動物虐待というと殴る、蹴る、殺すことだと思われがちですが、適正な飼育を怠る・放棄すること(ネグレクト・飼い殺し)も動物虐待です。悲しい事例短い鎖で繋がれ犬の周りには何日分かわからないほどのウンチが放置されている状態の犬を見ました。糞尿の臭いもしてすぐに散歩されていないのだと思いました。数時間後、用事を済ませもう一度犬を見に行ったところ犬は小屋に横たわり毛布のようなものがかぶせてありました。飼い主と飼い方について話そうとインターホンを押すとご両親はご不在のため、娘さんにウンチが溜まっているがお散歩は行っているか、小屋の床がびしょびしょで犬が濡れてしまっているからどうにかならないか伝えると、「自分は犬は好きではなく飼いたくなかったから接していない、散歩は最近行っていない」と思う、さっきも近所の人から「雨で水溜りの中に犬が横たわってるからどうにかしてあげてほしいといわれ小屋に入れた」と言っており、犬の状態を見せてもらったところ、びしょぬれになった体は冷たく息絶えていました。娘さんに「亡くなっていますよ!」というと「さっきは生きていた」と、何も感じていない様子でした。 父親を呼んでもらいお話しすると、「3日前くらいから様子がおかしかったから病院は行こうとしていた、散歩も仕事で忙しいとここ一ヶ月ほど行っていなかった」という。飼うということは犬の命を預かっているわけなのだから忙しいとか仕事なんてことはは言い訳にならない。「もし自分の糞尿まみれのところでで生活をしていたらどうですか」というと「それは嫌です」と言う。犬を鎖に繋ぎ拘束しているのは奴隷と同じです。それなのにウンチもとらない、ウンチをとるくらいすぐに出来ることです。明らかに飼い主がやらなくてはいけない散歩に行かずウンチをとらず、病院にもいかない、適切な飼育をしていません。法規制はどうなっているのか?動物愛護及び管理に関する法律第六章 罰則第四十四条 愛護動物をみだりに殺し、又は傷つけた者は、二年以下の懲役又は二百万円以下の罰金に処する。2 愛護動物に対し、みだりに、給餌若しくは給水をやめ、酷使し、又はその健康及び安全を保持することが困難な場所に拘束することにより衰弱させること、自己の飼養し、又は保管する愛護動物であつて疾病にかかり、又は負傷したものの適切な保護を行わないこと、排せつ物の堆積した施設又は他の愛護動物の死体が放置された施設であつて自己の管理するものにおいて飼養し、又は保管することその他の虐待を行つた者は、百万円以下の罰金に処する。3 愛護動物を遺棄した者は、百万円以下の罰金に処する。4 前三項において「愛護動物」とは、次の各号に掲げる動物をいう。一 牛、馬、豚、めん羊、山羊、犬、猫、いえうさぎ、鶏、いえばと及びあひる二 前号に掲げるものを除くほか、人が占有している動物で哺乳類、鳥類又は爬虫類に属するもの家庭動物等の飼養及び保管に関する基準第4 2項に「2 犬の所有者等は、犬をけい留する場合には、けい留されている犬の行動範囲が道路又は通路に接しないように留意するとともに、犬の健康の保持に必要な運動量を確保するよう努めること。」 海外では、繋がれ散歩されない犬は運動不足などの欲求不満、ストレスから吠えたり、暑さ、寒さ、雨風などから体を守ることが出来ず、行動も制限されるため犬を繋いで飼うことを禁じているところもあるのです。どうしたら解決するのか?犬を飼いたくないという人が家族に一人でもいたら犬は飼ってはいけません。世話をしていた人が病気や亡くなった場合、他の家族は犬の世話をしない、出来ないのは問題です。動物のQOL(生活の質)を考えられないこのような家族は動物を幸せに出来ません。この犬は、10数年間、毎日何を考え、寒い冬の冷たい雨に打たれて亡くなっていったのでしょうか? 犬を飼うということは人間の支配下、管理下に置くということであり、人間によって犬が良い環境で過ごせるのか悪い環境で過ごすのかが決まってしまいます。 もし以下の飼い方の犬を見かけたら管轄の動物愛護センターへ飼い主に指導してもらうよう電話をかけてください。またどのように飼われているか写真などで証拠をとってください。ごはん、水をあげていない狭いケージや犬小屋に入れっぱなし犬の周りがウンチだらけ散歩をしないブラッシングなどを怠り毛玉になっていたり皮膚病など病気、怪我などを放置している小屋があったとしても雨、風、暑さ、寒さから身を守れない等 動物愛護センターは場所によってはすぐに見に行かないところが多いです。様々な業務があるためわかりますが、1ヶ月も平気で見に行かないところもあります。今にも死にそうという緊急性があれば次の日にでも動くとのことですが、散歩に行かずウンチを放置することは緊急性に欠けるのでしょうか。そのような犬を見てもすぐに犬を保護出来るという法律もないため、動物愛護センターは飼い主へ強制的に何か出来るわけではありませんが、犬にとっては適切な運動が出来ず、自分の周りがウンチで汚れていることは欲求不満で、不快であり、大変なストレスですので、緊急的な問題です。そこをもう少し動物愛護センターは考えてほしいとお願いをしています。 皆様もどうか飼い主たちのネグレクトにより、犬たちが悲惨な生活を送らぬよう注意していただき、また問題があれば動物愛護センターへ要望を送ってください。また動物愛護センターに指導をお願いしなくても、飼い主との関係性や話し方次第で飼い方が改善する場合があります。散歩に連れて行く許可をもらったり、雨風等しのげる小屋への改善や周りが犬をかわいいということで飼い主が犬を意識するようになる場合もあるのです。※匿名の相談はアニマルライツセンターは受け付けまたは対応致しません。クリックして Twitter で共有 (新しいウィンドウで開きます)Facebook で共有するにはクリックしてください (新しいウィンドウで開きます)クリックして X で共有 (新しいウィンドウで開きます)Share This Previous Articleうつ病動物モデル Next Article新しいパネル登場!「頭数を減らして動物を守る」「飼わないという決断も愛情」「犬の飼い方スタンダード」 2015/01/16