2025年1月20日、日本郵政が哺乳類、鳥類、爬虫類の生きた動物輸送のサービスを廃止することを決定したことが報じられた。この問題は、以前からアニマルライツセンターで要望を継続していたものであり、多くの市民が郵便局に対して意見をしてくれていた。2023年にも動物輸送廃止と改善の要望を送っていたが、「ゆうパックの内容品が生きた動物であるか否かなどによる取り扱いの区別ができない」ため動物輸送は継続するとしていた。特に問題がある点は、日本郵政が一切の動物への配慮をしておらず、死んでもいいのであれば送付してよいとQ&Aで説明してたことだ。「全国の郵便局で、日々多数の荷物を扱う上で、動物の生理・生態・習性にあったサービス等のご提供は困難」とし、一切のケアを行わないことも明言していた。2024年には再び内部告発をもらい、講演会や国会議員向けのヒアリング等で問題点を訴えてきた。詳細はこちらのページにまとまっている。https://arcj.org/crack-down-on-animal-transportation/これらの投稿を受け、多くの人が日本郵政に生きた動物輸送のサービス廃止を求めてきたが、高齢化社会に対応するためなど不可思議な回答を貰う人が多かった。そのような中で、今回ようやく1歩改善が見られ、哺乳類(もともと引き受け不可だった)、鳥類、爬虫類の配送を辞めるとした。改善を評価したいものの、残念ながら私たちが訴えてきた本質的なことは伝わっていないようだ。これまでも哺乳類の配送は引き受けないとしていたゆうパックだが、実際には中身を一切確認しないため、活餌や両生類、爬虫類と品物名に書き、哺乳類や鳥類を箱に入れ送られてきたからだ。今後もゆうパックは両生類、魚類、昆虫などの動物は引き受けるとしており、そうすると中身を確認しないのだからこれまでと変わらず、哺乳類や鳥類爬虫類が一緒に箱に入れられることだろう。箱のなかでごそごそと音がしたり、鳴き声がしたとしても中身を確認しないのだから、防ぐことはできない。また、動物への配慮がなされないのだから死亡前提であるという点も改善はなされていない。爬虫類は愛護動物で罰則の対象だから引き受けないが、両生類や魚類の苦しみはどうでも良いといっているようなものだ。さらに、そもそも倫理的な理由と、衛生的な理由、感染症などの人と動物の健康の理由からも、宅配便のような簡易な動物輸送は廃止されなくてはならない。一歩踏み出した日本郵政に、以下の2つの意見を再度届けてください。すべての動物の配送サービスを廃止すること動物を配送する場合は、その動物の習性、生理にあった環境(気温、湿度、換気、九時給水、緊急時の医療体制)を整えたサービスに変えることゆうパックのサイトには今でも「なお、配達時に死亡していた場合において、当社は責任を負いません。」「輸配送中に特別な取扱い(温度(気温、水温)の調節、換気(通風の確保)、えさや水の補給等)を行わないため、これらの措置が必要なものはお取り扱いできません。」と書かれている。愛護動物でなかったとしても、私たちと同じように苦しみ、痛みを感じ、感情を持ち、個性を持つ動物たちが、これからも、ゆうパックのトラックで長距離、長時間(数日にわたって!)輸送され、人知れず苦しみの中で死ぬのだろう。動物を宅配便で送ることから手を引いてほしい。クリックして Twitter で共有 (新しいウィンドウで開きます)Facebook で共有するにはクリックしてください (新しいウィンドウで開きます)クリックして X で共有 (新しいウィンドウで開きます)Share This Previous Articleアニマルライツチャンネルvol60[ひよこの苦しみを軽視するな] No Newer Articles 2025/01/22