タコ養殖が残酷で持続不可能である8つの理由が新しいレポートにより明らかに国際的な動物保護団体であるコンパッション・イン・ワールド・ファーミング (CIWF) は、世界タコの日である10月8日にタコの養殖の残酷さと地球環境に対する影響を示したレポートを発表し、日本政府に対してタコの養殖の禁止を求める書面を送った。CIWFによる「タコの養殖:惨事へのレシピ」と題したレポートは、タコが単独行動を好み好奇心旺盛であるため、養殖場では甚大な苦しみにさらされることを明らかにし、また、承認された人道的な屠殺方法がないことを指摘した。さらに、現在、養殖においてタコの福祉を保護する法律はなく、彼らの肉食の食生活は養殖を持続不可能にし、環境に害を及ぼすものとなる。日本では現在、タコの養殖の可能性に関する研究が行われている。特に、研究者は、どのようにタコの繁殖サイクルをコントロールできるのか、また、幼生期にどのように餌を与えるのかについて調査を進めている。CIWFの魚類調査マネージャーとしてこのレポートを執筆した海洋生物学者のエレーナ・ララ博士は次のように説明している。「ネットフリックスのドキュメンタリー映画『オクトパスの神秘:海の賢者は語る』は、このユニークで、本質的に単独行動を好み、繊細な野生生物に対する感動的な一面を世界に見せました。これを見た人々は、タコという、魅力的で好奇心旺盛で知覚力のある生物を養殖場に閉じ込める計画があることに愕然とするでしょう。」「‘Octopus’という名は,ギリシア語で8本の足を意味する‘októpus’を語源とすることから、世界タコの日に出された我々のレポートも、タコを養殖すべきではない8つの理由を提示しています。そのレポートは、養殖がもたらす甚大な苦しみ、人道的な屠殺方法がないこと、そしてタコの福祉を守る法律がないことについて解説しています。さらには、養殖場でこの肉食の生物に給餌することは持続可能ではなく、環境に対して大きな被害をもたらしうるのです。」「それゆえ、本日、私たちはスペイン、日本、メキシコ、ポルトガルおよびアメリカ政府にレポートを送り、タコの養殖のさらなる開発を防ぐことを求める書面を送りました。」認定NPO法人アニマルライツセンター代表理事岡田千尋は「養殖をすれば持続可能だという誤った考えが日本でも広まりつつありますが、そうではありません。福祉の担保が難しく、かつ持続不可能なタコ養殖への着手は、勇気を持ってやめることを望んでいます。これまでも飽くなき食欲により多くの動物や自然の犠牲が生まれており、それを生み出すものを、この時代に新たに作るべきではありません。」と述べている。天然のタコは世界中で消費されており、特にいくつかの地中海沿岸の国々や、アジアやメキシコでの消費量が多い。日本では、天然タコ 7万トンが毎年消費されている1,2。EUでは、イタリアが最も多くタコを消費しており、年間6万トン以上に及ぶ。しかし近年では、野生のタコの個体数が減少しているにもかかわらず、アメリカや日本など、これらの地域以外でも需要が高まっている。その結果、タコを集約的に養殖する方法を開発するプレッシャーが高まっている。スペインはこれを先導し、海洋ネットケージや水槽に関する研究を行っている。ヴィーゴにあるスペイン海洋学研究所(IEO)は、タコの養殖に関して公刊された研究の大半を担っている。タコの消費を減らせば、彼らが養殖されることを防げられる。Video: Compassion in World Farming1 https://www.maff.go.jp/j/tokei/kouhyou/kaimen_gyosei/attach/pdf/index-52.pdf2 https://www.maff.go.jp/j/tokei/kouhyou/kokusai/attach/pdf/houkoku_gaikyou-31.pdf クリックして Twitter で共有 (新しいウィンドウで開きます)Facebook で共有するにはクリックしてください (新しいウィンドウで開きます)クリックして X で共有 (新しいウィンドウで開きます)Share This Previous ArticleアニマルライツチャンネルVol21[本気のアニマルウェルフェアそろそろお願い] Next Articleアキタフーズ元代表は有罪、それでも鶏たちは一羽も救われないのか 2021/10/08