国連食糧農業機関(FAO)は初めて、持続可能な養殖の開発に関する公式の政策文書において、水生動物福祉を重要な考慮事項として取り入れた。国連は10年ごとに世界水産養殖大会を開催しており、今回は9月に上海で開かれた。この大会で出された「上海宣言」では、水生動物の福祉の重要さが正式に認識された。国連としては初めてと言える。これは、Aquatic Animal Alliance(水生動物連盟)がFAOに意見を提出した結果であった。AAAの加盟団体としてアニマルライツセンターも、この国連への意見書の編集に貢献した。最終案は、我々のフィードバックに基づいて、水生動物の福祉に関する完全に新しい条項が追加された。水産養殖を持続的かつ公平に発展させるには、人間と動物の両方の健康と福祉を重視するホリスティックなアプローチが必要であることを認識し、水生動物の病気のリスクを減らし、生産サイクルのすべての段階で健康的な飼養環境を維持し、ストレスを最小限に抑えて健康を最適化することにより、養殖動物の健康と福祉を保証する方法で水産養殖活動を実施する必要があることも認識する。https://aquaculture2020.org/declaration/水生動物はアニマルウェルフェアの取り組みにおいても歴史的に無視されてきた。最も意識の高い層でさえも、彼らの感受性はめったに認識されず、彼らの苦しみはめったに考慮されない。今回FAOが初めて水生動物福祉を含む高レベルの指針を発行したことは大きな第一歩だ。世界的に水生動物の福祉が公式の場で進められている一方、日本では、最近の調査で約半数の人が魚は苦痛を感じないと思うという回答をしている。この認知度では、日本の魚たちの状況が悲惨であることは明白だ。しかし、苦痛を感じることは明確な事実であり、多くの日本人の他の動物に対する偏った世界観を塗り替えていくと同時に、早急に議論を始めなくてはならないだろう。クリックして Twitter で共有 (新しいウィンドウで開きます)Facebook で共有するにはクリックしてください (新しいウィンドウで開きます)クリックして X で共有 (新しいウィンドウで開きます)Share This Previous Article山梨県がアニマルウェルフェア認証を発表。放牧を目指そう! Next ArticleGood news! アップサイクルで作られたWitty Vintageはファーフリー! 2021/10/18