無料動物公園や城址公園、神社など、様々な場所に戦後まもなく建てられたと思われる猿の檻が、日本中に点在しています。ニホンザル、タイワンザル(マカクザル)などが当時の安易な”娯楽”の犠牲になり檻に閉じ込められました。その後、娯楽は多様化し、娯楽として動物を展示する必要性はなくなりつつあります。短命の動物は死んでいきますが、マカクザルは繁殖力も強く、25年も生きるため最後に取り残されているケースが少なくありません。まともに飼育できているケースを見たことがありません。どの檻も狭く、コンクリートでできていて(館山市に至っては足元まで檻)、ネグレクトされています。無料でなくても日本中の動物園も同様の状態で飼育されています。人と同じ霊長類である猿は、多くの人が当たり前に知っている通り、頭もよく、運動神経もよく、社会性も高い動物です(ほとんどの動物がそうですが)。檻に監禁され、ネグレクトされている状態がどれほど彼らを追い詰めているか、想像することは容易いのではないでしょうか。そのような飼育をしている施設を見かけたら、すぐに、改善を促してください。多くの場合、複数の人がかわいそうだと意見を届けていますので、施設側は問題を認識しています。それでも改善をしていないのは、動物に対する思いやりが欠けていることともに、改善方法を知らないこともあります。要望してほしいことは2点です。今後猿を決して増やさないこと(雄と雌がいる場合は不妊去勢手術を早急に行い、また新たに動物を入れないこと)資料を参考に、複数のエンリッチメントを行い続けること(エンリッチメントカレンダーを作り、毎日異なるエンリッチメントの素材を入れ替え続けること)こちらの資料を自由にお使いください。マカクザルのエンリッチメント配布資料その他、こちらの記事も参考にしてください。また米国USDAではサル類のエンリッチメントについての有用な参照リンクページを設けている。https://www.nal.usda.gov/awic/environmental-enrichment-nonhuman-primates-resource-guide-online-resourcesクリックして Twitter で共有 (新しいウィンドウで開きます)Facebook で共有するにはクリックしてください (新しいウィンドウで開きます)クリックして X で共有 (新しいウィンドウで開きます)Share This Previous Article養殖における水生動物福祉に関する主要勧告 Next Article今年を人類のヴィーガン新年に! 2021/01/21