アニマルライツセンターに寄せられた畜産の映像と、わたしたちの調査活動をもとに、近年、一般向けの映画製作をしています。畜産の問題を広く多くの人に知ってもらい、考えてもらう試みです。2021年12月25日に開催された「レイバーフェスタ」では、上映した『水、もしくは光をください』が審査員賞を受賞しました。さらに同作品は、後日発表された参加者アンケートでも1位を獲得、硬派の社会問題を多く扱う映像イベントで、動物をテーマにした作品が受賞し、観客の注目を浴びるのは初めてのこと※です。昨年末のケージフリーを題材としたテレビ報道では、ARC代表が2021年を「アニマルウェルフェア元年」と評価しました。今回の受賞はまさにその言葉のとおり、人々の関心が畜産動物の扱い方に向いてきていると感じる出来事です。どうせ食べ物だから、殺すのだから、畜産動物をどう扱ってもいいと思う人は、この世界にそれほどいないと思います。事実、この作品を見たほとんどの人が、畜産動物がこんな扱いをされているとは知らなかった、食べものになる動物も大切にあつかうべきだと感想を述べます。わたしたちは互いに、気づきを与え合う時が来ています。なかでもさまざまな分野のクリエイターが、畜産動物を殺して食べる人間の営みに、逃げずに向きあう勇気を持ち、その役割を担いはじめています。芸術文化の世界でも、人権から環境、そしてアニマルウェルフェアへと価値観が広がっていく時代が、やっと来たのです。今年の冬は全国的に寒さが厳しいそうです。屠殺場に放置され、飢えと寒さに苦しみながら死を待つ動物達がいるのは、誰が考えてもあるべき姿ではありません。改善したってどうせ殺されるんだと、わたしたちが諦めたらそれで終わり。限りある命だからこそ、少しでも畜産動物の苦痛を減らす努力を、本年も重ねていきましょう。屠殺場での「夜間放置」について、最新情報はこちらhttps://www.hopeforanimals.org/eggs/2020abandons-hen/※ 2019年『DON’T LEAVE ME』が同映画イベントにて、ゲスト審査員(『東京干潟』村上浩康)賞受賞クリックして Twitter で共有 (新しいウィンドウで開きます)Facebook で共有するにはクリックしてください (新しいウィンドウで開きます)クリックして X で共有 (新しいウィンドウで開きます)Share This Previous Articleケージから救出された採卵鶏のりりの物語 Next Article館山市城山公園の猿 ランちゃんの環境改善が実現 2022/01/08