100%ケージフリー卵・100%ストールフリー豚肉を!
8月1日(水)、米国サイクリングチーム、銀メダリストのドッチィ・バウシュ(Dotsie Bausch)と、米国、カナダ、ニュージーランドなど計10名のオリンピアンが、2020年の東京オリンピック・パラリンピック競技大会で使用する豚肉と鶏卵について、豚肉は100%ストールフリー(妊娠豚の拘束飼育をしないこと)で、鶏卵は100%ケージフリー(平飼い、放し飼い)で調達するように東京都知事、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会へ嘆願する声明を発表し、レガシー・フォー・アニマルズ(http://legacyforanimals.com)を立ち上げました。
声明を発表したドッチィ・バウシュは、世界中がアニマルウェルフェアを向上させストールフリー、ケージフリーに向かっている中で、2020年に行われる東京オリンピックで提供される畜産物のアニマルウェルフェアのレベルが、これまでのオリンピックよりも下がる可能性があることに、驚いています。
ストール飼育は家畜の動きの自由を奪う拘束飼育です。拘束されている豚はすべての本能を奪われ、身動きもほぼとれず苦しみます。ケージに閉じ込められて飼育される鶏はあらゆる面でアニマルウェルフェアを阻害され、ストレス、痛み、苦しみを受けています。
ドッチィは、「アスリート人生の最高の舞台であるオリンピックには、世界からトップクラスの選手が集まるので、高品質の栄養素が求められるのは当然」であると延べ、アスリートの体調・健康管理にとっても、ストレスを受けた畜産物が害であることを科学的根拠、事実、事例に基づき、説明しています。
アスリートのみならず、世界中から最高の体験を求めてやってくる人々にとっても、「世界が受け入れるクオリティに達することができないなら、畜産動物の福祉の向上を目指している世界から東京が遅れをとっていると見られるであろう」と懸念しています。
全文はこちらからお読みください。
http://legacyforanimals.com/letter-jp/
ドッチィ・バウシュは2012年のロンドンオリンピックにてトラックレースでの銀メダル受賞以外、7回もアメリカのナショナルチャンピオンに君臨するなど輝かしい経歴を持っている他、熱心な動物愛護の活動家としても知られ、食材にこだわるアスリートの視点からレクチャー、トークイベントをとおし、動物のため、健康のため、家畜福祉の重要性を唱えて続けています。今回の嘆願にはアメリカからは水泳のレベッカ・ソニ、バレーボールのダスティン・ワッテン、カナダのフィギュアスケーターのメーガン・デュハメル、サッカーのカーラ・ラングなど、動物に対する思いを共有するオリンピアンたちが賛同しています。
ドッチィ・バウシュ(Dotsie Bausch)
アメリカ選手団 トラックサイクリング 2012年ロンドンオリンピック銀メダルリスト 米国ナショナルチャンピオン 8回 前世界記録保持者
レベッカ・ソニ (Rebecca Soni)
アメリカ選手団 2008年北京オリンピック、2012年ロンドンオリンピック 水泳 金メダル3回 銀メダル2回
ダスティン・ワッテン (Dustin Watten)
アメリカ選手団 2016年リオオリンピック バレーボール
メーガン・デュハメル (Meagan Duhamel)
カナダ選手団 フィギュアスケート 2018年平昌オリンピック団体戦金メダル,ペア銅メダル
2014年ソチオリンピック団体戦銀メダル
カーラ・ラング (Kara Lang)
カナダ選手団 サッカー 2008年北京オリンピック カナダホール オブ フェーム
ジェニ・リード (Jennie Reed)
アメリカ選手団 トラックサイクリング 2004年アテネオリンピック, 2008年北京オリンピック, 2012年ロンドンオリンピック 銀メダル 世界チャンピオン
ローレン・フェンドリック(Lauren Fendrick)
アメリカ選手団 ビーチバレー 2016年リオオリンピック AVPツアー 2015年、2016年ベストブロッカー
タマラ・ジェンキンス (Tamara Jenkins)
アメリカ選手団 カヌー・カヤック 2000年シドニーオリンピック
ジョー・キーサノウスキ (Jo Kiesanowski)
ニュージーランド選手団 ロード&トラックサイクリング オリンピック3回出場
オリンピアンからの嘆願サイト『レガシー・フォー・アニマルズ』
東京五輪の畜産物調達におけるアニマルウェルフェアについて
畜産物の調達コードには、JGAPやGlobal GAP、GAPチャレンジシステムなどを規定し、この中にアニマルウェルフェアの概念も含まれています。しかし、求められるアニマルウェルフェアは国際的な水準には及ばず、世界中が批判し廃止していっている(複数の国で禁止、世界中の企業が廃止宣言をしている)バタリーケージ飼育や妊娠ストール飼育については言及されていません。ロンドン大会では放牧の卵が使われ、リオ大会ではケージフリー卵が使われ、レベルダウンとみられるのは必至となっています。
詳細は http://www.arcj.org/files/user/data/document%20of%20TokyoOlympicCruelty.pdf から。
嘆願書を支援している国内、海外の団体
52団体(国内21団体、海外31団体)
ザ・ヒューメイン・リーグ(USA)
オープン・ウィング・アライアンス
L’ Association en faveur de l’abattage des animaux dans la dignité (AFAAD)
Ethical Consumer Research Association Ltd
Korean Animal Welfare Association
PAN-HELLENIC ANIMAL WELFARE FEDERATION
国内グループ
NPO法人動物実験の廃止を求める会(JAVA)
日本食養協会