2024年6月9日、沖縄県糸満市で、糸満ハーレが開催され、そのなかの娯楽であるアヒル取り競争が実施されてしまいました。主催者は注意喚起を徹底していると報道などで述べていますが、実際には改善はされていませんでした。首を掴み続ける、羽を掴む、海に沈めるなどの乱暴な行為が今年も起きました。とくに改善はされていないことは明白です。特に動物への配慮が行事委員会の中で徹底されていないことがわかるのは、、行事委員会のメンバーがアヒルを船に乗せた段ボール箱から海に投入する際、あまりに乱暴に箱をひっくり返ししている姿です。散々検討してきて注意を払っているはずの委員メンバーがこれでは、参加者の意識向上が見られるはずもありません。事実、首を掴んだ男性は、捕獲のときだけでなく陸に到着するまでの数分間、アヒルの首を絞め続けました。明白に禁止されている行為ですし、それに対する注意や退場処分もありません。羽を掴んでアヒルを持っていった男性も、何ら注意を受けていないようです。そして、動物が大勢の人間の男に追いかけられて恐怖を感じるという心理的な虐待については、参加者も行事委員会も一切の認識がないことは明白です。今年の様子と報道された参加者や行事委員会のコメントを見て、これ以上の改善は望めないのだと希望が絶たれました。糸満の歴史と文化研究会は、アヒル取り競争が伝統的な催事ではないことを発表しています。つまりこれは娯楽です。実際、場の雰囲気も娯楽であり神事的な要素は一切ありません。メディアも含めて、伝統という言葉を虐待の正当化の材料として利用してきています。動物虐待は、人間への虐待の感覚も麻痺させるものです。ワンウェルフェアとも言いますが、人間に対する暴力を行う前に動物への虐待を行ったり、相手を動物に例えることで人間に対して暴力を正当化するということは度々発生しています。動物虐待を、娯楽として楽しむ”伝統”があるのであれば、大変危険なことです。自分たちの社会を安全で平和なものにするためにも、動物のためにも、アヒル取り競争を廃止していただきたいと強く願っています。クリックして Twitter で共有 (新しいウィンドウで開きます)Facebook で共有するにはクリックしてください (新しいウィンドウで開きます)クリックして X で共有 (新しいウィンドウで開きます)Share This Previous Article豚たちが欲しいものリスト(Amazon) Next Articleエシカルマルシェ、上智大イベント出展報告 2024/06/10