脊椎動物のうち60%が魚ですが、魚の苦痛に目を向けられることが少ないというのが現状です。そのため、魚たちは様々な深い問題に直面しています。水族館サメや、行動圏の広い、長距離の回遊を行う魚を水族館で飼うと、その魚はステレオタイプ化した行動を起こす。その魚のフラストレーションの表現であるこの行動で、壁などへの接触が繰り返されると身体が傷つきます。漁はえなわ漁全長100kmにも及ぶ縄に釣り針のついた枝縄を何千本もつけ、海中に投ずるマグロはえなわ漁。針にかかったマグロは縄が引き上げられるまでの10時間ほどを針から逃れようとして体力を消耗します。底引き網漁網を海底に沈め、船で引っぱり魚を水揚げする底引き網漁。網が引き上げられると急激に水圧が下がり、かかった魚の浮き袋は膨張し、内蔵が飛び出し目はゆがみ、そして漁船の甲板にたたきつけられ、そこでゆっくり窒息死します。養殖野生のタラは、海底付近で海草やさまざまな物体を口で操って多く の時間を過ごすが、養殖されるタラには、そのような機会が無いの で、タラは仕切りの魚網をかじってこの欲求を満たそうとします。養殖で過密飼育される魚の養殖場では魚はストレスを感じ病気にな りやすいので、たくさんの水産用医薬品が投げ入れられます。養殖されるフグは過密飼育のストレスからお互いをかみ合ってしま すので、抜歯が行われます。抜歯されたフグはしばらく食欲をなく します。 トラフグの養殖について、沖縄県海洋深層水研究所研究業務報告内9-11号(研究期間;平成20~22年度)は次のように書いています。「種苗導入後約三週間~一か月でゴルフボールくらいの大きさになり、歯切または抜歯をおこなう。歯切では出荷までに歯が再生するので、2~3回処置が必要である。抜歯は再処置はいらないが、幼魚に対するダメージが強く、歯切魚で約10%、抜歯魚で焼く20~30%の生産ロス(斃死)が出る。」 飲食店の表に面した水槽に過密飼育されている養殖トラフグ(2017.04.26東京)釣り人の手で触る 魚の体温と、人の手の温度は10~20度もの差があります。キャッチアンドリリース 口を大きく傷つけられ、水に戻された後も餌をとることなどに支障 をきたしたり、その傷がもとで死んでしまうこともあります。長引く死までの時間 釣った魚を生きたままクーラーボックスの中へ入れ、緩慢な死を経 験させることは、大きな福祉上の問題です。クリックして Twitter で共有 (新しいウィンドウで開きます)Facebook で共有するにはクリックしてください (新しいウィンドウで開きます)Share This Previous Articleバタリーケージの卵を食べたくない!キャンペーン Next Article鶏のバタリーケージをなくそう 2014/06/16