動物の愛護及び管理に関する法律に係る省令案(飼養管理基準に係るもの)に対する意見の募集(パブリックコメント)されており、11月17日が締め切りです。
今回の改正はほぼ犬と猫のみ、その他の動物については過去のものを移行したのみとなっています。こちらの記事の通り、今後検討がなされることが明言されましたが、確実にするために犬猫以外の動物について含めるよう、意見してください。
また、そもそも犬猫の基準についてもケージの大きさなどとても狭く、動物を飼育するに値するものとは言えません。とくに、これまでも長く懸念点であった「長期間の保管」がどのくらいの時間を指すのかが具体的にされておらず、いかようにも解釈できてしまうものになっています。12時間以上保管される場合は長期間とすべきですし、10分以上の身体拘束も行うべきではありません。動物本来の欲求を満たすための行動や、社会性を発揮させるなどのアニマルウェルフェアと肝である「本来の行動が取れる自由」にあたる項目も不足したままとなりました。飲水が常時できるようにするなどの最低限のアニマルウェルフェアも抜け落ちています。本来適正な使用管理に有用であるアニマルベースメジャーについても加えられておらず、こういった重要と考えられるアニマルウェルフェアが検討から抜け落ちてたことがわかります。
犬猫に限定された改正部分でも、ケージの大きさは小さすぎ、壁にぶつからずに自然な姿勢をとったり、排泄場所を分けることは困難であると言えます。
また歩き始めた動物も母親分のみの小さな面積の中で過ごすことは明らかに不適切ですが、いつから面積を広くしなくてはならないか明確にされていません。
従業員数についても、56日を過ぎた子犬子猫や、繁殖を引退させた動物をカウントしないなど、同じ手が掛かるにも関わらず数に数えられないことは不適切飼育に陥る原因となるでしょう。
意見をすべき省令案はこちらです。
意見は2000文字以内となっており、多くなった場合は分割してください。文字数はまもるようにしましょう。
こちらから送付の仕方など詳細を確認の上、送信又は郵送してください。
該当箇所 | P7 19行目~P27 15行目 |
意見内容 | 「犬又は猫」を「動物」とする |
理由 | 犬猫に限られるものではない |
該当箇所 | P8 14行目(イ)~ |
意見内容 | 「ケージ等」を「寝床、休息場」又は「寝床、休息場、運動スペース」とし、寝床、休息場には動物が重要な行動ができる十分な広さ、動物の主たる活動時間内は常時運動できる広さ、重要な行動ができる設備を設置する |
理由 | 一時的の定義を明確にし、概ね半日以内とすべき。一時的であっても自然な姿勢や動作はできるようにしなければ、それは保管ではなく、拘束になる 案のケージ等の規模はほぼ動物の大きさと同じであり(頭、尾など含め)、運動は全くできず、動物の心身の健康を維持するには不十分なサイズであるため、動物の活動時間は常時運動スペースが利用できる必要がある |
該当箇所 | P8 19~35行目 |
意見内容 | 犬のケージは縦の長さを体長の3倍以上、横を2倍以上、高さを体高の3倍以上とし、猫は縦を体長の2.5倍以上とする 子犬子猫は歩行が可能になった時点で親と同じ方法で算出する |
理由 | 犬猫が壁にぶつからずに自然な行動を取り、排せつ場所と分けられるようにするため |
該当箇所 | P9 24~25行目 |
意見内容 | 一時的な保管であっても常時飲水可能にする |
理由 | 自由な飲水は常時必要 |
該当箇所 | P9 26~27行目 |
意見内容 | 「並びに飼養期間」を削除 |
理由 | 飼養期間の長短に関係なく必要 |
該当箇所 | P9 30~31行目 |
意見内容 | 習性に応じて排せつ用のスペースを設けることを追加 |
理由 | 決まった場所に排せつする動物への配慮が必要 |
該当箇所 | P10 4~5行目 |
意見内容 | 56日を経過した犬猫、繁殖の用に供することをやめた犬猫は、販売用の成犬・成猫と同じ扱いにする |
理由 | 56日後は法的に親から離せるほど成長している。繁殖の用に供さなくなった犬猫も飼育に同じだけ手間がかかる |
該当箇所 | P10 8行目の後 |
意見内容 | 犬猫以外の動物に関する員数の基準を犬猫の規定を指標とした形で盛り込む |
理由 | 犬猫以外の動物にも規定が必要 |
該当箇所 | P11 1~2行目 |
意見内容 | 「必要に応じて」を削除 |
理由 | 独自の措置で終わらせず必ず獣医師による診療を受けさせるべき |
該当箇所 | P11 11~17行目 |
意見内容 | 展示動物の飼養保管基準にある内容(適切な展示時間)を追加する |
理由 | 明記すべき重要なことである |
該当箇所 | P11 20~22行目 |
意見内容 | 展示を行わない時間は「最長で」6時間とし、運動できる時間も設ける |
理由 | 6時間ごとに限定する必要はなく、1時間ごとでもいい |
該当箇所 | P11 23行目~P12 8行目 |
意見内容 | 輸送の頻度をできる限り少なくし、計画的な輸送をすべきことを追加 下痢、おう吐、四肢の麻痺等はすぐさま獣医師の診断を受けさせ、観察されるべきものとして動物の通常とは異なる行動を明記すべき 展示業も対象に追加 |
理由 | 輸送は動物に負担がかかり、輸送時又は輸送後に死亡するリスクは大きい |
該当箇所 | P12 14行目 |
意見内容 | 希少な動物の除外削除 |
理由 | 希少さは理由にならない |
該当箇所 | P12 23~30行目 |
意見内容 | 犬猫の7歳に達した時点の除外規定を削除 猫の出産頻度を2年に3回までとする |
理由 | 7歳に達した時点での出産回数を証明できない 照明による発情の調整がなされており、過剰な出産回数になりかねない |
該当箇所 | P13 9行目 |
意見内容 | (哺乳類に属する動物に限る。)を削除 |
理由 | 哺乳類に限る根拠がない |
該当箇所 | P13 10~14行目 |
意見内容 | 展示業を追加 |
理由 | 移動展示の形態があるため |
該当箇所 | P13 12~13行目 |
意見内容 | 輸送から2日であることを明確にする |
理由 | 何から2日なのか明記されていないのは不備 |
該当箇所 | P13 38行目~P14 2行目 |
意見内容 | 捕獲した者の氏名又は名称及び所在地を追加 |
理由 | 捕獲された動物も販売されている |
該当箇所 | P14 23行目の後 |
意見内容 | 展示業者にも表示義務を追加 |
理由 | 展示業者に対する表示義務が存在していない |
該当箇所 | P14 34行目 |
意見内容 | 同居動物の組み合わせに配慮することを追加 |
理由 | 闘争で殺されるなどが発生 |
該当箇所 | P14 36~38行目 |
意見内容 | 社会性を発揮できることを追加 |
理由 | 展示動物の基準の違反が多い |
該当箇所 | P15 14~16行目 |
意見内容 | 運動できない飼育を前提としたレの条項を削除 |
理由 | 運動が困難なケージ等において動物の飼養又は保管をすること自体が許されないはずであり、運動スペースを必須とする必要がある |
該当箇所 | P15 17~18行目 |
意見内容 | 「1日あたり3時間以上」を「個々の動物の主たる活動時間内は常時」とする |
理由 | 1日3時間では短すぎる |
該当箇所 | P15 35~36行目 |
意見内容 | 動物のストレス行動の確認と記録、改善の取り組みを追加 |
意見内容 | 飼育者は動物のストレス行動を認知し、改善を図ることを常に行い続けなくてはならない。アニマルベースメジャーの観点を取り入れるべきである |
該当箇所 | P16 10~13行目 |
意見内容 | 正当な理由なく顧客等に動物に触れさせないことを追加 顧客と一対一の対応ができる従業員数を確保する 常時飲水、休息など福祉を確保する |
理由 | 人獣共通感染症予防、厚生労働省の「ふれあい動物施設等における衛生管理に関するガイドライン」との整合性をとる 動物の不適切な取扱い、暴力、乱雑な扱い、福祉のない状況が多発している |
該当箇所 | P17 5行目 |
意見内容 | 「生産地」を「生産者」と正す |
理由 | 「生産地」とは繁殖者名等を指すとのことだったが、誤りが横行している |
該当箇所 | P17 28行目~ |
意見内容 | 第一種と同様の修正を反映 「努めること」となっている個所は義務とする |
理由 | 第二種でも問題が発生しており、同様の基準が必要 |