、申請者(糸満ハーレー行事委員会)からの申請がなければ解除を検討できない、とのことでした。クリックして Twitter で共有 (新しいウィンドウで開きます)Facebook で共有するにはクリックしてください (新しいウィンドウで開きます)クリックして X で共有 (新しいウィンドウで開きます)Share This Previous Articleフランス産の羽毛布団は本当に良いのか?! Next Article井の頭公園の象はな子が亡くなった、必要なのは二度と象を閉じ込めないこと 2016/05/26