野生下の鯨類(イルカ、シャチ等)と、水族館に監禁されている鯨類を比較。野生水族館での飼育下鯨類は、仲間とともに大海を泳ぎ、一日60kmから、時に160kmも移動する。 また、時に100mもの深さまで潜り、餌を探す。狭い水槽に入れられており、まっすぐ泳ぎ続けることは出来ない。 数メートルしか潜ることが出来ない。群れは、複雑な結びつきと階層を持ち社会構造も複雑だ。 群れの個体数は数百頭にもなることもある。多くの場合、単独又は数頭のみで閉じ込められている。自然とは隔離されている。多くの種の鯨類の場合、遊び心があり、アクティブである。水族館にお金を払った客に向けて同じショーを繰り返したり、ただぐるぐる泳ぎ続ける。水中で一日の80%~90%を過ごす。 彼らは自分で行動を選択できる自由を持っている。多くの場合、トレーナーからのエサや支持を待ち、一日の80%を水面で過ごしている。魚や無脊椎動物を食べている(一部鯨類は他の海洋哺乳類も食べる)。 獲物を見つけ、群れで複雑な戦略を立て、協力し合いながら狩りをする。彼らの狩猟能力を発揮することはなく、死んだ魚をトレーニング中やショーの最中にもらって食べる。 一時的に冷凍された魚である場合は、栄養素が不足しビタミン等を補う必要性も出てくる。家族や仲間と複雑な社会構造の中で、彼ら独自の言葉や文化を持っている。 エコーロケーションは、彼らの主な感覚機能で、仲間を見つけたり、通信をしたり、危険を回避したり、仲間の世話をしたり、餌を見つけたりするために利用している。水のろ過システムの音、観客の拍手、音楽、時に花火、人の声に囲まれている。 ガラスや壁の囲いは、騒音やエコーを反響させ悪化させる。鯨類は、他の海洋生物に囲まれ、海洋生態系の一部である。 彼らは広い海の中で、何百万年も進化してきており、海洋生態系の頂点に立つ捕食者である。塩素系の消毒薬の入った人工的なプールに入れられている。 タンクの水は、消毒され濾過されているが、鯨類は細菌や真菌の感染により苦しみ、時に死に至る。 消毒や濾過に耐えられないため他の魚や無脊椎動物などの多様性は一切ない。同じ点があるとすれば、イルカが笑っているようにみえる点だろう。 イルカは死んでも笑っているようにみえる。 水族館という監禁下にあってもイルカは楽しそうに見える。だが解剖学的に、そういう作りになっているにすぎない。クリックして Twitter で共有 (新しいウィンドウで開きます)Facebook で共有するにはクリックしてください (新しいウィンドウで開きます)クリックして X で共有 (新しいウィンドウで開きます)Share This Previous Article2015年6月「アニマルウェルフェアと乳用牛生産システム」のOIEコード採択 Next Articleチンパンジーのサンクチュアリ 2015/07/14