アニマルライツセンターアドバイザー・藤好クリニック藤好建史12月20日、「人と動物たちが生き延びるために」というテーマでZOOMと会場のコンビネーション会議を開催しました。出席は、熊本日産自動車ルノー主任萩原久美さん、竜之介動物病院の徳田竜之介先生、近代経営の常務下条寛二さん、東京アニマルライツセンターの岡田千尋さん、元熊本市長幸山政史さん、内閣官房の食堂へのヴィーガン食材の納入をしているグリーンカルチャーの金田郷史さん、NPOさくらねうねうの四宮千絵さん、パチンコ金馬車社長内村真一朗さん、原発不明癌とヴィーガンで戦っている木村さん、藤好クリニック藤好建史がそれぞれ基調報告を行い、他30名の参加で開催しました。第1回目ということで、各自専門の分野につて自分の取り組みを報告してもらいました。中でも岡田さんによる人と動物の関わりの歴史と報告はとても詳細で正確さに目を見張りました。また、パチンコ金馬車の内村社長からの報告は発想の斬新さが目を引きました。コロナ禍で全くクラスターの発生しないパチンコ店はもっとも安全な場所の一つであり、ここで人々の為に新しい世界を提供することはとても意味のあるとこを考えられて、私どもの提案するヴィーガンの食材による食の革命のお手伝いを積極的に申し出て頂いたのです。ヴィーガン弁当が始まった!ヴィーガンは世界の未来の為、第一歩と考え方に賛同頂き、パチンコ店の店内でヴィーガンの弁当を販売することが可能となりました。更には、全て販売の経費も金馬車で持って頂いたその上に、弁当1個が売れる毎に100円を動物たちのため寄付して頂けることとなったのです。もともと内村社長は私たちと同じ熊本大学の薬学部の出身の薬剤師でもあるため、人とウイルスと動物の関係見直しの大切さにスムーズに共感され、これがヴィーガン弁当という形で出来あがった物です。19世紀以来、20世紀、21世紀と我々人類はひたすら効率を追求する努力をしてきました。下条さんの経営学はまさにその本質そのものです。経営の目から見た時、「動物の権利という考え方」は否定的な見方しか出来なかったのは事実ですが、今このコロナ禍で動物の権利を守ることが人の知恵が、生き延びるもっとも基本的は力となることが理解され、その証明と内容が広くいきわたるでしょう。ITがここまで進歩した世界ではもっとも人が生き延びるために効率の良い手法であるとの結論が出れば、それによって世界は一気に大きく動きだす可能性が十分にあると説明されます。論争はもう終わり動物の側に立つ人と効率の側に立つ人との反目は長い間、記録に残る限り1000年以上にわたって繰り返されています。この関係が19世紀、20世紀の200年間の物質文明の進歩で一気に効率側の力が優勢になり動物側を圧倒しました。しかし、21世紀に入ってITやAI技術の進歩によって人、動物、感染症の相互の解明も一気に進んできました。細菌の研究も同様で、人の腸に住む腸内細菌の大半は空気中の酸素で死亡するため研究することが出来なかったのですが、1990年後半にリボゾーム解析という手法が開発されて始めて研究が可能となる。その後、DNAの解明解析の進歩から2000年代の後半シーケエンサー装置が開発され2010年代に入って高速シーケエンサーが開発され更に進歩し、ここから腸内細菌の人への作用が判明。一方ウイルスに関してもPCR検査が可能となり、その装置の高速化によって、どのウイルスがどこから来たのかもほぼ確実に判定可能となった。この間、動物学も20年で著しく進歩した、動物の集団の適正数の判定が証明され、この数を超えた密集が感染力の強いウイルスを相互集団感染から作り出すことが判明。即、適正集団数の動物たちが持っているウイルスは動物にも人にも無害ですが、集団の違いによる僅かなウイルスの差が相互感染を繰り返す中で、突然の変異として人と動物に強い感染力のあるウイルスが出現する。実は、今回のコロナも2年前にすでに武漢の研究所で発見された新種のウイルスだったのですが、この時点では人へは感染しないとされていました。所が、突然の変異で人への感染が始まり、今回の大流行となったものです。過去にも動物の密集によって人が動物から作り出した感染症はいくつもあります。代表的なものを見てもローマ時代に水牛の密集から出てきたハンセン病、ヤギの家畜家による密集から生まれた結核や、牛の密集から作り出した天然痘等々たくさんあります。病原体が一旦種の壁を超えるこる人から人へと一気に感染が広がっていく。しかも、新種のウイルスの出現までの期間が少しづつ短くなってきています。統計学の専門家によると一つの事象が発生した時、全く同じことが30個発生直前にあると証明しています。現在の世界をそのままにしてワクチン等の対策のみを防御手段した場合、すぐに次のウイルスが襲ってくるということです。この為、我々人類は生き延びていくためには否応なく人と動物の関係を見直さなければならない時に来ています。現在、地球上に生きている動物たちは出現した生き物の中の4%に過ぎないといわれています。生き残っている動物たちは環境の変化などで絶滅の危機に瀕した時自分自身を変化させて生き延びて来ました。彼らは何度も自分を変化させてきて各種毎に独特の生存する力を持っていると言われています。その一つが種によって適正の集団の数が異なるということです。意識として数を決めていることはないが、何かの力が働いて集団を決めていると言われています。人が人為的に動物の適正数を超えた集団を家畜として作り出すことは彼らにとっては生死を分ける重大事であることが21世紀に入って証明されたのです。一方人は絶滅の危機に瀕した時、環境をかえることで生き延びてきました。即、家を作り、服を作り、火で温めるなどです。その結果、人類は全世界の各地で驚く程の均一性をもっています。体重や遺伝子もほとんど同じで、世界中の人がトヨタや日産を運転できるのです。しかし、このことから逆に新種のウイルスが出現したとき感染は容易に世界中へ広がり歯止めがきかなくなることを今回のコロナを始め各種のウイルスが証明しています。今、我々はウイルスがどこから来たかを知っています。新しいウイルスを作らない最大の対策は人と動物の関係を見直すことだと考えられます。人類の食材として動物を食べることを基本的に検討し直す時がきています。現在の動物を食べる習慣を続ける限り、畜産が必要で、その必要な畜産が新しいウイルスを再度生み出すことはこのわずか100年でスペイン風邪、HIV、エボラ、サーズ、マーズ、コロナと次々と出てきたことから容易に想像がつきます。一方で21世紀の細菌学の進歩は過去の栄養学を一変させてしまいました。ビタミンB-12に代表される人が作り出すことの出来ないビタミンは実は腸内細菌が作り出していることが証明され、結果的に人の食事の中に動物性の蛋白質は特に栄養面を考えたとき必要と言えないことがはっきりと証明され、過去の食事の論争には終止符が打たれました。動物を食べるのは必要だからではなく、習慣だということです。この習慣をとるか、再度新種のウイルスをとるかの判断がせまられているのです。ヴィーガンの食事を工夫するための世界中の論争の始まりの年であることを願っています。熊本日産の社長坂田さんによって検討を開始して頂いているルノー熊本による動物保護への支援の取り組みが出来るようになれば、日本の全てを網羅しているルノーの発信力が人々が動物と人との関係に目をつける第一歩を一気に作り出すことが可能と思います。藤好 建史文献:腸科学 早川書房寄生虫なき病 文芸春秋あなたの体は9割が細菌 河出書房見えざる敵ウイルス 青土社失われてゆく我々の内なる細菌 みすず書房食事のせいで死なないために NHK出版クリックして Twitter で共有 (新しいウィンドウで開きます)Facebook で共有するにはクリックしてください (新しいウィンドウで開きます)クリックして X で共有 (新しいウィンドウで開きます)Share This Previous Article様々な場所で不適切に飼育される猿:改善のヒント Next Article保護うずら~その後 2021/01/25