馬はいろいろな地域で使役され、娯楽に使われ、最終的に肉になっていきます。愛知県高浜市で行われている高浜おまんと祭りも同様です。高橋観光協会の説明によると、この祭りは「丸太で組んだ円形馬場の中を、鈴や造花を背負って疾走する馬に法被(はっぴ)に地下足袋姿の若者が飛びつき、人馬一体となって駆け抜けていく勇壮な祭礼。 高浜市や知多郡東浦町を中心とした知多湾岸で行われていますが、高浜の“おまんと”は、全国にも知られています。 中でも春日神社で行われる「おまんと祭り」は高浜市無形民俗文化財に指定されています。 馬の背に神様のよりしろ(神霊が宿るもの)となる飾りを載せ、飾り馬具をつけた馬を社寺に奉納する「馬の頭(馬の塔)」という祭礼が、愛知県尾張地方から西三河地方にかけて分布していますが、“おまんと”はその「馬の塔」から派生した祭礼だと考えられています。」というものです。なぜ日本の神社は馬をこんなにも奉納させるのでしょうか。その方のの過程で、ここでも暴力があります。円形馬場の中に馬を入れ、馬をわざと走らせ、その馬を捕まえるのです。馬を早く走らせたほうが迫力が出るためか、後ろから竹の棒で馬を打ち、竹の棒を持っていない人は法被などで馬を煽ります。もはや神事の意味は失われ、ただ迫力を楽しむという祭りに変わっています。アニマルライツセンターから高浜市と愛知県 生活衛生課 獣医衛生・動物愛護グループ、高浜市観光協会、春日神社 八劔社に要望書を送り改善を求め、愛知県動物保護管理センターと高浜市から、竹の棒を使用しないことを指導してもらいました。昨年の様子です。 https://www.youtube.com/watch?v=K_4dwsIbZn4&fbclid=IwAR0jlDv6ZbdhdFy4Itphg56LTKWla9A1cSgGgyKvo_jrezPXs0sgVkNVXBUこれでも年々改善してきた方であり、かつてはよりひどいです。アニマルライツセンターからの要望と、高浜市からの回答を掲載します。しかし、春日神社 八劔社からは回答は未だありません。アニマルライツセンターからの要望高浜おまんと祭りでの馬の扱い改善の要望書いつも市民の声を聞いてくださりありがとうございます。わたしたち認定NPO法人アニマルライツセンターは、動物の福祉(アニマルウェルフェア)の工場を目指し活動を続けている市民団体です。この度は、貴県高浜市で行われている「高浜おまんと祭り」における馬への鞭打ち行為の改善をお願いしたくご連絡いたしました。高浜おまんと祭りでは、飾り馬具をつけた馬を社寺に奉納する行事があり、その際に理由は不明ですが馬に鞭打ち、パニックに陥っている馬に飛び乗るパフォーマンスが行われています。鞭の素材はただの竹の棒をのようなものを持っている人もいれば、ゴム製のもののようなものを持っている人もいるように見受けられ、決まりがないものと考えられます。馬をより早く走らせ、より勇ましく見せるために度々鞭打たれており、力いっぱい鞭で殴りつけているような場面も見られます。馬はもとより臆病な動物であり、見慣れない場所、見慣れない人、群衆、大きな掛け声などに怯えます。逃げ場を失った馬が、罵声を浴びせられながら鞭で打たれることは、特に心的負担が過大であると言えます。各地で伝統行事や神事、娯楽などで利用される馬の扱いは、日々改善していっています。熊本県の藤崎八旛宮の例大祭でも、県の生活衛生課と警察、及び動物愛護団体の指導により、改善が試みられています。三重県の上げ馬神事でも長年の抗議を受け、徐々にではありますが改善していっています。高浜おまんと祭りの馬の扱いには、動物愛護法に照らし合わせても、改善すべき点があります。以下、改善の指導と徹底をしていただけますよう、お願いいたします。1:鞭打ち(竹等の棒での殴打含む)を禁止すること2:鞭を打つ場合、素材は布のみとし、また鞭打ちの回数は走り出しのときのみとし、打つ人間は1グループ一人に限定すること3:殴打する真似も禁止すること時代に即した祭りに改善し、弱者や管理下にある者を殴ることが当然とする考え方を変えていってくださいますよう、お願いいたします。2019年8月22日高浜市からの回答時下、貴法人におかれましては、ご清栄のこととお喜び申し上げます。2019年8月22日付けの「高浜おまんと祭りでの馬の扱い改善の要望書」におきましては、貴重なご意見を賜り、ありがとうございました。高浜おまんと祭りにおいて、馬をより早く走らせるために竹等で鞭を打つことがあるということは、祭礼関係者からの聞き取りで確認いたしました。このことについては、過去に見直す必要があるというはなしが出され、この10年ほどは、馬場の中で馬とともに走る者など、馬と関わりのある参加者は竹等を使用せず、馬の前で法被を振るしぐさを刷ることで、馬を傷つけることがないよう指導がなされております。動画サイト等にアップロードされている動画内においても、年々鞭打ちの行為は改善していることを確認しております。しかし、ご指摘に有りましたとおり、竹等で鞭を打つという行為がまったくないというわけではございません。これは「馬方(うまかた)」と呼ばれる馬の所有者が行っているということを確認しております。この事実を踏まえ、愛知県動物保護管理センター及び市より、祭礼関係者および馬方に対し、要望書に有りましたとおり、鞭打ちを刷る場合は法被等の布を用いること等、改善に向けた指導を実施いたしました。高浜市といたしましては、今後も高浜おまんと祭りに対し、馬の扱いに関して監視を行い、改善に向けた指導を継続いたします。何卒、ご理解の程よろしくお願い申し上げます。令和元年9月24日クリックして Twitter で共有 (新しいウィンドウで開きます)Facebook で共有するにはクリックしてください (新しいウィンドウで開きます)クリックして X で共有 (新しいウィンドウで開きます)Share This Previous Article動物たちの苦しみをなくしたいと思ってくれた方へ Next Article姫路動物園、ゾウの姫子が死んだ後はゾウの飼育をしない 2019/10/03