2018年7月17日(土)、八王子「まなびつなぐ広場」市民グループのサポートでアニマルライツセンターの岡田千尋さんをお招きして、上記の内容で2時間ほどお話をしていただきました。 テーマは<食としての動物の現状>つまり畜産です。 多くの方達にとって「動物問題」というのはペット問題? 畜産・動物実験などと聞いても知らないし、ベジタリアン、ヴィーガンなどの単語、動物好きの偏った人たちと解釈され、好きな肉について何やら追求されそうな気がしてうっとうしい・・のではないかと、それが大多数の方達の反応で、とくに肉好きの方達にとって自分の食生活について、健康指導は別として他人にとやかく批判などされたくはないのではないかと気にはなっていました。その「食の聖域」にどうやって食い込んでいくのか? 欧米ではポールマッカートニー、シュワルツネッガー,ジョニーデップなど多くの有名人がVegan宣言をしていますし、運動推進力もあるので一般の方達の中にもすんなり・・かどうかは分かりませんが結構理解可能です。少なくとも私の海外の友人たちは、特に動物問題に関心はなくとも皆「菜食」は当然の事として問題はありません。セラピーや瞑想などに関心のある方達にとっては、完全ではなくてもあまり肉を食べないというのは、肉体の自然の選択なのです。 日本は本当にこれからですね。歴史的には明治以前は「菜食」だったのに、西洋化が進んで「肉を食わないと勝てない!」みたいな感覚が蔓延している異常状態。私の行動戦略としては、アニマルライツの有志が行っている路上の動物写真・デモ行為だけでなく、地域の市民グループ、反原発、政治的キャンペーン活動の人たちと交流しながら『未来につながる、持続可能な、人と地球との関わり方』への模索を試みる。 原発を自然エネルギーに変える事と同様の、「食」の領域での世界規模の大きな変革の一旦として理解してもらおうと思っています。つまり「周辺地域」に住む方達への「啓蒙活動」です!岡田さんの話は、今回参加された20名以上の方達にとって、充実した新鮮な情報と受け取られたように感じました。ただし、彼女が話した聞き慣れない膨大な情報を咀嚼し、菜食に移行するには時間がかかるとも感じました。 彼女の話の素晴らしさは、多くの情報を映像や数字と共に提示出来るクールさです。30年程前、私が初めて動物関係のグループに参加した時は、どちらかというと「可哀相」という強い情動的な力で動いていたように記憶しています。私自身は今も基本そうですし、それは動物運動には絶対不可欠の活動の推進力でもあると思います。しかし、動物に関心のない人たちに、その気持ちだけで訴えてもあまり意味ないでしょう。戦略としても、感情から一歩離れた多角的なアプローチが必要になります。データを出来るだけ多く持ち多角的な角度から接触可能なスキルを持つ。 何故、動物を殺してはいけないのか? 何故肉食からVeganに移行する べきなのか? 世界の趨勢はどうなのか? 温暖化に影響する畜産の情報。土壌・水質・大気汚染と工場畜産との関係。 植物性蛋白の畜産動物の消費量の膨大さが世界の「飢餓」にどのくらい影響しているか? 動物生育時に注入されるケミカル、恐怖で殺される動物たちがその瞬間、アドレナリンなどの体内ホルモンを放出させ、それがどのくらい人に健康被害をもたらしているか、等々。 ひじょうに大切なことは・・・動物たちは、人間が思っている以上に、知性、感情、感覚があり今彼らが強制的に置かれている状況が、この上なく残酷で耐え難い苦痛に満ちたものであることを知って、感じてもらうことの大切さ・・それをもたらしているのは・・・人が持っている偏見。『人間以外の生命体には倫理など無用」という鉛のような独断=「種差別」なのです。人間同士にも差別があり、それが「戦争」へと駆り立てる要因ですが、動物は人と戦う力はなく、圧倒的に迫ってくる暴力の中でもがき苦しんで、死ぬしか無い。 『生きとし生けるもの』という昔からの美しい言葉が仏教の中にはあります。その言葉の中に含まれる、限りあるいのちに対する深い「慈悲と倫理」の感覚を日本人である私達は本当は知っているはずなのです。あらゆる方法を駆使して人々の心の中に取り戻してもらいたいものです。岡田さん、今回のレクチャーありがとうございました。又、機会がありましたらお願いしたいと思っています。連帯しないとね!結果、皆さんの反応は決して悪くはありません。メールもいただきました。 事情もある程度は理解し、動物たちを食べてはいけないと感じながらも、今までの食生活を変えることの困難さを訴える内容もありました。家族や子供たちが居ればそうかもしれないですよね。私としては「少しずつ肉食を減らして行きましょう」とだけ返事をしましたが、<NO MEAT MONDAY>も過程としてのプロパガンダとしては使えるかもしれないと思いました。 日本以外のヨーロッパ・USAの国々では、「地球に優しく、動物を苦しめない」為の様々な試みがなされているようです。(彼らが肉食の主要国ですが) 諦めず、期待もしすぎず、たゆみない活動を続けていきたいと思います。 愛する動物たちのために Continueです!文責 ウジイエヤスコクリックして Twitter で共有 (新しいウィンドウで開きます)Facebook で共有するにはクリックしてください (新しいウィンドウで開きます)クリックして X で共有 (新しいウィンドウで開きます)Share This Previous Article採卵鶏(廃鶏)の長時間調査結果:放置改善せず! Next Article衆議院農林水産委員会「アニマルウェルフェアは重要な課題」 2018/11/21